
運命・・・
By KEN
時々・・・質問される・・・
そして、一番興味を持った質問・・・
それは・・・
アナタは・・・自分の運命に立ち向かいますか・・・それとも・・・
逃げ出しますか?
僕は逃げ出してしまうだろう・・・
自分は今の運命に納得もしてないし、立ち向かう力も無い・・・
逃げ出した・・・
だけど、逃がしてはくれない・・・
運命とはそういうモノだから・・・
運命とは、変えられないものだから・・・
だから、運命と言うのだから・・・
運命を変えられた人は・・・
それが、その人の運命ではないから・・・
その人の運命はもっと別の事になる・・・
僕の運命の結末・・・
それは・・・
みんなに、罵られ、道具として扱われて・・・
捨てられる・・・
そんな、運命だろう・・・
運命は・・・
変えたい思う・・・
今のこの状況で終わる運命は不幸に決まっている・・・
「誰も自分を見てくれないんだから・・・」
何処かにでも旅に出たい・・・
いろんな場所を出歩けば・・・
自分の運命は変えられると思う・・・
今の運命より・・・もっと良い方向に・・・
満足の行くように・・・
「でも・・・ここからは出れない・・・」
僕には、使命・・・
嫌、押し付けられた仕事がある・・・
みんなを守る事・・・
僕には、そんな自信はない・・・
でも、任された・・・
自分が頼み事を断れる人間ではないと知られているから・・・
多分、父さんも僕がこうなるように育てていたのだろう・・・
この、弱々しい性格にするように・・・
「でも、今の運命も良い事もあった・・・」
そう、自分を見てくれる・・・
英雄となれる・・・
構ってくれる・・・
でも・・・
虚しい・・・
僕がエヴァから降りたら・・・
みんなの反応はどうなるのであろうか?
きっと、無視されるのであろう・・・
そして、昔の・・・
昔の住んでいた場所での出来事が起きるのだろう・・・
みんなが、僕を見ないと・・・
誰からも無視されると・・・
先生・・・
友達・・・
保護者・・・
誰もが僕を無視した・・・
だから・・・
僕はエヴァに乗り続けなくてはいけない・・・
「おはよう!碇君!」
「おはよう、碇!」
「ちぃ〜っす」
誰もが僕に相手にしてくれる・・・
これも、エヴァのおかげである・・・
「うん・・・おはよう」
僕はこの時が一番好きだったりする・・・
かまわれていると感じれるから・・・
だけど・・・
そんな、幸せも続かないと思った・・・
一人の生徒がこう漏らしていたのだから・・・
『調子にのるなよ・・・この異人者』
舌打ちをしながら、こう呟いていた・・・
この時、僕はどん底に落とされたような気がした・・・
自分の事をよく思っていない・・・
そして、本当に気づいた事は・・・
誰も、自分自身を見ていない・・・
エヴァに乗っている自分を言う・・・
もう、自分は駄目だと感じた・・・
誰も信じられない・・・
その事のせいで・・・
僕は、エヴァから降ろされた・・・
どうしてだかは、分からない・・・
シンクロ率が、急に下がったのだから・・・
もう、エヴァは起動できない・・・
後は、二人に任せるしかないと言われた・・・
後・・・二人・・・
アスカと綾波・・・
綾波は僕に笑顔を見せてくれた子・・・
僕が初めて母さんみたいだと感じた人・・・
まるで・・・
自分の事を包み込んでくれるかと思った・・・
だけど、もう、彼女の顔を見る事はないだろう・・・
アスカ・・・
僕に、初めて異性を好きになると言う事を教えてくれた子・・・
今でも好きだ・・・
自分の心が・・・まだ、そう叫んでいる・・・
だけど・・・
僕は消えなくてはならない・・・
消えて・・・
何処かにいなくなりたい・・・
どうして?
それは、彼女も僕を見ているわけではない・・・
自分を、好きだとは思っていない・・・
ただの同僚のようなモノとしか見ていないのだろう・・・
綾波には父さん・・・
アスカには加持さん・・・そして、ネルフのみんな・・・
二人には、他人を信頼させる力がある・・・
僕には、ない力・・・
「ここも・・・最後になるな・・・」
僕は今、駅に立っている・・・
この駅だけは、来たときと変わらない・・・
大分簡易な形に見える・・・
そうか・・・
いつも使徒が壊すから・・・
嫌・・・人間が・・・
「結局・・・使徒にさえ攻撃しなければ・・・平和なのかもしれない・・・」
僕はただ命令に従って使徒を攻撃していた・・・
だから、だと思う・・・
攻撃したから・・・
使徒が怒りと言うものを覚え、僕らを攻撃しだしたのかもしれない・・・
「結局・・・自分達が悪いのかもしれない・・・」
僕はそう呟いた・・・
「あら・・・それが、シンジの考え?哲学〜」
僕の後ろから声が聞こえる・・・
この声は間違いもなくアスカである・・・
「まぁね・・・」
「そ・・・」
「でも、珍しいね・・・。僕のお見送りなんてするなんて思わなかったよ・・・」
「あら・・・?アタシはしないわよ?」
アスカは微笑みながら言う・・・
「じゃあ・・・なんだよ?」
ホントになんでだろう・・・
エヴァのパイロットは・・・
ここから出れないのに・・・
「アタシも辞めたから・・・」
「は・・・?」
「碇司令に首を切られたのよ・・・」
アスカは、平然と言った・・・
「なんでだろう・・・」
「気づかないの?結構、アンタの事を気遣っているみたいね・・・司令・・・」
アスカは少し、僕を羨ましく見るように言う・・・
「そうかもね・・・」
多分・・・アスカは頼まれたのだろう・・・
僕の父さんに・・・
僕を見ていてくれと・・・
でも・・・
そんな事は甘えにしかならない・・・
「でも、アスカ・・・これから、君は何処に行くの?」
「アタシ?まぁ・・・シンジについて行くしかないし・・・」
アスカはそういう・・・
「でも、君は迷惑だろうね・・・」
「なんでよ?」
「僕のついて行くとなると・・・君の運命を壊してしまう・・・」
「バ〜カ!もう、アンタと逢った時から壊れているわよ」
「・・・え?」
僕は信じられなかった・・・
アスカが・・・
エヴァに依存していない・・・
もう、関係ないと言っている・・・
「おかしい?」
「前に・・・自分はエヴァしかないって言っていた・・・」
「だから・・・どうでも良くなったの・・・アンタと逢えたから・・・」
「な、なんで・・・僕?」
「アンタ・・・アタシの合わせ鏡に見えるのよ・・・」
「・・・・・・」
「アンタを見たら腹が立った・・・。自分をホントの自分を見てるみたいで・・・」
「でも、それと、これとは・・・」
「でも、アンタはアタシより、強かったと今は分かる・・・」
「僕は弱いよ・・・」
「そういう事が言えるからよ。アタシは言えない・・・強いと見せる事しか出来ない・・・」
「そんな・・・」
「ある意味・・・憧れになったのよ?」
「僕が?」
「ええ・・・。だって、自分はどうすればいいか・・・自分で答えが出せるのよ?」
「でも、ただ、自分の有利になるための答えしか出来ないよ?」
「それでも、いいわよ。答えが見つけれる・・・。たとえ、間違っていても・・・」
アスカは一息おいて・・・
「だから、アタシはアナタが好きになった・・・」
アスカは少し、顔を赤くしながら・・・
「アナタは、アタシに無い物を持っている・・・。アタシにそれを教えてくれたわ・・・」
アスカはさらに一言言う・・・
「アタシはアナタの事が・・・!?」
アスカは言葉を止めた・・・
それは、そうだろう・・・
僕が抱きしめたのだから・・・
「シンジ・・・」
「僕だって・・・君が羨ましいと思った・・・。でも、僕も結局他の奴と一緒だった・・・」
シンジの独白・・・
「他の奴と一緒に、君を上辺だけでしか見ていなかった・・・」
「それは、お互い様でしょ?ただ、アタシの方が先に気づいた・・・」
「でも・・・ゴメン・・・」
「いいわよ・・・」
「うん・・・ありがと・・・。それと・・・好きだよ・・・アスカ・・・」
僕はアスカの顔を見つめる・・・
そして・・・
アスカは目を閉じる・・・
僕はアスカの顔に近づく・・・
僕はアスカに・・・
キスをする・・・
感謝の意味を込めて・・・
そして、自分の気持ちを込めて・・・
今になって・・・
僕はこんなに手が早かったのか?
そんな場違いな事まで考えてしまった・・・
目の前にいるのは、美少女・・・
僕には無縁の存在だと思ったのに・・・
だけど、目の前にいる・・・
そして、僕を好きだと言ってくれる・・・
信じられない事だ・・・
「じゃ・・・行こうか?」
キスの余韻も程よく冷め・・・
僕たちは旅立とうとした・・・
「ええ・・・何処に行きましょうか?」
「うん・・・行こう・・・自分の運命を変えられる場所へ・・・」
僕らは電車に乗り込んだ・・・
新しい土地を求めて・・・
「運命は・・・変えられる・・・」
「ええ・・・」
「幸せな結果が待つ運命へ・・・」
「アタシと一緒に・・・」
僕らは・・・
こうして・・・
第三新東京都市を・・・
立ち去った・・・
オマケ
「いいのか?碇?」
冬月は、ゲンドウに聞く・・・
「あぁ・・・問題無い・・・。それに、今になって分かったのだよ・・・。私の求めていたものは・・・温かい心だったのだからな・・・」
ゲンドウはいつものポーズのまま、言う・・・
「温かい心を求めるには、自分の心もそれ相応でなくてはならない・・・」
「碇・・・」
「シンジ・・・離れ離れになっても、私は見守っていてやる・・・」
「シンジ君とアスカ君には、警護をつけておいたよ・・・」
「あぁ・・・済まないな・・・」
「それで、レイはどうするのだ?」
「ふっ・・・大丈夫だ・・・手はうってある・・・」
「分かった・・・」
「冬月先生・・・長い間お世話になりました。本時刻をもって、ネルフを解体する・・・」
「碇・・・事が落ち着いたら・・・見に行ってやれよ・・・二人を」
「あぁ・・・分かっている・・・」
Fin
後書き
今回もシリアスチック・・・
でも、とても、気に入ったり・・・
運命って逃げられないっすよね・・・
私は、辛い事ばかりが待っている〜(涙)
でも、この空想上のお話だけでも、運命から逃げてもいいのでは・・・
とか、思ったりします・・・
KEN