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ホセア書
ホセアしょ Book of Hosea


1.プロローグ

 旧約聖書の十二小預言書のひとつ。前8世紀の預言者ホセアの言葉をあつめたものだが、後年ユダヤ人の編者が加筆したと思われる部分も少なくない。

2.内容

 「ホセア書」は14章からなり、前半(1〜3章)と後半(4〜14章)にわけられる。前半は、イスラエルと神の関係を不実な女とその夫の関係になぞらえている。夫はホセア自身、不実な妻はホセアの妻ゴメルとかなり具体的にしるされていることから、ここでかたられる結婚は、ホセアの伝記であり象徴的な預言でもあると解釈されている。律法にのっとって神とイスラエルがかわした契約を、ホセアは愛にもとづく精神的なきずなととらえている。ホセア(神)は、妻(イスラエル)にうらぎられた。妻は、姦婦(かんぷ)である。妻は子供とともに、罰せられることになっていた。しかし、妻が過ちをおかすたびに、夫は怒りを愛情でしずめ、妻に救いの手をさしのべた。

後半には、短い預言がならんでいる。人々の精神的堕落、道徳的に失墜している王や聖職者や預言者、そのような不信心と堕落の結果必然的におとずれる審判と罪について、預言がつづいている。後半の文体は、さしせまった滅亡を感じさせる緊迫感がある。

3.重要なテーマ

 ホセアはヘブライ人の預言者としてはじめて、神とイスラエルの精神的な関係を結婚になぞらえた。この比喩は、キリスト教神学が発展していくうえで重要な役割をはたしている。ユダ王国が侵略の危機にさらされたとき、預言者エレミヤも不吉な預言の中で、神の不変の愛というテーマをもちいている。

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