和紙

蛇足
今年は「龍年」、で、龍に関するお話を少し。なにしろ、2千年の方が表に出ちゃって龍はチョット影が薄いもんね!
もう、皆知っているように龍は中国に伝わる伝説上の動物です。形は有名だけど、鱗の数が81枚なんて知ってた? 

それに、龍が持っている玉、
龍玉(りゅうぎょく)って言うのだけど、生命の根源の玉で最高のものとされています。龍は寒がりであの玉(暖かいそうです?)はカイロみたいな役割を果たしているんだそうです。
龍玉の話は「荘子」にも出てきます。
 貧家の子が淵にもぐって千金の価の珠を取って来ます。父は「千金の珠は深い淵の底、黒龍の頷の下にあるものだ。たまたま黒龍が眠っている時だったので、珠を取れたのだ。黒龍が目覚めれば、お前は喰われてしまっただろう」と言い、石で珠を砕くよう命ずるというお話。

龍に関する逸話が多いのが、漢の
高祖
 彼の母は彼を産むとき龍の夢を見たと伝えられています。また、史記に、下級役人だった頃の劉邦(高祖)が、いつも酒を飲んでいた知人の店で酔いつぶれると、いつも身体の上に龍がいたというのです。蛇足ですが、この店は繁盛して、劉邦のつけは棒引きにされたとのこと。以後、中国の歴代王朝は龍を守り神としています。

では、
龍の元になった動物は?
どうも、揚子江ワニらしいという話。最古の龍の記録は6400年前のもので、人がまたがっていて4mほどの大きさ。また、春秋時代の記録には「龍を食べた」ってあり、味も鳥のようだという話。龍狩りなんていう図もあります。

中国では、龍を神様、あるいは聖獣としてあつかっています。日本でも「龍神さま」と呼ばれ雨の神様ですね。
ところがヨーロッパの龍、
ドラゴンは原型は大蛇らしく、神か悪魔の「しもべ」的存在です。今でもドラゴン=悪魔というイメージが強く、中国の龍とはだいぶ違うようです。

ところで、この強い龍を常食にしているものがいるって、ビックリ!
その名は
ガルーダ。ヒンズー教に出てくる巨鳥の名前です。インドネシア航空のシンボルになっています。

ついでに、龍に関する言葉を少し
登竜門……「竜門」は中国の黄河上流の急流で、そこを登る鯉は竜に化するとの言い伝えがあり、元来は出世の糸口をつかむの意に用いられました。立身出世につながるむずかしい関門。また、運命をきめるような大切な試験のたとえとして使われますね。

(2001.02.13) この伝説の元は「三秦記」と言う本です。そこには黄鯉魚と出ていたそうです。
        この黄鯉魚は実は鯉ではなくチョーザメのことだそうです。あのキャビアで有名な。
        このチョーザメは一年の決まった時期に黄河を遡上したそうです。 

竜の落とし子……英語ではa sea horse。中国では海龍。日本名の方がいいですね。これはれっきとした魚です。雌が雄のおなかに卵を産みます。雄は産み落とすときひどい陣痛に苦しむそうです。世の男性に聞かせたい話ですね。(^_-)
竜馬(りゅうま)……龍の鱗 を有する馬でたてがみや尻尾の毛が長く、一駆 千里を走るといわれています。 瑞獣の彫刻が多くある日光の東照宮にもいます。あの、幕末の坂本竜馬の名前はこの空想上の動物からとられたものだそうです。

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