和紙

ヘボン式
□■ヘボン式

最近、名前のローマ字表記を
姓-名の順にしようという議論がされています。
近隣諸国(中・韓)を見ても姓-名の順です。
日本の名-姓の順は、あの鹿鳴館時代(明治16年頃)の産物だそうです。欧米にあこがれ、全てを模倣した時代ですね。

と言う事で、今日は
ローマ字のお話です。

最近、街で目にする"
KOBAN"の文字。そう、交番の看板?
でも、これって変ですね。どう読んでも"コバン"にしかならないでしょう。
外人が読んでも"コバン"だそうです。"交"と言う字は日本語では"こう"でしょう。そしたら"KOUBAN"とすべきですよね。
日本人にも外人にも役に立たない、どういうつもりなのでしょう?

と言うことで、ヘボン式の表記法を調べてみると、

《ヘボン式ローマ字の規則のうち、例外にあたるもの》
 1.「シ」=SHI、「ジ」=JI、「チ」=CHI、「ツ」=TSU、
 「ヂ」=JI、 「ヅ」=ZU、「フ」=FU
 「シャ,シュ,ショ」=SHA,SHU,SHO
 「ジャ,ジュ,ジョ」=JA,JU,JO
 「チァ,チュ,チョ」=CHA,CHU,CHO

 2.B,M,Pの前の「ん」は「M」と表記する。
(例)新橋=SHIMBASHI、本間=HOMMA、新品=SHIMPIN

 3.促音「っ」は後ろにくる子音を重ねる。
(例)服部=HATTORI
  ただし、後に「ち」=「CH」音がくる場合は、前にTを付ける。
(例)八丁堀=HATCHOBORI

 4.長母音(「−」に置き換えられる母音)は省略する。
(例)王=O、加藤=KATO

そう、上の4の例で長音の「う」は表示しないのだそうです。
KOBANはヘボン式だったんですね。

実は、
パスポートの表記もヘボン式に従っていますから、このような変なことが起こります。
やっと最近、外務省はパスポートの表記を一部変えました。
「オウ」は原則「O」ですが、「OH」も可能にすると言うものです。
これでやっと、大野さんは「ONO」から「OHNO」、河野さんも「KONO」から「KOHNO」に出来るそうです。
でもなんで「OU」ではないのでしょう?

以前テレビでやってましたが、"鰻:UNAGI"は外人が発音すると"ユナジ"で"ウナギ"にはならないんだそうです。
もし、発音通りに書くんだったら"OONAGEE"だそうです。
確かに、本(book)、クッキー(cookie)みたいに"oo"は"ウ"って読みますね。
国際化の時代、ヘボン式も見なおす時期じゃないのでしょうか?
そうそう、「お金」の時に書いたお札の"
YEN"はヘボン式でも下に書いた訓令式でもありません。^^;

ところで、ローマ字表記法にもう一つあるの知っていますか?
訓令式」と言う昭和12年に標準化されたものです。
(昭和29年の内閣告示でヘボン式については「国際的関係その他従来の慣例をにわかに改め難い事情にある場合に限り、差し支えない」として、併用を認めています。
連合国軍総司令部(GHQ)の圧力とか。)

つまり、あくまでも、この「訓令式」が原則なんです。
例えば、SA,SI,SU,SE,SO、TA,TI,TU,TE,TO とか SYA,SYU,SYO。
小学校ではこちらで習ったような気がするんですが・・・。^^;

現在、訓令式が使われているのは国立国会図書館や一部の図書館の蔵書目録、海上保安庁水路部が作る海図ぐらいだそうです。
旅券や駅、道路の標識はすべてヘボン式です。

ところで、ヘボン式のヘボンさん、
ジェームズ・カーチス・ヘップバーン(James Curtis Hepburn :1815-1911)、
あのオードリー・ヘップバーンと同じ苗字なのです。オランダ系の名前ですね。

彼は慶応3年に和英語林集成(英語による日本語辞書)を出しています。
この辞書は「平文先生」の編譯として多くの人達に利用され、明治期に編纂された同種の辞書に影響を与えました。
また、彼は、明治学院大学の創設にもかかわり、初代総理(現在の学院長)に就任しています。

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