Mar. 05, 2003

読書めも 2002年4月〜6月

◇4月の印象に残った本◇ 2002,5,11

「蛙男」清水義範 幻冬舎文庫:この人の奇才ぶりには毎回脱帽。イチ押し。

「末枯れの花守り」菅浩江:解説の夢枕獏さんによると泉鏡花の再来とか。

「裏庭」梨木香歩 理論社1359: 梨木香歩さんの「からくりからかさ」はまた読み返したい作品。

「孔雀狂想曲」北森鴻 集英社1700:お得意骨董もの、連作ミステリ(軽め)。深くハマりたい方は「狐罠」を。

「ウメ子」阿川佐和子 小学館文庫533:友達のおすすめ。古きよき時代(笑)の子供達に元気をもらう 

「ケイトウの赤、柳のミドリ」江國香織 (新潮ムック「江國香織ヴァラエティ」900)
 :江國さんの名作「きらきらひかる」の10年後を知りたい人は是非。

◇5月の印象に残った本◇ 2002,6,9
GWに怠けたのがたたったのか、あまり読書進まず・・・
 
「神様のボート」江國香織 新潮社1400
あとがきによれば著作の中で、”いちばん危険な小説”。別れた恋人を待ち引越しを繰り返す親子。
どこにも馴染まず現実を生きない母に対し、幼い草子の決意が痛々しい。

「インド綿の服」庄野潤三 講談社学術文庫
足柄山に家庭を構える長女の手紙から描き出される家族と暮らし。毎度、人間らしい暮らし
について考えさせられる。生田シリーズの新作は「うさぎのミミリー」(新潮社1400)

「武器と女たち」レジナルド・ヒル ハヤカワミステリ1800
ダルジール警視シリーズ最新作。いつにもまして引用、パロディ、比喩が入り乱れ難解(T_T)
でも、個性派揃いの警察メンバーの人間関係描写は変わらず魅力あり。今回は女性達の色んな闘いが展開。

「記憶の果て」「時の鳥籠」浦賀和宏 講談社ノベルス950,1100
すっきり納得したいヒトには薦められない異色の本格ミステリ。著者の模索がどこに行き着くのか興味津々。

「噂の娘」金井美恵子 講談社2300:金井さんの文章にはめまいを感じつつも、離れがたい魅力、中毒性がある。

◇6月の印象に残った本に読んだ本◇  2002,7,14
困ったことに6月は火がついて、山ほど本を購入してしまったデス。手芸材料と同じであちらかに供給過剰、
不良債権化が甚だしい・・・(紹介している本はホトンド図
書館から借りたもので、読んだ本の半分位かな)で、あふれにあふれた本を処分しなくちゃ!(といつもいい続けてるだけ)

「ローマ人の物語I(上下)」塩野七生 いよいよ文庫されたので、塩野さん入門として。まだ下巻の途中だけど。

「スローグッドバイ」石田衣良 集英社1500
今本が出たらすぐ読む、一番楽しみにしてる作家さんは石田さんと恩田さん。
(ちょっと前は宮部みゆき、篠田節子、真保裕一だった。実績ができると1作が重くなり、読むのに覚悟がいるので、つい後回しに・・(^_^;))
今回は11編の恋愛小説。それも美しい部分取りのおとなの御伽噺。月曜からの憂鬱な仕事を忘れて、日曜の安らかな眠りのために。 

「うさぎのミミリー」庄野潤三 新潮社1400
生田シリーズ最新作。老夫婦の日常の小さな喜び、楽しみ(庭先にくる鳥、年に2度の大阪行き、たまの宝塚観劇、夜のハーモニカに妻のピアノ、季節の花々、孫や娘からの便りに、到来物やおすそ分けetc.)を集めた穏やかな作品。

「頭蓋骨の中の楽園」浦賀和宏 講談社ノベルス1150
前2作に登場した悩める高校生、安藤君が笑わない大学生として登場、連続首なし殺人事件の探偵役をつとめる。相変わらずの不条理解決。

「劫尽童女」恩田陸 光文社1500
宮部みゆきさんの「クロスファイヤー」に似た印象。父親の研究の結果、超人的能力を持って生まれ、闘いの日々の中で自分の
存在理由を問う少女ハルカ。非現実的な設定をぐいぐいと読ませる恩田さんの作品は一作ごとに驚かされるのが、楽しみ。

「ベリィ・タルト」ヒキタクニオ 文芸春秋1524
アイドルが世に出るまでのヤクザな人々が繰り広げる物語。人間って圧倒的に光るモノ(この場合は女の子)に惹かれ
てしまうんだよなぁ。ヤクザな登場人物が青臭く熱く行動し、いかがわしくもあまずっぱさの感じられる昔青春物語。

「ぼくらはみんな生きている」坪倉優介 幻冬舎1400
交通事故ですべての記憶を失った著者が新しい人生を見つけるまでの物語。壮絶な事実の前に安易なコメン
トが不可能。とにかくすべての人に読んで欲しい本。最後の方の「恋をした」「あたらしい過去」がとても好き。

「レッスンズ」谷村志穂 講談社1600
エッセイの印象では谷村さんは弱みの見せ方がとても正直な印象の人。自信なげに迷いながら道を探す主人公の物語は結構好き。
世の中はこんなヒトの方が多いと思うから。
谷村志穂さんのHP: http://www.shiho-net.org 


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