ヴァルスフィールド創世話

 それは、宇宙が誕生する遥かな昔より存在するという、龍のような 体躯を持つ創世神『ヴァースキ(Vars-ki)』が、己の孤独を慰めるた めに行ったことが始まりでした。
 ヴァースキ神は、永い間閉じていた白銀の眼を開き、その眼から溢 れ出た目映き光で宇宙を創り出しました。そして、稲妻が迸る口から 洩れる青白い息吹で星々を誕生させ、身体を覆う金色の鱗を剥して星 々に撒き、生命を誕生させました。
 しかし、せっかくのヴァースキ神の努力も報われず、星々はヴァー スキ神を避けるように宇宙の彼方へと漂い去っていったのです。
 ヴァースキ神は、自らの大いなる力でもって星々を引き寄せました が、星々はヴァースキ神の周りを遠巻きにグルグルと回るのみで、ヴ ァースキ神の元へは一向に近づいて来ませんでした。
 自らが誕生させた星々の仕打ちに怒ったヴァースキ神は、星々に向 かい、宇宙を引き裂かんばかりの咆哮を轟かせました。
 すると星々は、吠声に恐怖するかのようにヴァースキ神の元へと集 まり、偉大なる龍神を取り囲んだのでした。
 ヴァースキ神は次元の壁を使い、集った数多の星々を繋げて一つの 連環世界を造り上げました。それがヴァルス界と呼ばれるものなので す。
 このヴァースキ神の無法は、すぐさま他の原初の神々の知るところ となりました。原初の神々はヴァースキ神を戒めの雷で石へと変え、 封印してしまったのです。
 石となったヴァースキ神は、最初の頃は石の封印の中で己を石へと 変えた他の原初の神々への復讐心に燃えていました。しかし、悠久な る刻の流れと共にその醜き心は、次第に薄れていきました。
 そして、ヴァースキ神はついに改心をし、石であった体躯は白銀に 煌く星となったのです。
 これが白銀の夢星・ヴァルスフィールドの誕生であったといわれて います。
 星となったヴァースキ神は、自分の愚かさにより繋げてしまった連 環世界の管理をするため、連環世界の中で起こった出来事について記 録・報告する者達を集め、ヴァルスフィールドに住まわせました。
 ヴァースキ神は、この者達をヴァルサー(星を語る者)と名付けました。

 今、これを観ているあなたは、ヴァースキ神によってあなたの知る 世界を語るヴァルサーとして認められた証拠なのです。