さんの短歌(30)

十二月の歌

2003.12.31 811

玄関に飾りも付きて正月を迎ふ支度も整ひて居り
鐘撞きて煩悩流し真白なる心に返る心欲しけり
除夜の鐘は百八煩悩を洗い流すという。そんな純真な心を持ち合わせない我が身の辛さ。

2003.12.30 809

賑やかに児等が餅つく姿にも成長の跡見えるは嬉し
子ども用の臼と杵で孫達が順番を守り交代で餅つきをする姿は微笑ましいシーンだ。

2003.12.29 808

年の瀬に気の焦りをば鎮めむと今年最後の泡風呂に浸かる

2003.12.28 807

今日と云う時の戻らぬとふことは解りておれど唯過ぎゆきぬ
何もせず唯三食を食み一日過ぎて行く…。

2003.12.27 806

刻々と時を刻める秒針に合わすかの如脈は打ちけり

2003.12.26 805

西陽受けデイより帰る道すがら車繋がり年の瀬近し

2003.12.25 804

燦々と窓より射せる陽を浴びて頬の火照るを児等は笑いぬ

2003.12.24 803

「今晩はサンタが来るの」とあどけなき心もいつか失せるは哀し

2003.12.23 802

久々に寒さ緩める陽射しあり庭に遊べる児等の声高し

2003.12.22 801

冬至なる師走の街の忙しなき西を望めば早やも 日は落つ

2003.12.21 800 八百首達成!

ゴーゴーと木枯らし荒るゝその中を新聞配る人もありけり 

2003.12.20 799

初雪に化粧されたる吾が庭は草も隠され風情を醸す
浜松にも早朝初雪を観測する。大寒波襲来、年内の初雪は珍しい。

2003.12.19 798

風唸り雲は千切れて飛ぶ夕べ寒気(かんき)迫りて明日雪ふらむ

2003.12.18 797

一茶の句吾が暮らしをば映しおりあなた任せの年の暮れとふ
年末で慌しくも何も出来ない我は「ともかくもあなた任せの年の暮れ」と詠んだ一茶の気持ちだ。

2003.12.17 796

寒空に雲の流れる気配あり日陰日向を窓に映せり

2003.12.16 795

限りなく紺碧保つ空仰ぎ心の汚れ拭い去りたし

2003.12.15 794

髭は伸び眼は精気失いて口腔検査受くフセインを見る
イラク前フセイン大統領はアメリカ軍により拘束された。

2003.12.14 793

玄関に呼び鈴鳴れど如何せむ居留守使ひて不義理を詫びる
せっかく訪ねてくれた人がいても、家の者が留守では動く事も出来ぬ吾は居留守を使うのみである。

2003.12.13 792

退院す友の吉報待ちわびてホ-ムペ-ジを繁く訪ぬる

2003.12.12 791

確固たる信念もなく唯生きて歳重ね来し六十路となりぬ

2003.12.11 790

あと幾つ寝たらくるのと問ふ孫の夢膨らまむツリー眩しき

2003.12.10 789

難問に決断したる首相には苦難の道の一里塚なり

2003.12.9 788

一筋の飛行雲浮く青空にもう一筋の雲引きてゆく
空を見ると一本の飛行機雲が真っ直ぐに伸びていた。そこにもう一機の飛行機が雲を引きながらまるで計った様に平行に引いてゆく。ケアセンターより見る。

2003.12.8 787

ネットにて「行って来ますと」云う友が手術を受くる朝は早来し

2003.12.7 786

天気図にだるまマークの数も増え寒さ覚悟す大雪(たいせつ)の朝
大雪=北国にこの頃に降った雪は根雪となり、春まで大地を覆う。

2003.12.6 785

ぞうり履き霜柱踏む感触は今の児等には伝ふ術なし
子どもの頃、学校に行く道中、ぞうり履きに足袋を履き、霜柱を踏んだあの感触を今の児等には教え様もない。

2003.12.5 784

職員の手厚き介護頂きつ病む身忘れて至福の日は暮る

2003.12.4 783

昼餉過ぎ陽射しはぐんと入り込み暖房要らずを暫し楽しむ

2003.12.3 782

生垣の隙間より顔覗かせて手を振りて行く児等は愛しき
毎朝、登園前に我が部屋の前のピラカンサスの垣根の隙間から顔を覗かせて手を振って「行ってきます!」と声を掛けて行く孫達。

2003.12.2 781

屋上に出づれば眩し北見れば赤石山脈青々として
ケアセンターの屋上に連れていってもらう。快晴で太陽の光が強烈で北を向くと山々が青々と鮮やかに目に飛び込んできた。雪はまだ見えず。

2003.12.1 780

師走とはとても思へぬ温き朝は時期外れなる台風による
時期外れの台風21号は、この時期では10年振りに日本列島に近付く。

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