-エンカルタから見る-
出エジプト記
しゅつエジプトき Book of Exodus


旧約聖書の一書で、「創世記」につづく2番目の書物。エジプトをのがれたイスラエル人が砂漠をさまよい、シナイ山にいたるまでのようすがえがかれている。モーセ五書のひとつでもある。

「出エジプト記」は、イスラエル民族の祖ヤコブの息子であるヨセフがエジプトで死をむかえてから、イスラエルの民がシナイ山で幕屋(まくや:テントの礼拝所)を建設するまでの物語である。最初の15章には、エジプトで迫害をうけていたイスラエルの民が、モーセにみちびかれてエジプトを脱出し、紅海をわたる過程がしるされている。

つづく16章以降は、シナイ山での出来事が中心となる(16〜40章)。イスラエルの民は荒野を数カ月さまよったすえ、シナイ山のふもとに天幕をはって宿営した(16〜18章)。やがて神と契約をむすぶが(19章3節〜24章18節)、モーセにあたえられた十戒(20章1〜17節)をやぶったため、ふたたび契約をむすぶことになる(32〜34章)。その後、神の命にしたがい幕屋を建設した(35〜40章)。

エジプトからの脱出は、ユダヤ教およびユダヤ人にとって大きな意味をもち、この出来事を毎年記念する伝統は現在までつづいている。しかしそれ以上に重要なのは、イスラエルの民が神と契約を結んだことである。シナイ山で神がモーセに託した「あなたたちは、わたしにとって祭司の王国、聖なる国民となる」(19章6節)という言葉は、ユダヤ人の宗教から社会生活にいたるあらゆる分野の根幹にすえられている。

「出エジプト記」は長い間、モーセによってしるされたものと考えられてきた。しかし最近では、前550年ごろ、祭司らによって現在の形にととのえられたという見方が強い。また、神がモーセにつたえた幕屋建設の指示や、祭司の祭服・儀式などに関する部分(たとえば25〜31章)は、それよりも前の時代のものと考えられ、「契約の書」とよばれる部分(20章23節〜23章33節)はさらに古く、モーセ以前のものともいわれている。

Microsoft(R) Encarta(R) Encyclopedia 2000. (C) 1993-1999 Microsoft Corporation. All rights reserved.

これまたモーセの時代ではなく後代の作ということで理解しておきましょう


聖書研究デスクへ戻る