和紙

右・左
蛇足
□■右・左

今日は右と左のお話です。

漢字の書き順で、右は「ノ」が先、左は「一」が先って、小学校で習ったでしょう。でも、なぜ違うのでしょう?
実は、右、左の第一画目は
肩甲骨を示しているのだそうです。
右のノは正面にいる人の右の肩甲骨です。左は最初、ノの字を鏡に映したように、今と反対に書いていました。
これが、やがて"入"の字の様になり最終的に今の様になったのです。
そして、書き順は"入"と同じように"一"が先になったそうです。つまり、左は"一"が肩甲骨を表しています。

"
みぎ"の語源は「にぎる」から来たと言う説があります。
一方、"
ひだり"は太陽を正面(南)にして左のほうが日の出る方、つまり"ひだり"は日出方(ヒダリ)から来たものといわれます。

利き腕が左の人は、日本人の場合、成人男性で約5%、女性は約3%といわれています。
私達は腕だけでなく、さまざまな動作で体の片側を重点的に使っています。
ですから、利き目、利き足などもあります。そして、全てが左または右と言う人は少ないそうです。

さて、回転寿司はどのお店も、全て右回りです、不思議ですね。
じつは、日本人には
効き目が右の人が多いので、右回りにした方が、早い時点から目に入りやすく、取るのがスムーズに行くからだそうです。

では、
動物にも右利き、左利きってあるのでしょうか?
あるようです。象の牙の減り方や、馬の円形コースの左右の得て不得手などいろいろ、例があるようです。
また、人間は初期の人類、オーストラロピテクスの時代から右利きが多いんだそうです。

右顔、左顔
写真を撮る時、写真写りのいいのはどちらの横顔でしょう?
右脳は視覚脳といい、喜怒哀楽の感情を受け持っています。
そして、右脳は体の左半分をコントロールしていますから、左顔の方が、表情豊かでチャーミング、写真写りもいい、というわけです。

アミノ酸
アミノ酸には L型(左手型)とD型(右手型)があります。この二つの形はちょうど鏡に映した関係にあります。
化学的に合成した場合、二つの型が50%ずつ出来ます。
ところが、なぜか、地球上の生物の体を作るアミノ酸は全てL型です。
理由はわかっていません。

有名なのは
グルタミン酸のお話です。天然コンブのものは100%L型です。そして、人間はL型しか旨味を感じません。
ですから、化学合成した場合50%は役に立たないのです。旨味調味料の成分の項を見てください。
L-グルタミン酸と書いてあるはずです。

オレンジやレモンに含まれるリモネンと言う物質があります。
最近、発泡スチロールを溶かすと言うのでリサイクルで注目されていますね。
あの、オレンジとレモンの匂いの違いはリモネンの分子の向きの違いだそうです。

分子の向きが反対になると、味や匂い、特性に違いのあるものが出来ます。
例えば、太らない砂糖は、味や匂いは同じですが、糖分の持つ特性が変化しているのです。

隕石にも、アミノ酸が含まれることがあります。
マーチソン隕石には80種類のアミノ酸が含まれていましたが、2〜9%ほどL型が多かったといいます。とすると、これは生物由来の可能性があるわけです。

車は左、人は右
江戸時代、武士は左側を通行しました。
左腰にさした刀を緊急時に有効にするには右手が有効に扱える左側通行が有効なのと、武士の魂、刀がお互いぶつからないためです。
外国人が江戸時代の街道の様子を書いたものに、人々が左側を整然と歩いていると感心した記述が残っています。
当時は旅の時、町人も「道中差し」と言う短い刀を差して歩いていました。

時が明治になって、明治33年に、人も乗り物も左側通行と決められました。
そして、昭和25年に、交通安全の観点から人を右側通行に変更しました。

お雛様の並び方
日本では昔から左側を尊ぶ習慣がありました。
左大臣の方が位が上ですし、左近の桜・右近の橘も、桜が位が上なのです。
そこで、紫宸殿からみて、左側が内裏様、右側がお雛様でした。

ところが、明治天皇が右側に立たれてから、雛人形もそれに合わせて、左右が逆になったのです。
向かって左が内裏様、右がお雛様ですね。
女性と並ぶ時、男性は危険から守る責任があるから、右腕が自由に使える今の配置の方が妥当だとする意見もあります。

結婚指輪
結婚指輪の起源は、紀元前2800年頃のエジプト第三王朝時代にまで遡ります。
しかし、左手の薬指にはめるようになるのは、紀元前3世紀ギリシャ時代からだそうです。
当時、左手の薬指から心臓に向かって「恋の血管」と言う血の流れがあると信じられていました。
これが、結婚の「愛」を象徴する指輪をはめるのに最適だと考えられるようになったのです。
やがて、ローマに引き継がれ、キリスト教の指示のもと欧州中に広まったのです。

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