ゲームコラム未満 過去ログ

2003年4月


2003-04-07
 ラリイ・ニーヴンのインタビュー

http://slashdot.jp/articles/03/04/07/145203.shtml?topic=65
 SF作家ラリイ・ニーヴンのインタビュー。


2003-04-14
 カタンの開拓者

■9日にボードゲーム「カタンの開拓者」を買ってきた。
 公式サイト
http://www.catan.jp/main.shtml

 9日と13日の夜に友人と遊んでみた。
 このゲームはなかなか面白い。

■カタンは自分の手番に10点取れば勝ちである。
 次の状況で得点が加算される。
・ボード上の六角形のマスの角に家(1点)や街(2点)を建設する
・チャンスカードの中の得点カード(1点)
・特別賞(街道賞と騎士賞 それぞれ2点)

■道・家・街を建設したりチャンスカードを引くためには、資源カードを集める必要がある。
 六角形のマスには5種類の地形と数字が書いてある。
 各プレイヤーのターン(手番)にダイスを2個振る。
 その目が出たマスの地形に対応した資源カードが配給される。
 ただし手に入れることのできるプレイヤーは、六角形のマスの角に家(1枚)ないし街(2枚)を建設している者だけである。

■すべての資源を独力で手に入れることは、なかなか難しいことである。
 不備な資源はトレード(交換)によって手に入れることができる。
 トレードはたいてい不利な交換になる(同種の資源カード4枚に対して欲しい資源カード1枚)。
 しかし他のプレイヤーと合意の上でそれより有利な条件でトレードすることもできる。

■必要な資源カードがないと何もできないので、どこに進出するか、あるいはトレードできないかよく考えなくてはいけない。
 この悩みとその解消が面白みのひとつである。
 戦略的な面白さについては、カタンの公式サイトに記載されている。
 ちなみに私の現在の戦歴は8戦1勝。
 劇弱である。


2003-04-16
 ドラえもん原作パターン観測学会

■まだ読んでいる途中だが、なかなか面白いドラえもんのサイトがある。
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-White/4339/doratop.html
 小道具の使い方の参考になる。
 ドラえもんといえば秘密道具の活用だ。
 ところが「道具が捨てられる」パターンで物語を進行させることもあって、なかなか興味深い。

■「のび太が成長しない」からドラえもんはつまらないという人がたまにいる。
 私はドラえもんをギャグ漫画だととらえている。
 ギャグ漫画と成長物語は相性が悪い。
 ドラえもんを成長物語ととらえると、つまらないという考え方もあるだろう。
 ドラえもんについて語るときは、どういうジャンルの漫画としてとらえているか、あらかじめ自分の考えを伝えた方がいいだろう。
 ドラえもんの話題は横に置いておく。

 ゲームブックの中に、「所持品」というものがある。
 主人公のサポートをしたり、ゲームの展開に特定の作用をもたらす。
 ドラマの小道具はたいていひとつであるが、ゲームブックには一回きり登場の道具が多い。
 ゲームブックの所持品や道具は、ドラマの小道具だけに限らず、ゲームの資源も一緒に混ぜられているのだろう。
 ま、ちょっとした覚書ということでオチはない。


2003-04-23
 コンピュータゲームの本質と、マーケティング

 最近の「ほぼ日刊イトイ新聞」は面白い。
 私は次の記事に注目している。

■『MOTHER』の気持ち。
http://www.1101.com/MOTHER/index.html

■宮部みゆき×坂本賀勇 スペシャル対談
http://www.1101.com/nintendo/metroid/index.html

■会社はこれからどうなるのか?
http://www.1101.com/kaisha/index.html

 これらの感想はまた後に書く。
 あとイトイ新聞とは違う記事を。

■クリエイターズファイル 山本健康
http://www.gpara.com/contents/creator/bn_111.htm

>コンピュータで手軽に一人でも遊べるようにしてCGできれいに演出する、
>というのがゲーム業界の仕事の主流でした。(中略)
>つくった本人がはっきり意識してなくても、元ネタのほとんどはボードゲーム
>や空き地の遊びやごっこ遊びのなかにひそんでます。つまり、最近ゲームが
>マンネリになったのはクリエイターが変わったんじゃなくて、まだIT化してない
>遊びのストックが切れちゃったんですね。ミもフタもないけど…。

 このあたりは同意できる。
 以前コラムで書いたときの「翻案」がそれにあたるだろう。
 コンピュータゲームの得意であり本質のひとつは翻案であるといえよう。

>少数の開発者の個性が偶然に何百万人のユーザーとシンクロする可能性は
>かなり低い。(中略)
>だから、一所懸命に顔の見えない何百万人のお客様のことを調べて、考えて、
>気を使って、頭を下げながらゲームをつくるしかない。それがマーケティング
>なんじゃないかと思ってます。

 うーん、これはどうだろう。
 この人の発言の意図を正確に読み取っていないかもしれないが、このあたりは宮本茂と考えが違っているようにみえて興味深い。
http://www.1101.com/nintendo/zelda/index.html

 面白いと思うものを具体的にイメージすることって、結構難しいのではないだろうか。
 何かマーケティングにコツがあるのだろうか…?


2003-04-24
 MOTHERの隠し味

■http://www.1101.com/MOTHER/03.html
>生理的な「感触」みたいなものを、
>けっこういじわるに近いくらいに入れてますよね。
>だから、
>「なんだか怖くないはずの場面が怖かった」と、
>よく言われたりもしました。(中略)

>それよりは、いろんなことを経験して、そこから、
>みんなが味わう「ある感覚」のようなものを
>すくい取っていくほうがしっくりくるんです。
>それは親子の話もそうだし、
>怖さっていうものもそうだし、
>無垢っていうものもそうだし。(中略)

>ああいうものをたくさん入れてるんです。
>だから、ゲームのなかには
>怖いものや、楽しいものや、無垢なものが
>たくさん入っていて、
>それがスープのかくし味になっているんで、
>子供にも、その妙な味が
>わかっちゃったんでしょうね。

■「感覚・感触」などを意識しているという時点で、一人遊びゲームという従来のコンピュータゲームの路線とは違うところを行っていると感じた。
 むしろこれは「送り雛は瑠璃色の」などの良質ゲームブックに見られる特徴ではないだろうか。
 強引を承知の上である。
 いやこれは理論よりむしろ勘だ。
 もしも私の勘がそんなに違っていないのであれば、「送り雛」のような心のひだに触れる作品は、MOTHERのファン層と合致するはず……?
「送り雛」をプレイしていて、妙なところで嫌な感覚に襲われたのは私だけではあるまい。
 ま、それはおいといて。
 全く初めて触れる人に「感覚・感触」という手段でアプローチするのは、結構有効な手段であると私は思う。


2003-04-25
 引越し終了
 日記の引越しがなんとか終了した。
 まだ機能がよくわかっていない。
 HOMEにあたる機能を見つけることができなかったので、とりあえず自分のサイトのURLを書いておこうと思う。
http://www.geocities.co.jp/Bookend/2685/
 いずれはてなアンテナの方にも手を出したいな、と。


2003-04-26
 魔界転生
 夜中に深作欣二監督の「魔界転生」がやっていた。
 柳生但馬守(若山富三郎)が渋い。
 両手を万歳に振り上げた剣の構えに威圧感があってかっこいい。
 この映画のキャスティングは豪華だなぁ。
 こういう映画が続けて作られれば観たいと思うのだが。
 現在の映画は志向が変わったのだろうか。
(単に予算不足なのだろうが)


2003-04-27
 ゲームブックのシステムについてのメモ

・戦闘で勝ったことにする
・勝手にセーブポイントを作る
・斜め読みする

 以上は、私が大人になってゲームブックを遊んだ時にやった掟破りである。
 子どものころは、掟破りをしなかった。
 ところがいざ掟破りをしてみると、意外と罪悪感はなかった。
 それはなぜだろう。
 いくつか考えてみる。

■独特のシステム
・ゲームブックはコンピュータゲームと比べて、風通しがよかった。
・ゲームブックは、プレイヤーに遊び方を制限しないゲームであるといえる。
#ちなみに掟破りというぐらいだから、倫理観ぐらいはある。

■ピンチより展開
・ドラマやゲームの葛藤とその克服は、ストレスとその発散であるといえる。
・ところがストレスをためている最中に手ごろな快楽を手に入れる環境を作ってしまうと、・プレイヤーの中には快楽に走ってしまう人たちが存在する。
・ゲームよりボイスチャットを楽しむという事例 http://d.hatena.ne.jp/gamebook/20030222
・ピンチを楽しむより、展開を見たいという欲求が勝ってしまうことは珍しいことではない。

■ルールを守ると楽しいか
・ルールを守ることによって新たな快楽が生ずるか。
・「火吹山の魔法使い」で初めてゲームブックが生まれた。
・そして「バルサスの要塞」では魔法ルールが追加され、出発前に魔法を選択することができた。
・この流れの中には、ルールに従ってゲームをすると生じる快楽が見受けられる。
・システムやルールと、ゲームブックの面白さには密接な関係がある。
・ただ単にファイティングファンタジーのルールをコピーしたゲームブックには、なかなか備わっていないと思われる。

 まぁいろいろとごちゃまぜになっている。
 整合性もあやしいものだ。
 いつものごとく覚書なので特に結論はないが、ここに今の気持ちを書いておく。
 ゲームブックを作る際にはそれなりの設計思想(みたいなもの?)を持つべきである
 その思想をシステムやルールに反映すれば、読者にもきっと伝わるはずである。


2003-04-28
 オーマイハニー
 私はハリー・ポッターを読んだことがないし、映画を観たこともない。
 そのためか、ハーマイオニーのことを「オーマイハニー」だと勘違いしていた。
 その後に、「ダーリン」と続きそうである。
 こんな勘違いをつい最近まで続けていた。
 それまでJ・K・ローリングに対して「こんな名前をつけて恥ずかしくないのかな」と思っていた。
 しかし一人の少女に対して、「オーマイハニー」などと勝手に心の中で呼びかけていたのは私のほうだったのである。
 とても恥ずかしい。
 ちなみにグーグルで検索すると、「オーマイハニー」に見えるという人は他にもいるようだ。
http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&q=%83I%81%5B%83%7D%83C%83n%83j%81%5B

 神よ。
 私の他にもまだ勘違いを続けている人がいますように。


2003-04-29
 気分転換

 連休中はずっと仕事である。
 いわゆるかきいれどきなので、忙しい。
 気分転換に書店を散策する。

■柳生連也武芸帖の連載が終了する。
http://d.hatena.ne.jp/gamebook/20030215
 静かで、丹田に気が満ちるような最終回であった。

■「キャラクター小説の作り方」をようやく手に入れることができた。
http://kitakami.hss.iwate-u.ac.jp/~h1102022/character.html
 この作者の本を読むのは初めてだ。
 連休が終わったら読むことにしよう。

■「エル・アラメインの神殿」を購入する。
 星野之宣の漫画である。
 この人の想像力には毎回感心させられる。
 しかしこの漫画の中に収録されている「国辱漫画」と「国辱漫画2 G.H.Q」は、とんでもなくおかしな漫画だ。
 いつもはシリアスな作風なのに、こんなばかばかしい漫画は初めてだ。
 腹がよじれるほど笑ってしまった。


2003-04-30
 ゲームと小説における表現の違い

■次の文章は、ゲームやファンタジー物語にありがちな展開を書いたものである。

 主人公は、気がつくと異世界にいた。
 しかも主人公は、人間とモンスターが戦う戦場に召喚された。
 人々は主人公を勇者と呼んでいる。
 モンスターは主人公に襲い掛かってきた。
 主人公の手には剣が握られていて、なぜかその使い方を習得している。

 このような状況に主人公が置かれたとしたら、どういう行動を起こすだろう。
 実はコンピュータゲームと小説では、主人公のとる態度が違ってくる。

■コンピュータゲームでは、主人公がモンスターを撃退する展開になる。

 戦場から逃れられない。
 モンスターが襲ってくる。

 これからこのゲームがどうなるか、ここで示されるのだ。
 もともとゲームは、プレイヤーに目的・目標を教えるという原則がある。
 プレイヤーが次の展開を見たいならば、その目的・目標を達成しなければならない。
 ゲームの目的・目標は、ゲームの制作者が決定する。
 この場合、目標はモンスターの撃退になるだろう。

■小説では主人公が困惑し、時には逃亡するという展開になる。
 主人公が剣が扱えそうだからといって、モンスターといきなり闘おうとするだろうか。
 これはリアリティに欠けると読者が判断するだろう。
 登場人物がある状況に面したら、なるほど次のような行動をとるだろうという説得力がないと、リアリティを構築できない。
 小説の利点は、主人公が内面を語ることである。
 主人公の内面に読者が共感できないと、読む気力を失ってしまう。

 まぁ展開については、ちょっと決め付け気味のところがあることは私も認める。
 しかし決して無視できないことだと思う。

■異なった二つの視点で見ることができたら、ゲームブックがより一般向けの娯楽として成熟するのではないだろうか、と私は考えている。
 そしてコンピュータゲームに詳しい人にも、小説に親しい人にもゲームブックが書けるようになるかもしれない。
 ゲームブックの書き手が増えることを私は望んでいる。
(ではゲームブックを書く利点は何か? それは……続く?)


2003年5月

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