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ローマの信徒への手紙
ローマのしんとへのてがみ Letter of Paul to the Romans


新約聖書の一書で、パウロが書いた最長の書簡。58年ごろ、古代ギリシャの都市国家コリントスから、ユダヤ人と異邦人の改宗者からなるローマ教会にあてて書かれたとされている。

パウロは、通例のあいさつ(1章1〜7節)と感謝の祈り(1章8〜15節)をしるしたのち、この書簡の主題にふれている(1章16節〜8章39節)。すなわち、「福音は…信じる者すべてに救いをもたらす神の力である」(1章16節)とのべ、罪にあえぐ人々がすくわれるのは、律法の行いによってではなくキリストへの信仰によることをしめす。そして「信仰によって義とされた」(5章1節)人は、神と新しい関係をきずき、罪から解放され、律法の力をこえ、神の愛と審判の日の救済を約束されると説明している。

9〜11章は、イスラエルと万人の救済についての記述である。パウロはイスラエルを「神の義を知らず、自分の義をもとめようとして、神の義にしたがわなかった」(10章3節)として、はげしく非難している。しかし、彼は望みをうしなったわけではない。神は「すべての人をあわれむ」(11章32節)のだから、イスラエルも最終的にはすくわれるというのである。

つづく章でパウロは、倫理的な勧告によって人々をおしえみちびく。敵を愛し(12章14〜21節)、世俗の支配者にしたがい(13章1〜7節)、主の裁きこそ絶対であることをわすれず(14章1〜12節)、「信仰の弱い者」(14章1節)に寛容でなければならないという。

そして最後に、エルサレムとローマをたずねる計画をつたえ、個人的なあいさつでしめくくっている。

「ローマの信徒への手紙」は、パウロの宗教観を理路整然とあますところなくつたえており、新約聖書の中でもっとも重要な書のひとつにかぞえられている。またキリスト教の転換期には、つねに大きな役割をはたしてきた

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