
なぜ、ミュラーなのか?
はじめて「銀河英雄伝説」を通読し終わった時、私の心の中を占めていたのは、やっぱり主人公である皇帝ラインハルトとヤン・ウェンリーとの戦いや、その生き様だった。
2度目に通読し終わった時、すっかり一人の「双璧」ファンができあがっていた。彼らの友情に憧れ、また涙し、夜な夜なロイエンタールやミッターマイヤーが夢に出てきたものだった。
3度目に通読し終わった時、私はかなり冷静に銀英伝の世界を見つめ、理解することができるようになっていた。
同盟、帝国、フェザーンのそれぞれについての人物関係や力関係、ラインハルトとヤンの戦略、戦術などが前よりずっと判り易くなった。
そして、幾度目かの読後、私は再び登場人物個人に魅了されてしまっていた。
その名は ナイトハルト・ミュラー!!
何にそんなに惹かれたんだろう・・・?
ミュラーはどっちかって言うと地味なキャラクターだ。
「有能で誠実」とか、「温和な人柄」など、彼についての記述は一見穏やかだ。
作品内で誰かと対立する(個人的に)ということもなく、ラインハルト旗下の提督たちの中で1番若いということもあってか押し出しは弱い。(まあ、ほかの提督たちがそれぞれ個性豊かだから余計に・・・。)
だが!!彼は決して「穏やか」だけの男ではないっ!!!
それは、要塞対要塞の戦いで表れる・・・
ガイエスブルク要塞をもってイゼルローン要塞を攻略する、という作戦で、ミュラーは副司令官に任命された。
ヤンのいないイゼルローンは、当初苦戦するがやがてメルカッツやユリアンの作戦で帝国軍に対抗し、ついに帰ってきたヤンによってガイエスブルク要塞は爆発する。
この戦いの中で、ミュラーは司令官であるケンプと必ずしも上手くはいってなかった。作戦面での意見の食い違いがあったり、ケンプの態度に怒りをおぼえたりもしていた。
だが、ヤンに敗れ、ケンプがガイエスブルク要塞とともに爆死した後、自身も大怪我を負ったミュラーはこう言うのである。
以下、本文より
―医務室へ運ばれることを、ミュラーが拒否したので、医療用の設備をそなえたベッドが艦橋へ運びこまれた。
電子治療をほどこされ、極低温保存血液の輸血を受け、鎮痛剤と解熱剤を注射されながら、ミュラーは、かろうじてガイエスブルクを脱出したフーセネガー中将と面会した。
「ケンプ司令官はどうなさった?」
そう問われて、傷だらけのフーセネガーは即答できなかったが、どうせ答えねばならないことだった。
「亡くなりました」
「亡くなった……!?」
「ケンプ司令官より伝言です。こう言っておいででした―ミュラーに詫びておいてくれ、と」
ミュラーは、相手がおびえるほどの、帯電した沈黙におちいったが、やがてシーツをつかんでうめき声をしぼり出した。
「大神オーディンも照覧あれ。ケンプ提督の復讐は必ずする。ヤン・ウェンリーの首を、この手につかんでやるぞ―いまはだめだ。おれには力がない。奴とは差がありすぎる……だが、見ていろ、何年か将来(さき)を!」
・・・(徳間文庫「銀河英雄伝説3雌伏篇」より)
何が好きって、このミュラーの熱さっぷり、がである。
さらに、これだけ激してもすぐに冷静さを取り戻し、残った艦隊を集団としての秩序を保ったままオーディンまで帰還したのだ。
穏やかな外見と、内に秘めた炎!
まさにこれこそが、私が惹きつけられたミュラーの魅力!!
冷静なだけじゃ、ものたりない。
熱いばっかりじゃ、時としてうっとうしい。
両方兼ね備えて、かつ、かっこいい(重要)ミュラーにもうクラクラ。
実は、このホームページを作ろう!!と決心した原因の一つがこのミュラーとアッテンボローだったりするのだ(告白)。
だから、このページ、力入れるよ!!
と、いうことで、「ミュラー」なんです。
・・・おいおい書き足していきます。