ゲームと物語の交差点その4 道具・アイテム


 ゲームブックは、物語とゲームが入り混じったような作りになっている。
 そもそもゲームにはゲームの、物語には物語の面白さがある。そしてそれぞれに大きく異なった特徴が見られる。
 それらから共通点と相違点を明らかにし、うまく組み合わせることができたら、面白いゲームブック(テキストゲーム)ができるかもしれない。
 私は物語やゲームの作成についてのノウハウを持っていないが、少しでもそれらに迫りたいと思っている。私のコラムがゲームブック作りの参考になれば幸いである。


道具・アイテム

 ゲームでよくアイテムと呼ばれているものである。
 主人公の障害克服力を高めたり、行動範囲を広げたりする資源のひとつであると考えられる。

 物語のなかで道具をうまく使うことができれば、読者の想像力を刺激することができる。
 今回は三種類の使い方を紹介する。

・所有
 道具のある場所、所持者、そして正当な所有権を持つ(主張する)人物の絡み
・影響力
 道具の能力は何か。
 いつ、誰に、どのような影響をもたらすか
・使用可能か否か
 水にぬれたマッチは、しばらくの間火をおこすことができない
 何らかの理由によるスイッチの切り替えは、状況に変化をもたらすきっかけになる
 道具に変化が現れることも考えられる

 そもそも物語の醍醐味は人物を描くことにある。道具が物語に影響力があっても、道具を使うのは登場人物である。
 「強力な力を持つが身の破滅を引き起こす」というような道具は、厳密にいえば道具にかかわる人物のジレンマである。
 よってあらかじめ葛藤を持ち得ないような人物も、その道具にかかわることによってジレンマや葛藤を引き起こすことができる。先ほどあげた三つの使用方法それぞれに、ジレンマを組み合わせてみれば道具の魅力が増すであろう。

(2002年9月10日)


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