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人類の起源
□■人類の起源

今日は「人」のお話です。

現代の人は霊長目、真猿亜目、狭鼻猿下目、ヒト上科、ヒト科に属し、ホモ・サピエンス・サピエンス(Homo sapiens sapiens:知恵ある人)が学名です。

最近の学説では、
人科は17種以上とされています。しかし、今の私達以外は、すべて絶滅しました。

近年、映画になったり本が出たりで、話題になっている
ネアンデルタール人の絶滅はわずか3万年前です。
彼らのシャニダール洞窟(イラク)の墓には花が供えられていました。
仲間の死を悼み、丁重に埋葬し、花を手向けた、そんな様子が想像されます。高度な精神文化の痕跡です。
彼らの生存時期は、今の人類と重なる部分もあり、場所も意外と近い場所に住んでいた形跡もあります。
今なお謎の多い人類です。

現在、人類は1種、それも遺伝子的には極々近い1種だけなのです。どれくらい近いのでしょう?
人間の遺伝子の差は(黒人、白人、黄色人種などを含めても)、東アフリカに住むチンパンジーと西アフリカに住むチンパンジーの遺伝子の差より少ないのです。

これは、我達現代人も、過去(数十万年前)に絶滅の危機があった証拠だとされています。
その時は、1万人くらいまで(学者によっては40人という意見もあります)減ったといわれます。

では、人類の先祖について(まだまだ仮説の部分が多いので、その点は含んで置いてくださいね)ざっと説明しますね。

7,000万年前 人類の祖先の
原始霊長類は北アメリカに住んでいました。
彼らは陸伝いにヨーロッパ、アジア、アフリカに分布を広げ、
原猿(キツネザルなど)、真猿(ニホンザルなど)と進化していきます。

1,000万年前、類人猿にとって、最大の出来事がアフリカで起きます。
大陸移動の影響でアフリカ東部にグレート・リフト・バレーという
大地溝帯ができ、その東側が乾燥した草原になったのです。

その平原に適応したのが
ラミダス猿人(440万年前)です。
400万年前には今わかっている最古のヒト科、
アファール猿人が直立二足歩行を始めます。

横道にそれますが、人類の定義は、脳の大きさや道具の使用ではなく、「
直立二足歩行」です。

そして、200万年前、本当の人類の誕生です。
ホモ・ハビリスです。
(去年、日米の国際研究チームがアファール猿人とホモ・ハビリスの中間に位置する
ガルヒ猿人を発見したことが大々的に報道されました。)
その後、ホモ・エレクトス(
原人)そして現代人へと繋がります。

さて、
ミトコンドリア・イブって聞いたことありません?
ミトコンドリアは瀬名秀明の「パラサイト・イヴ」(角川ホラ−文庫)で有名になりましたね。映画にもなったし。

このミトコンドリアは約15億年も前に、核を持つ生物に寄生(パラサイト)していた、核を持たない生物だったのです。
紅色細菌から進化したと思われています。

宿主はミトコンドリアのタンパク質の大部分を作る代わりに、ミトコンドリアはエネルギー生産に集中するという持ちつ持たれつの
共生関係ができあがったわけです。
私たちの体の基本である細胞はこの二つの生物の共生から始まっているのです。

卵子は細胞質と核を含む巨大な細胞なのですが、精子は父親のDNAを伝達するために非常に特殊化したものです。
だから、受精卵の細胞質はミトコンドリアも含め、ほとんど全て母親由来なのです。

そこで、人類のミトコンドリアをさかのぼって行くことが出来ます。
すると、たった一人の女性(ミトコンドリア・イブ)にたどり着くのです。彼女は約20万年前にアフリカに住んでいたようです。
今の人類共通の母親、正真正銘のイブなのです。
同様な、ミトコンドリアの分析から、欧州人は4万5千年前の7人の女性にたどり着くと言う発表が最近ありました。

多くの人類の中の、唯一残された種の現生人類。
たった20万年前に分かれた兄弟の私達がいがみ合い、殺し合い、そして、この地球を勝手放題に荒らしている・・・。
いつか罰が当らなければいいのですが・・・。


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