|
風車祭(カジヤマー) 文芸春秋 1997年11月
カジマヤーとは沖縄の数え97歳の長寿を祝う祭りである。
たくさんのカラフルな風車をオープンカーに飾ってパレードをする。
このカジマヤーを祝ってもらうことだけが生きがいのいじわるばばあフジの陰謀(楽しみ)で、 アラビキ橋のたもとで高校生の武志と、幼い郁子はマブイ(魂)を落としてしまう。
マブイが抜けた武志は、盲目のピシャーマという246年も生きている美女と、6本足妖怪の盲導犬ならぬ盲動豚ギーギーと出会う。
沖縄では日常的に「マブイを落とす」行為がある。驚いたことがあるとマブイはすぐに落ちてしまうのだ。
マブイは身体を抜けてしばらくたたないと影響がないが、落としたまま拾わないと命がなくなる。
だがピシャーマに恋した武志はマブイを戻して完全な人間になることをためらう。
マブイを戻したらピシャーマの姿を見ることができなくなるからだ。
また、わけあってマブイだけになってしまった不死のピシャーマは神から島が滅びるとのお告げをうける。
そして破壊の予兆は、郁子や武志の行動から現実となっていく。
カジマヤーまでの1年間の、フジババアの迷惑な生命力を頂点にさまざまな事件がおきていく。
P539の長編だが、沖縄特有の方言のカタカナにうまくのっていけば、ファンタジーな世界に飛んでいける楽しい話である。 なんたってフジばばあが強い。いい放題やり放題のこのばばあに読んでる方も振り回されながら沖縄の祭りに飛んでいくのだ。
2000.5.8 図書館C
『復活、へび女』 実業之日本社
1999/9刊
タイトルで借りるのを迷った。
「復活、ヘビ女」の背表紙で、作者も知らないと手は伸びていかない。
でも、これはファンタジーでした。8つの都市伝説。沖縄を舞台に4作、都市を舞台に4作。
どれもが、最後まで先が読めず楽しませてくれた。
最初の「マブイの行方」は、自分の魂(マブイ)を7つも落とした彼女が、沖縄の街で自分のマブイを探し出す話。これでまずはまりました。
そして「復活、ヘビ女」。僕が朝起きると、自分の布団に残る人型の窪み。ちいさくて愛らしい窪みは、時々誰かが夜中に添い寝をして朝方帰るのを物語っている。
彼女をつきとめようと、絹のシーツでよりしっかりとした人型をとったり、朝まで起きていた僕はとうとう相手の姿を見ることができたが、それは....
(それは、ヘビだった...ではありません。ちょっとせつなくて笑える話ですからね)答えを知りたい人は読んでみて。
1999/11/9 図書館
|