81号               天国の花通信

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                                           原 田 康 次

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  Heaven's Flower Mail  

       フラワーメール的寅さん孝  

 私が現役証人の頃、若い兄弟たちから「兄弟!寅さんを見に行きませんか?」としきりに勧められたことがある。当時私は寅さん映画がどんなものか知らなかったが「馬鹿笑いするだけの喜劇でしょう。ふさわしくないんじゃないの。」と断ったことがある。 したがって、私の寅さんとの付き合いは少々一般のフアンより、遅いスタートとなった。

 仕事にかまけて、集会を休みがちになった私のところへ、長老が牧羊の訪問と称してやってきた。このときの下劣なやりとりを今も忘れはしない。

  「愛がなければこんなところへ来ない。」に始まり、「信仰が弱っているから、年代計算や進化論を学び直せ」などと言う。終いには、いかに自分が権威をもっているかということを示すために、仲間の兄弟たちが自分に逆らったために今どんな境遇でいるかをとうとうと話し始め、ついにはその人達の欠点・落ち度まで披露する有り様だった。「こんな実を生み出す組織が神の組織であるはずがない。」仲間とのやりとりでほとんどそう確信していた私にとっては、彼は恩人とさえ言えるかもしれない。私には、どう考えても隣の寿司屋の夫婦の方がずっと善良で親切に見えた。

 長老たちのこうした野心的で権威主義的な面をあまり見聞きしない立場の妻が、過日ある教会でのセミナーで、私とは反対の証しをした。

 「自分はこんな立派な人たちについていけない、と感じました。」妻にとっては、<頑張る人>が立派だという価値観があったのだろう。

 愛想をつかして私たち家族はその地を離れ、新しく出直すべく、東京に住まいと職を得た。集会へ行かないかわりに、私は映画館通いをした。下町に少し古い映画を格安で見せてくれる映画館があったからだ。そこでよく観るようになったのが「寅さん」だった。

 始めは観客と一緒に、寅さんの失敗や教養のなさに寅屋のおいちゃんと同じように「馬鹿だね〜」と笑って、気晴らしのために見ていただけだったが、何度か観ているうちに、結構ネクタイ姿のサラリーマン風の男性も多いことに気づいた。日曜が休みでない私は不思議に思ったものである。

 やがて同じ映画館で「幸せの黄色いハンカチ」や、「遥かなる山の呼び声」という映画も観た。同じ山田洋次監督作品であることを知って、この人は単にTVのバラエティ番組のような趣旨で映画を撮っているわけではないなと思い始めた。山田監督は寅さんに何を言わせたいのか、観客にどんなメッセージを発しているのか考えるようになった。

 しかし、寅さん研究は熱心なファンによって微に入り、細に渡ってされているので私のような者の出る幕ではない。

 また余談になるが、一緒に組織を出た友人に「いっそ寅さんのような生活がいいかも」と漏らすと、「わしは寅のようになりたいとも思わないし、あんな生活がいいとも思わない!」という激しいことばが返ってきた。そんなにむきにならなくても…と思いながら、「あまり寅さん映画を観たことがないのかな」とか、「ああいう人間を軽蔑しているんだな」とか感じたことがある。

 まあそれも一理ある。なんせ寅さんは、年中マドンナに恋をしては振られ、故郷に帰れば早晩だれかと騒動を起こし、500円しか入っていない財布で旅の香具師として全国を放浪している人物なのである。生産的でもなく、社会的には役に立っているとは言えない存在だ。妻も子もなく金もない。二枚目でもないし、教育もない。社会的地位も財産もない。その友人でなくても、大方の人はそう思うに違いない。

 何を隠そうこの私もエホバの証人時代に、香具師のようなことをやっていたことがある。当時流行っていた宝石画や掛け軸、置物などを露天で売っていたことがある。その当時はまだ、ヤクザが声をかけてくるというようなこともあったのだが、時間が自由になるという理由からやっていた仕事だった。

 第6作の「純情篇」のマドンナは若尾文子であったが、売れない小説家の妻で家出している。亭主は朴念仁で、家では「風呂、飯、寝る」しか言わないような日本型亭主の権化のような人物である。(被害者のご主人たちに聞いてみると、現在でもあまり事情は変わらないようだ)

 そのマドンナがある日、例によって喧嘩や笑いが交錯する寅さんの家庭を見て、妹のさくらにこう呟く。「私が今まで暮らしてきたまわりには、あんなこと…、自分の気持ちを隠さないで笑ったり、怒ったり、泣いたりするなんてそんなこと一度もなかったわ。私たちの生活なんて嘘だらけなのね。」

 時代背景を考えると、山田監督がこの作品に盛り込んだのは、高度成長に対するアンチテーゼではなかったのだろうか。寅さんはいつでも懐かしい日本の風景の中で啖呵バイの声を響かせている。泊まるのはいつも旅館で、間違ってもカプセルホテルに泊まることはない。

 私たちがものみの塔に入った理由をいろいろと考えたりする。多くの友人たちと違って、私は大学にも行かず、安保闘争に参加するこもないノンポリだったが、新幹線が走り、万博が開かれ、田畑が次々と家屋やアスファルトに変わることに不安を抱いていたかもしれない。「どうしてこんなに突っ走らなきゃいけないんだろう。」「どうしてこんなにモーレツに頑張らなくてはいけないんだろう。」と思っていた。そんな人間にとって、のどかな地上の楽園は理想郷であったのかもしれない。

 ちなみに、イエス・キリストが言われた「幼児のようにならなければ…」ということばは、ある牧師によれば「純真さではなく、素直さを意味している」とのこと。子供は決して純真ではないが、欲しいものは欲しい、嫌なことはイヤだという率直さを持っているという。だが、中澤啓介師の「マタイの注解書」によれば、子供を象徴しているのは、「社会的立場や地位がないこと。取るに足らない存在であること。」となっている。

 だとすれば、フーテンの寅さんこそ、イエスが招きたいと思っている人物ではないか。元証人の友人が最も軽蔑した寅さんこそ、神の国に招かれているのではないだろうか。プロジェクトXには決して登場しない、社会に置き去りにされた人々こそ「祝宴に招かれた」人なのではないだろうか。

 寅さんは一度、マドンナの影響を受けて、耶蘇教に改宗しようとして、御前様に呆れられるシーンもあった。寅さんは、いや渥美清さんは、奥さんが「死んでも同じ所にいたい」と希望されてキリスト教の洗礼を受けて亡くなった。かの日には渥美さんは神様にこう言われるに違いない。「おう!寅さん。入って、入って!」

★ヘブンズフラワーメールは、元証人やそのご家族に、聖書の真理や、真の  神 様、救い主イエス・キリストの恵みを知り、幸福な人生を送っていただきた  いという願いをもって発行している私的エッセイです。                 

★ 郵便振替01700-1-31876


    Information

    エホバの証人救出セミナー     

日 時  2002年11月9日(土)Am10:00
場 所  福岡市民会館

講 師   パスカル・ズイヴィ氏
パスカル・ズィヴィー(Pascal Zivi)
 1957年にフランスで生まれました。15才から柔道を始め、80年に来日。講道館の門を叩き、筑波大学柔道部で練習を続けてきました。
 それまではクリスチャンではありませんでしたが、筑波でバートン・ルイス宣教師、稲垣守臣牧師に出会い、その方たちの影響でクリスチャンになりました。
 その後、札幌のアジア聖書学校で数ヶ月、聖書を学んでいましたが、当時通っていた日本基督教団札幌十二使徒教会で初めて破壊的カルトの問題に直面し、救出カウンセリングに携わるようになりました。
 94年、札幌にマインド・コントロール研究所を設立しました
●著書に「マインドコントロールからの脱出」「親は何を知るべきか」などがあり、最近の著書「信仰という名の虐待」は現在品切れ状態である。

※参加費   一般 ¥1500      支援会員 ¥1000
 
お弁当をご持参くださるか、¥500程度の昼食代をご用意ください。

※個別のご相談にも応じます。受付でその旨お伝えください。

お問い合わせ・お申し込みは

★ヘブンズフラワーメール
原 田 康 次(元証人)
рO949−26−5561
Eメール flower-mail@ams.odn.ne.jp

★エホバの証人救出支援の会

桝 和博
携  帯 090-1343-3257
Eメール masu-k@crocus.ocn.ne.jp



JDCC(日本脱カルト研究会)第3回公開講座

      「カルト集団における虐待」       

2002年10月12日(土)13-17時
上智大学3号館 521大教室
学生500円(資料代)/一般2000円

・宗 正孝(カトリックセンター所長・上智大学教授)
・高橋紳吾(精神科医)、紀藤正樹(弁護士)、志村 真(牧師)
 西田公昭(社会心理学)、パスカル・ズィビィ(マインドコントロール研究所)

рO46−263−0130
http://www.cnet-sc.ne.jp/jdcc/


        JWTC(エホバの証人をキリストへ)
中澤啓介師
毎週水曜日 10時ー     お茶の水クリスチャンセンター
рO42−748−8680
http://www.jade.dti.ne.jp/~oono-ch/


  傷んだ葦の会 (カルトリハビリセンター)ウイリアム・ウッド師  
埼玉県所沢市山口のカルトリハビリセンターにて
п@042−921−2235
http://gospeljapan.com/helpcult/ex_jehova.htm
cult_ministries@hotmail.com


  エステル会に来ませんか!   
● 統一協会や、ものみの塔などのカルトから抜け出た方。                                                          心の癒しや暖かい交わりの場所を必要としている元信者の方。

● カルトや異端の人々とどのように対応してよいのか、学びたいと
思っておられる方、キリスト教会のクリスチャンの方、共に学びましょう。

● 家族が、統一協会やものみの塔などのカルトに入信して困っておられる
 ご家族のみなさん、ご相談に乗ります。遠慮なくお問い合わせください。

毎月第三水曜日Pm1:00
(ご相談は、日時を問わずいつでも応じます)
※お茶とお菓子のくつろいだ交わりです。お気軽にお越しください。

直方クリスチャンセンター               牧師:生武 のぞみ
福岡県直方市溝堀1−2−2            
рO949−24−8942
電子メール アドレス :  nozomi-i@msj.biglobe.ne.jp
ホームページ
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Hinoki/5205/                                                                               


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