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ゼファニヤ書
ゼファニヤしょ Book of Zephaniah


1.プロローグ

 ゼパニヤ書ともいう。旧約聖書の中の十二小預言書のひとつ。

2.成立

 古くは、全編が前7世紀の預言者ゼファニヤの預言をしるしたものとされてきたが、最近の研究者は、とくに2〜3章には後年加筆された部分が多いとみている。前書き(1章1節)によれば、預言はユダ王国の王ヨシヤの時代におこなわれたものである。ヨシヤは前621年に宗教改革を断行するが、本書はそれ以前の社会と宗教を非難し、ユダの堕落が北方からの脅威をさそっているという。これはおそらく、前625年ごろ、中東がスキタイ人の侵略の脅威にさらされていたことをしめすものだろう。

3.内容

 「ゼファニヤ書」は3部からなる。第1部(1章1節〜2章3節)では、伝統のならわしにそむき神をけがした者はすべてほろびる運命にあることがかたられる。当時エルサレムでは、モーセの教えにより偶像崇拝はきびしく禁じられていた。にもかかわらず異教の儀式をとりいれ、暴力をはたらいたユダに対し、神の怒りがくだる日は近く、一刻もはやく悔い改めをおこなうようにうながしている。

第2部(2章4〜15節)では、敵国への神の審判とその滅亡が預言される。ペリシテやモアブ、アンモン、エチオピア、そしてアッシリアは、その傲慢(ごうまん)さとユダに対するひどい仕打ちにより神からみはなされ、没落しほろぼされることがのべられている。

第3部(3章)では、まずエルサレムの堕落がはげしく非難される。諸国の悔い改めとともに、誠実でただしいユダの残りの者はすくわれ、栄光をとりもどすことが約束されている(3章9〜20節)。

一般に3章14〜20節の神をたたえる部分は、後年くわえられたものといわれる。キリスト教の著名な讃美歌「ディエス・イレー」(ラテン語で「怒りの日」の意味)は、「ゼファニヤ書」の「主の日」(1章14〜18節)がもとになっている。

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