黒田研二
(くろだけんじ)

 
    
 
 
笑殺魔 ハーフリース保育園 推理日誌 1 
講談社 2002/4/10発行 ISBN4-08-775306-9 \1600
 
相変わらずトリッキーな作品
 
 
 
ふたり探偵 寝台特急『カシオペア』の二重密室
光文社カッパノベルス 2002/5/25発行 ISBN4-334-07471-5 \781
 
「あたし」の婚約者はシリアルキラーJ を追いかけている刑事。危険な仕事だけにとても心配。そんな「あたし」はムック本の取材旅行からの帰り、寝台特急カシオペアの中で起こった密室殺人事件に巻き込まれてしまったの。
 
あ、「ふたり探偵」の「ふたり」ってば、そゆ意味ね…。はあ。
 
これって全面的には解決してないのに終っちまっていいのかって思ったんだけど。だって、最初から最後までぎっちり伏線張りまくってんのに犯人も中途半端だし、謎解きも。この作者がこういうことするはずないよね。続編かなんかのためにわざと残し解いたのかな。
あいかわらずのどんでん返しは好きですが。
 
 
今日を忘れた明日の僕へ
原書房 \1600 2002/1/15 ISBN4-562-03468-8
 
僕は三月三十一日に事故で脳の一部に損傷を受け、以来、記憶を蓄積できない。毎朝目が覚めるたびに僕の記憶はリセットされ、四月一日に戻ってしまっている。
昨日のことすら覚えていない僕は、献身的な妻の介護の元、毎日つけている日記を読み、今日も出来事を書き留める。
 
偶然とは言え、四月一日にこの作品を読んだ私ってスゴイ!感慨もひとしお。なにしろ、作中、四月一日は大切なキーワード。エイプリルフール、結婚記念日、そして…。
 
最後の最後に明らかになる、重なり合った偶然。語られる事実。悲しみの終幕。
 
 
ガラス細工のマトリョーシカ
講談社ノベルス \940 2001.7 ISBN4-06-182193-8
 
人気女優にしてミステリ作家でもある美内歌織が、ある思いを胸に、生放送のミステリドラマの原作、脚本、主演を担当するが、その本番中、彼女の恋人のもとに怪電話が。それをきっかけに、次々と事件は起こる。
 
入れ子構造による複雑な設定で、メインのトリックを幾重にも隠すことに成功している。って言うか、劇中劇中劇(!)ってのが、ちとややこしいかも。それと、他のトリック(それも一つじゃないよ)に気をとられている内に、あ、そっか、おおもとはそこだったのかってなカンジ。やられましたねー。ロジックとトリックの見事な競演。動機、人物の心理、登場人物のキャラも、今回は一手間かけてますってカンジで、しかもあざとくなくって、よいですねー。氏の作品は三作目ですが、この大どんでん返しの路線は好きです。