エホバの証人は本当に自分たちだけがハルマゲドンで救われると考えていないのか?(前)


 エホバの証人に対して批判的な態度を示す人は決まって、「エホバの証人たちは自分たちだけがハルマゲドンで救われると考える独善的なグループ」だと糾弾します。しかし、当の本人たちは「まったくそう考えていない」と口を揃えて反論します。実際に私がネット上で入手できる情報から確かめてみたいと思います。

エホバの証人の公式サイト関心を持つ人たちが彼らについてしばしば尋ねることのページにはその質問に対する証人側の見解が掲載されていましたので以下に引用します。この内容から検証してみましょう。

あなた方は自分たちだけが救われると信じていますか?

いいえ。これまで幾千年もの過去に生きた, エホバの証人でない無数の人々も復活してきて命を得る機会を持つはずです。また, 今日生きている人々の中にも, 今後, 「大患難」の到来する以前に真理と義の側に立場を定める人々が多くいるでしょう。そうした人々も救いを得ます。さらに, イエスは, 互いを裁くべきではない, と言われました。人はうわべを見るきらいがありますが, 神は心をご覧になります。神は正確に判断され, 憐れみをもって裁かれます。神は裁きをわたしたちにではなく, イエスの手にゆだねました。―マタイ 7:1-5。ヨハネ 5:22, 27。

  さて実際に引用した内容に注目してみましょう。
 はじめに気がつくのは、質問と答えの内容がうまくかみ合っていないということだと思います。質問の本音は「エホバの証人だけがハルマゲドンで救われると思っているのか?」ということに違いありません。しかし、その回答ではまずこのようになっています。

いいえ。これまで幾千年もの過去に生きた, エホバの証人でない無数の人々も復活してきて命を得る機会を持つはずです。

 復活してくる人がいるから「NO!」であると弁解しています。はっきり言ってそんなことを聞きたくはないのです。ハルマゲドンの時のことを聞いているわけですから。さらに回答は続きます。

また, 今日生きている人々の中にも, 今後, 「大患難」の到来する以前に真理と義の側に立場を定める人々が多くいるでしょう。そうした人々も救いを得ます。

 これもきちんとした答えになっていません。ここで言う「真理と義の側に立場を定める人々」というのはいったいどんな人のことでしょうか。「エホバの証人」のことではないのですか。つまり、今はエホバの証人でない人も将来エホバの証人になることによって救いを得ると言いたいのでしょう。確かに質問は「自分たちだけ」が救われるかどうかという点に触れており、それはどの段階での出来事なのかはっきりと述べられていません。(もちろん質問自体が証人側によって作られたので、都合よく表現できます)
 よって上述の回答部分は「今はエホバの証人でない人も将来救われる可能性があるために『今の自分たちだけ』が救われるとは信じていない」ということを言っているのです。巧妙に言い逃れをしていることは明らかだと思います。繰り返し述べますが、質問の主旨は「ハルマゲドンではエホバの証人組織に属する人々だけが救われるか」ということです。「今現在」のことはどうでも良いのです。問題は将来のハルマゲドンの時のことなのですから。
 しかし、次の回答部分は多少核心にせまっているものと思われますが、いまいち真意が伝わってきませせん。

さらに, イエスは, 互いを裁くべきではない, と言われました。人はうわべを見るきらいがありますが, 神は心をご覧になります。神は正確に判断され, 憐れみをもって裁かれます。神は裁きをわたしたちにではなく, イエスの手にゆだねました。

 これは、エホバの証人以外の人々のことを裁くべきではないことを言っており、それらの人々も救われる可能性があるということなのでしょうか。しかし、その前の回答部分によると、「真理と義の側に立場を定める人が救われる」とはっきり述べていました。「どういう人々が救われるのだ」と語る行為自体は、その種類の人々を実際には裁いていることにはならないのでしょうか。何を言いたいのかよく伝わってきません。
 しかし、裁くべきではないとする種類の人々がエホバの証人同志であるとするならば説明はつきます。つまり、仲間のエホバの証人を互いに裁くことがないようにということです。これはたしかに組織内でも言われていることです。ただ、もしエホバの証人内のことを言っているとすると、ますます質問の内容から大きく外れることになります。質問は「エホバの証人だけが救われるか」というのが焦点だからです。
 とすると、上述の回答部分はいったいどう解釈したらよいのでしょうか。「救われるのは自分たちだけではなく、自分たちの中にももしかすると救われない人々がいるかもしれない」だから「自分たちだけ」ではないということなのでしょうか。それとも、エホバの証人ではない人も救われると考えているということでしょうか。よく分かりません。
 しかし、エホバの証人以外の人々も救われる余地があると信じているならば、彼らの布教活動自体の目的が大きく変わってしまうのではないでしょうか。この点についてはまた別の記事で詳しく述べる予定です。

 このように一つの例を挙げて、今回「エホバの証人は自分たちだけが救われると思っているか」という点に関して考えてみました。しかし、残念ながらこのたび取り上げた回答からは彼らの真意は掴めることができませんでした。ただ、彼らは核心にせまる不利な質問に関しては巧妙に言い逃れをしたり、どうでも解釈できるような解答を行なうということが分かっただけなのです。

 では、事実はどうなのでしょうか。彼らは「自分たちだけが将来起こるハルマゲドンの戦いで生き残る」と考えているのでしょうか。彼らが出版する雑誌や本を通して検証していきましょう。後半へ続きます。


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