さんの短歌(22)

四月の歌

2003.4.30 550

世の中に戦争あれど無縁にてあなた任せで早や四月(よつき)過ぐ

2003.4.29 549

遠足を明日に控へて児等は皆テルテル坊主無心に吊るせり

2003.4.28 548

鯉のぼり風が凪れば昼寝して又風くれば天を舞うなり

2003.4.27 547

選挙カーの消えて静かな昼下がり民謡流れ瞼は重し

2003.4.26 546

夏に行く家族旅行を相談す妻と娘等との声弾みおり

2003.4.25 545

菜種梅雨かスッキリしない日が続き外壁塗りも捗らぬなり

2003.4.24 544

朝毎に「行ってきます!」と声がして吾は見送るピラカン越しに
ピラカン=ピラカンサス

2003.4.23 543

手も入れず放置されたる君子蘭こごとも言わず今年も咲けり

2003.4.22 542

鍛冶町のビルの谷間にハナミズキ花清々と潤いている

鍛冶町のハナミズキ通りを車で通ってもらった。緑の葉の中に真っ白な花がほぼ満開。道行く人達は花を愛でるでもなくせわしく行き交う。ビルの谷間の風景に潤いを与えてくれていた。

2003.4.21 541

選挙カー騒音のみを撒き散らすこのやり方は考えるべし

2003.4.20 540

窓開けて春風招き外に向き深呼吸する初夏のよな午後

2003.4.19 539

孫が手を繋ぎて呉れる嬉しさに麻痺する手にも温もり感ず

2003.4.18 538

珍しく早起きをして外見れば既に陽は有り囀りを聴く

2003.4.17  537

祖母逝きて四十五年の時経てど草もちの味今も確かに

(俳句)草もちの味懐かしき祖母偲ぶ

2003.4.16  535

穏かな陽射し愉しみ庭見れば夏蜜柑の葉光り眩しき

2003.4.15  534

コトコトと屋根から聞こゆペンキ屋の足音すれど既に慣れたり

2003.4.14  533

頬染めてわれに呉れんと可愛い手に蓮華の花の懐かしきかな

2003.4.13  532

今日はまた季節外れの高温に児等は早くも水と戯る

2003.4.12  531

ネッ友のクンシラン咲く報告にわが庭見れば未だ蕾なり

2003.4.11  530

赤々と伸びる新芽は陽に映えて春の風受く赤芽樫有り

2003.4.10  529

ペンキ塗る雨戸は堅く閉ざされて暗き部屋に居PCを操る

2003.4.9  528

孫達が作り呉れたるお守りの病気治れに胸熱くなり

2003.4.8  527

入園の式を終わりて「ただいま!」と明るき声に安堵するわれ

祝いにと買い来しケーキ開けさせばアンパンマンに歓声上がる

(俳句) 制服の丈が気になる入園児

(俳句) 入園の角帽姿凛々しけり

2003.4.7  523

リハビリを受けつゝ見てるテレビには戦車の走る戦争の様

2003.4.6  522

未明より桜散らしの風荒れて吹雪の如く花は飛ぶらむ

幾星霜静かに佇ちて時くれば心豊かに花を見せ呉る

2003.4.5  520

今年ほど桜を愛でた年あらむその振る舞いは乙女にも似て

2003.4.4  519

卒なりし一人一人の名を呼べば胸熱くなり夜更けに目覚む

定年退職して一年余、学園の仕事を離れ五年余り、未だに見る現役時代の夢、何時まで見るのだろう。

2003.4.3  518

「じいちゃん早く来てよ」と児等呼べど一歩一歩のもどかしきかな

2003.4.2  517

万人の心豊かにして呉るゝ桜哀しき無情の雨よ

2003.4.1  516

雪洞に映える桜の色気増しトンネルくぐり首は疲れぬ

チューリップ色とりどりに咲き乱る小径を子等は声上げ走る

時折に東風(こち)は吹き抜け枝揺らし桜吹雪は面白く舞ふ

去年(こぞ)はまだ歩けたものを今日のわれは妻に押さるゝ車椅子に在り

浜松市フラワーパークに夜桜見物。


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