はすぴーは両親ともに東京の出身なので、いわゆる「田舎」がない。

小学校の頃、友達が「夏休みは田舎のおばあちゃんちに行ってきた」なんていう

話が実にうらやましいと思っていた。

海や川で泳いだり、野山を駆け巡ることを想像して、田舎のないことを恨んだもんだ。

 

さて、今回のお薦め品はプレステ版のTVゲーム「ぼくのなつやすみ」である。

プレイヤーは、9才の小学生「ボクくん」になって田舎に住むおじさんの家に、

1ヶ月の間、夏休みを過ごすことになる。

舞台は1970年代という設定なので、ちょうどはすぴー世代のおっさんに

とってはノスタルジーを目に見える形で呈示してくれるゲームだ。

 

はすぴーには田舎がないと書いたが、「あの頃」の夏休みと言えば…自由研究の昆虫採集、

標本作り、朝のラジオ体操、 絵日記、プール、夏祭り、花火、朝顔の水やり、かき氷作り

などは、このゲームにも登場していて懐かしい体験が再現してくれる。

ゲームを見てみると、夏の日のあの日差しや、突き抜けるような空の青さ、踏み締めた

草の匂い、川のせせらぎ、潮騒や潮の匂い、耳の底にこびりついて離れないセミの声、、、etc

画面が映画のようでとってもきれいであるし、BGMも素晴らしい。

セミが時々画面の前を横切ったのには実にリアルだ。

そしてもうすぐ帰る時間になると、夕日がこれまたきれいで当時に感じたあの切なさが

蘇ってくる。「夕日を見て心が静かにふるえてくる」という台詞があるが、自然の大切さ

を本当に感じてしまうくらい完成度の高いゲームだと思う。

以前、このお薦めのコーナーで紹介した「スタンド・バイ・ミー」と「となりのトトロ」を

合体した作品といえるかも知れない。

 

ゲームは夏休みの終わる8月31日に、お父さんが迎えに来るとエンディング。

エンディングはマジで涙腺が緩み、泣けてくる。さらに主題歌「この広い野原いっぱい」を

聞いて自分が過去に戻れない切なさに、もう一泣きしてしまう。

ゲームでは自由気ままに行動して夏休みを過ごすのだが、終わってみると、そのプレイに

よってエンディング(将来の自分)が異なるというおまけつきだ。

はすぴーは最初のゲームでは「サラリーマンになった編」だった。

なんだか私の人生を象徴しているようでちょっとショックであったけど、、、、(汗)

 

ちょっと大袈裟かも知れないけど、ガキの頃のピュアな気持ちをほんの少しだけ取り戻す

ことができるゲーム。ゲームにもかかわらず、商業的な匂いがまったくしないゲームだ。

「ハマる」というよりも、そっとそばに置いて、ふとしたときに思い出して手に取りた

くなるゲーム。そう、アロマテラピーのゲーム版と言えるかもしれない。

今となってはもう二度と戻れないあの夏休みを、そして今の時代ではなかなか体験すること

のできない田舎の夏休みを親子で楽しんで欲しいと思います。

「ぼくのなつやすみ」は2000年6月に発売されたものだから、中古品としてそろそろ

半額以下になっているかもしれない。。。

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