
Who love me?
BY
KEN「なんで・・・僕は・・・彼女の・・・」
ある暗い一室でその暗い部屋に似合うほど暗くなった少年が一人ベッド傍に腰掛けていた・・・
彼の名前は碇・シンジ・・・
彼は、ただいま高校生真っ盛りである
そして、彼には一つ大きな悩みがあった・・・
そう、シンジの彼女であるはずの惣流・アスカという女性に・・・
「加持さんとデートなんてなんか得した気分だわ♪」
使徒やゼーレとの戦いを乗り切った少女アスカは、また一つ大きな魅力をもった女性となり成長した・・・
彼女はただいま、彼であるシンジとは違う男性と共に歩いている・・・
男性の名前を加持・リョウジと言う・・・
「おいおい、そんなに引っ付くなよ。シンジくんが見たらどうなっても知らないぞ♪」
加持も満更ではないようだ・・・
「あんなの別にいいですよ」
アスカはとんでもないことを言ったのかもしれない・・・
だが、この時、加持が言っていたことが本当になっていたのだ・・・
そう、シンジは見ていたのだ・・・加持とアスカが仲良く二人で寄り添いながら歩いているのを・・・
だが、シンジはタイミングが悪かったのかもしれない・・・
そう、もう少し、彼らを見ていればアスカが何故加持とデートをしているかが分かったからだ・・・
「いいんですよ♪アイツには少し焼き餅やいてほしいんですから♪」
だが、彼女の行動は軽率しすぎた・・・
そう、自分がやられて嬉しいはずがない・・・
シンジのようにすぐさま場から立ち去りたい筈だ・・・
だが、彼女は気づいていない・・・
こういうことが、二人の関係を引き裂く元となるのを・・・
「たっだいま〜!!」
アスカは夕方ご機嫌な様子で家に帰宅した・・・
「おかえり・・・」
シンジは少し暗そうに言った・・・
「なに?アンタ暗いわよ」
アスカはまだ気づいていないようだ・・・
そう、シンジは・・・もう、彼女のことを恋人・・・いや、そういう対象のものだということを心に封印していたことを・・・
「別に・・・」
シンジは少し苛立っている・・・
理由は・・・やっぱりそうだろう・・・自分とは、違う男性と楽しくデートしていたら誰でも腹が立つだろう・・・
まぁ、仮にも自分とアスカは恋人同士ではなかったら自分も気にはしない・・・
だが、自分とアスカは恋人同士なのだ・・・恋人同士にはあってはならないことなのだ・・・
「今日・・・加持さんとデートしてたね・・・」
シンジが不意にそう言った・・・
「えぇ、そうよ。それが、どうしたの?あ!悔しいんでしょ?アタシが加持さんと仲良くしてるのが?」
アスカはさらっと言う・・・
それは、シンジの精神を逆なでするのに充分な言葉だった・・・
「君は・・・無神経だね・・・やっぱり、君とはこんな関係になるんじゃなかったよ・・・」
シンジはそういい、この場を・・・いや、この家を出て行こうとした・・・
「ま、待ってよ!別にデートって言ってもお遊びよ!」
アスカは慌てながら言った・・・
だが、シンジの口から出た言葉は・・・
「よく言うよ・・・僕は知っているんだよ。君は、加持さんとデートが出来て得したと・・・そして、僕のことはどうでもいいと言った・・・何処をどうとればお遊びだって言えるんだよ!」
そうだ・・・シンジの言うとおりだ・・・
彼の言っている事に間違いはない・・・
そう、彼女の口から出たのだ・・・
その言葉が・・・
「ま、待ってよ・・・話を聞いて!」
慌てながら言うアスカ・・・
アスカは今になって、自分のはいたセリフに重大なことがあったと感じたようだ・・・
だから、アスカはシンジに謝ろうと、反省していると言いたかった・・・
だが、シンジの口から出てきた言葉はあまりにも残酷な言葉だった・・・
「五月蝿い!そんなに喋りたいなら壁にでも喋っていろよ!」
これは、シンジの裏面の心から出た言葉のようだ・・・
シンジは昔から自分を隠す・・・ということを行ってイジメなどから逃れてきた・・・
だが、今のシンジは本当の自分・・・そういうものだった・・・
そして、シンジは家を出ていって・・・しまった・・・
アスカはそれをただ呆然とみているしかなかった・・・
そして、今になって後悔している・・・
自分の愚かな発言が、自分とシンジの関係を無茶苦茶にしたことを・・・
悔やんでも悔やみきれない・・・
最悪な一晩が明け、朝が来た・・・
アスカは泣き付かれて眠っていたようだ・・・
アスカは目が覚めたと同時にシンジの部屋に向かった・・・
もしかしたら、帰っているのかも・・・と言う淡い期待をしながら・・・
だが、そこにはベッドと、シンジの衣類などしかなかった・・・
そう、この部屋の主人はいなかったのだ・・・
アスカはシンジの部屋にふらふらとおぼつかない足取りで入り、シンジのベッドに顔埋めた・・・
そして、枯らしたと思った涙がまた溢れてきた・・・
そして、アスカは二度めの眠りの世界へと旅立って行った・・・
「クスクス・・・バカ奴・・・」
暗闇・・・何処までも暗闇の世界・・・
そんな中から声が聞こえて来る・・・
「バカだよな・・・自分があんなことは言わなければもっと関係は続いていたのに・・・」
「そうよね〜・・・でも、恋人ってそういうものじゃないと思うよ。もちつもたれつ・・・って感じで差さえあっていく物でしょ?なのに、アイツったらそういうことしてないんだもの・・・いっつも彼に頼ってばかり・・・」
「ホント、バカな奴だよな〜」
「今ごろ、彼も嬉しがってるんじゃないの?」
「そうかもな〜・・・新しい人生が踏み出せるって喜んでいるよ。アイツ」
「クスクス・・・クスクス・・・」
そうだ・・・全部自分が悪いんだ・・・
自分がアイツばかりに頼ってばかりだから・・・
アイツも弱いんだ・・・
「スカ・・・アス・・・アスカ!」
アスカは誰かの声と共に覚醒した・・・
「ミサト・・・」
目を開いて見た物は・・・ミサトだった・・・
「アスカ・・・どうしたの?シンちゃんのベッドになんか寝て・・・それに涙なんか流して・・・」
「アタシ・・・最低なことしたんだ・・・」
アスカは、自分のした最低なことをミサトに話した・・・
そして・・・
パシーン!
ミサトの平手がアスカの頬を殴った・・・
「アスカ・・・アナタは、最低よ・・・」
「分かっている・・・」
「じゃあ、今アナタのすることは・・・」
「シンジに謝ること・・・」
「じゃあ、行きなさい!」
「・・・うん」
アスカはそういい、シンジを探しに行った・・・
「シンジ・・・シンジ・・・シンジ・・・」
走りながらアスカは何度もシンジの名を呼んでいた・・・
泣きそうになるほど不安な思いをしながら、懸命に走った・・・
学校・・・公園・・・それに、告白した場所・・・そう、自分が思い当たる場所を全部周った・・・だが、シンジは何処にもいなかった・・・
「・・・何処行ったの?アタシ・・・謝れないの?」
アスカは立ち止まり、今まで止めていた涙をまた流してしまった・・・
そういえば、僕・・・海が好きなんだ・・・
昔、海に行くと嫌なことが忘れられたから・・・
何処か分からないが、シンジがそう言ったことのある記憶が蘇った・・・
アスカはそこしかないとまた走り出した・・・
止まらない涙を拭いながら・・・
海はとても青かった・・・
そこには・・・シンジがいた・・・
「シンジ・・・」
アスカは蚊の鳴くような小さな声で恐々と彼の名を呼んだ・・・
「・・・なんだ・・・また、お前か・・・」
シンジの反応はいつもと違う物だった・・・
多分これがシンジの切れたとき・・・いや、本能に近いときの状態なのであろう・・・
「お願い・・・話を聞いて・・・」
アスカはそう言った・・・
「また、その話しか・・・だから、言ったろ・・・壁にでも話してろって・・・」
シンジはここを去ろうとする・・・
「待って!」
アスカはシンジを背中から抱きしめ、少しでも前に行くのを防ごうとする・・・
「お願い・・・話しを聞いて・・・」
アスカはまた小さな声で言った・・・
「いいだろう・・・話してみろ・・・」
シンジはそう言った・・・
アスカは、その言葉にかすかな希望が生まれたと思った・・・
「うん・・・アタシね・・・シンジが本当に好きなの・・・」
「くだらない・・・なら、何故あんなことを言うんだ?」
「あの後にもう一つ加持さんに言ったの・・・シンジが・・・シンジに・・・焼き餅を焼いて欲しいって・・・」
「・・・」
「でも、それは、いけないことだった・・・。自分がやられて嫌なことを相手に・・・そして、一番好きな人にするなんて・・・アタシ・・・どうかしてた・・・」
「・・・・・・」
「だから・・・アタシは今・・・後悔している・・・。シンジ・・・ゴメンなさい・・・アタシ・・・反省してます・・・」
「アスカ・・・」
「アスカ・・・僕は裏切られるのが最も嫌な事なんだ・・・」
「・・・・・・」
「僕は・・・なんの取り柄もない・・・それに、勇気もない・・・」
「そんなこと・・・」
「僕は・・・誰かの・・・誰かを頼りにしてないと生きていけないんだ・・・」
シンジは顔を俯かせた・・・
「そんなことない・・・」
「え?」
アスカは短い静寂の後、そう言った・・・
「人は誰かを頼りにしてないと生きていけない・・・」
「現に、アタシは・・・シンジを頼りにしてないと生きていけない・・・」
「だから・・・シンジは・・・アタシを頼りにしてください・・・アタシを信じてください・・・。そして、愛してください・・・。アタシも精いっぱい愛します・・・」
そういって、アスカは涙を溢れさせながらシンジの方に顔を向けた・・・
「僕は君を頼りにして・・・いいの?」
「はい」
「僕は君を好きになって・・・愛していいの?」
「はい・・・アタシもアナタが好きです・・・それに愛してます・・・」
「アスカ・・・」
「シンジ・・・」
切れかけていた二人の関係の糸は前にもまして強固なものになった・・・
二人はもう、こんな愚かな真似はしないだろう・・・
そう、二度と・・・
お・ま・け♪
二人は今、元気よく学校生活を送っている・・・
そして、二人はいつも一緒にいた・・・
そう、彼らはささえあって生きているのだ・・・
「これからも・・・一緒にいてね・・・」
「うん」
ここは、ある暗い部屋の一室・・・
一人の中年の男性が鎖に繋がれていた・・・
「さ〜て・・・今日はどんなお仕置きがいいかしら♪」
「か、葛城〜!や、やめて〜!!」
Fin
後書き
どもKENです
今回は・・・電波・・・かな・・・
なんとなく書きたかったんです・・・こういうの・・・
普通の日常ならこういうことは修復が可能だとは私は思いません・・・
ただし、自分が頼れる人がいれば、もしかしたら・・・とおもいます・・・
私は頼れる人は導いてくれる人だと思っています
あなたもそういう人はいませんか?