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ヤコブの手紙
ヤコブのてがみ James(book of Bible)


新約聖書におさめられている7つの公同書簡のひとつ。公同書簡とは、特定の会衆ではなく、全教会にむけて書かれた手紙をさす。同書は、使徒ヤコブが書いたものとされてきたが、今日では根拠がないとして、大半の聖書学者が否定している。ギリシャ語を自在につかっていることから、パウロとペトロの書簡をよんだことがあるギリシャのキリスト教徒が、1世紀ころに書いたとする説もある。

「ヤコブの手紙」にはさまざまな道徳的説教が、ユダヤ教の聖書外典などと同じような形式で書かれている。主要なテーマは、日常生活におけるキリスト教信仰の実践である。すなわち、信者は寛容、「神からの知恵」(3章17節)、謙虚、「信仰にもとづく祈り」(5章15節)をまもらなければならない。信仰の弱い信者は、誘惑にたえねばならない。信者は、善行によって信仰をしめさなければならない。

「ヤコブの手紙」は、2世紀に正典としてみとめられたが、当時もその後も反対意見がつづいている。たとえばルターは、同書のある部分がパウロの教えと矛盾しているとの理由で、正典とすることに強く反対し、「藁(わら)の書簡」とよんだ。しかし最近では、以前より好意的にうけとめられている。

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