No.89   

研究生のPineDogさんへ

   メールをありがとうございました。また、あなたの楽しいホームページも拝見しました。あなたの最初のメールを読んで、エホバの証人の教えに疑問を持ってこのまま進んでよいものかどうか迷っている方だと感じました。私のホームページで母の離脱届を読んでくださったということでしたし、聖書を正しく学べる環境が欲しいと言われていたので、元証人などあなたをサポートしてくれそうな人をご紹介もしました。それらの方々は今でもあなたのために祈ってくれているはずです。
 私のホームページを開くのはおそらくあなたにとってとても勇気のいることだったと思います。私が母の脱会届をホームページに載せようと思ったのは、母が息子(私の弟で、3人家族。千葉県で神権家族として現役で奉仕。)に、そしてものみの塔と関係を持ってしまったあらゆる家族に読んでほしいと願っていると思ったからです。

 二通目のメールを読んで、私は自分の洞察力のなさにがっかりしてしまいました。もっとあなたの気持ちを推し量ることが必要だったと反省しています。背教者と会う勇気がないというあなたの気持ちは良く分かるからです。
 私と母と弟が入信し、父と妹は信じませんでした。家族は二分されました。親戚や友人も「おかしいよ。変だぞ。」と言う人はいましたが、残念ながら当時は何がどうおかしいのか示してくれる人はいませんでした。現役当時、私自身も銀座のキリスト教書店に出入りすることがありましたが、聖書カバーを求めにいくという名目であり、啓発的なキリスト教の本を買ったことはありましたが、当時一冊だけ存在していた「エホバの証人の間違い」はさすがに買えませんでした。(題名からして抵抗がありますよね。)
 
 時代は変わって今やインターネットで検索すれば読みきれないほどのエホバの証人に関する記事が出てきます。ものみの塔のページもあれば、元証人や二世の方のページ、そしてキリスト教会サイドのWebサイトもあり、まさに玉石混交で健全な判断力がなければ何がどうなっているのか判別できないかもしれないと思えるほどです。時代は変わっても、変わらないものもあります。それは聖書の真理と、マインドコントロールの手法です。
 
 特にマインドコントロールの問題は自分が信者だったこともあり、特に専門家の本を読まなくても自分を振り返れば何がおかしいかはすぐに分かります。そのひとつは比較検討ができないということです。ものみの塔の研究を始めた頃は「裁判官になったように比較検討すること」が勧められますが、同時に悪魔の罠について刷り込まれており、自分という裁判官が一方的な情報からだけ判断を下す、独断と偏見を持っていることに気づかないのです。
  友人か親戚が当時、仮に背教者という人を探し出して合わせてくれていたら、事情は変わっていたでしょうが、当時はそんなすべもなかったのです。もしまだマインドコントロールが入っていない段階なら、最も関心を引かれるのは背教者だろうと思います。客観的な判断力がある段階なら、ものみの塔を止めたという人が、私には知らされていない情報を持っているかもしれない、と考えるのが普通なのです。裏返せば、背教者と会えないのはすでに組織の教えが入ってしまっている証左とも言えます。

 もう一つはキリスト教界に関する意見です。一般にキリスト教は日本でも好意的に受け入れらています。キリスト教をベースとした学校も多く、多くの人がどうしても宗教を選べと言われたならキリスト教を選ぶという統計もあります。ミッションスクールに子供を通わせている親たちの誰もが”悪魔の学校”に通わせているなどと考えていません。マザーテレサやマルティン・L・キングなどは良く知られていて、その功績が悪魔の支配によって行われたと考える人はいません。もしそう思うなら、(ことばが悪くてごめんなさい)誰かの”入れ知恵”がなければそんな風には考えないものなのです。確かにキリスト教界にも”闇の時代”はありました。ものみの塔が宣伝しているように、魔女狩りや十字軍の時代です。しかし、そうした事実を人々はどう受け止めるでしょうか。おそらく、最近繰り返し放送されたオウム真理教の放送を見るまでもなく、どんな団体であれ、人間が権力を持ったときにいかに腐敗していくかを学ぶのではないでしょうか。人々は悪魔の怖さよりも、人間の罪深さ、恐ろしさを思うのではないでしょうか。私は民主主義の礼讃者ではありませんが、特定の個人や組織が大きな権力を持ち独断的な支配をすることの危険を、ナチス、イラク、オウムなどの例から歴史は学んできたのではないでしょうか。

 あなたもミッションスクールを出て、教会の日曜学校に出ていて、キリスト教について何も学ばなかったとおっしゃっていますね。エホバの証人になった人は結構そういう人が多いですね。キリスト教会がキリスト教教育を怠っているという批判なら、私は当たっていると思います。教会がただ、洗礼者数と礼拝出席者の数のみを問題としていて、ろくな聖書教育もせずに洗礼を授け、礼拝出席をおろそかにする信者を嘆くとしたらそれは本末転倒というものでしょう。まさに蒔かないものは刈り取れないのですから。
 しかし、それとて私には、いや一般の人にとって健全な証とも言
えるものです。もし学校がものみの塔のような所なら、すべての人がテストで同じ点数を取ることが求められ、しかも卒業するために洗礼を受けることが条件となり、家族の宗教を否定するよう強いられ、輸血すると退学になるとしたら…、そして卒業後は皆職業として「伝道者」しかチョイスの道がないとすれば…。スポーツマンや芸術家、農家や商店、自分の人生を自分で選べることこそすばらしい神様からの贈り物ではないでしょうか。ミッションスクールであろうとなかろうと、信じるか信じないかは、あなたの選択にかかっているのではないでしょうか。
 聖書とその神様を選択したものの、たまたま出会ったのがものみの塔であったというのは不幸なことで、あなたの罪ではないかもしれません。しかし、Webサイトや本屋にこれだけ豊富な情報と人脈がありながら、あなたが真の意味での判断力を働かせないならもっと不幸なことです。

 あなたからのメールの後、13年間研究生だった方からメールをいただきました。心を病み、ご主人や子供さんに対して自責の念を持っておられ苦しんでいます。
 あなたにとってたまたま私のホームページを覗いたことはちょっとした気まぐれ、火遊びだったかもしれません。でも本当に母の気持ちがお分かりでしょうか。私たち家族がどうなったか知っておられるでしょうか。
 悪魔が反対させると言われ、夫と対立するようになり、教えを守るという思い込みで頑なになり、暴力沙汰や離婚騒ぎになり、親族や友人から疎遠になります。あなたもちゃんとしたエホバの証人になろうとすれば、十年後に同じホームページを開いていることができるでしょうか。そのページに出てくる多くのお友達と仲良くしていられるでしょうか。真面目な証人になろうと思えば、「悪しき交わりを避け」インターネットで遊んでいることは「ふさわしくないこと」と見なされます。あなたはただ、集会と伝道を生活の最優先事としなければなりません。
 夫や子供がどんな気持ちでいるかよりも、人々を来るべき滅びから救うことのみが優先され、人々に接する際の基準は信者か未信者か、救いに関心があるか否かになっていきます。あなたのつくり笑顔がその尺度になります。
 
 二十年以上エホバの証人として働いてきた母は、父と心からの和解を果たすことなく、仕事も家も財産もすべて失って亡くなりました。この二十年があなたに想像できるでしょうか。その教えゆえに人を心から信頼し愛する心も枯れて、同じ証人の嫁からは役に立たない老人と疎まれ、傷ついた夫の転職と移転と果てしない口論を耐えてきた母の心がお分かりでしょうか。どうかあなたに少々厳しい苦言を呈した人間がいたことをしっかりと覚えていてください。
 あなたは分かれ道にいます。家族や友人に囲まれ、生き生きと自分の夢を実現していく人生か、それらすべてを捨て、自分らしさを捨てて組織のロボットとして生きるかのどちらかです。あなたが本当の判断力を発揮して、どちらを選ぶにせよ、後悔のないようにすべての事実を調べてくださることをお祈りしています。


 
入信してしまった家族にどう対処したら良いのか。救出は可能なのか。どのような書籍や資料・情報があるのか。今何をすれば良いのか。救出の方法はあるのか。そのために何が必要なのか。信頼できる専門家をどうやって見つけたらよいのか。あなたの疑問に責任を持ってお答えします。ご遠慮なくお問い合わせください。


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