ゲームブックにしかない魅力を見つけよう(その2)


 現在市場には多くの種類の商品が並び、消費者は選択の自由を謳歌している。
 しかしこの状況に少なからず苦しんでいる人たちがいる。それは他ならぬ消費者である。
 以前は何か家電製品を買おうとしたら、何種類かのパンフレットを比較すればよかった。しかし今ではパンフレットを集めようとしたら、当の家電製品より重くなってしまうなんてことがありうる。
 あまりにも選択の幅が多すぎて、何かをひとつ選ぶことが難しくなってきているのだ。このあたり、TRPGをやっている方ならよりわかってもらえると思う。
 企業の中には、デザインやカラーなどの付加価値に違いを出すことに力をおいているところも見受けられる。
 消費者自身が自分の判断より、そのジャンルに精通している人の意見を参考にするという方法もある。しかしそんな知人が近くにいなかったらどうすればいいのだろう。

 こんなとき、ブランド物は強い。
 ブランド物が権威と密接な関係を持っている場合もあるが、これについては話から外れるのでこれ以上述べない。
 実力や能力よりも、信用・名声が評価される。これがブランドの力である。そしてブランドの力は売り上げに貢献するのだ。
 ゲームブックだとスティーブ・ジャクソン、鈴木直人、J・H・ブレナンの作品には信用と名声がある。彼らの作品を越えた面白い作品がこの世に存在したかもしれない。しかしその作品が売れたかどうかは別である。

 数ある商品の中からブランドが成立するにはある程度法則があるようだ。
 全く新しいものを人の目に触れさせる。すると既存の物と比較ができないために、値踏みをすることが難しい。その商品が魅力的に見えれば衝動買いしてしまう。これが商品のブランド化の第一歩である。
 また後発の商品からブランドを作り出すためには、新しい切り口が必要であるといわれている。
 ブランド化はゲームブックでも必要だと私は思っている。なぜなら店頭でゲームブックを解くわけにはいかないからである。中身を十分に見れない以上、信用が作品の出来よりも重要であるということがいえるのではないだろうか。
 これまでの話をまとめる。ブランドというものは、今までにない新しさ(オリジナルであること・フロンティアであること)から始まる。ブランドの正体は信用と名声である。ブランドの効果は、人に衝動買いをさせることである。ゲームブックを新しく盛り立てていくために、ブランド化戦略を考えていくべきであると私は思っている。(敬称略)
つづく

(2002年6月7日)


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