和紙

不思議な言葉
蛇足
□■不思議な言葉
文字言葉
さっそく、クイズです!
お腹がすいたときの「ひもじい」って、どんな字を書くのでしょう?

ひ文字い」です。初めて聞いた人はエッって思ったでしょう。
この「*文字」と言う言葉、昔、宮中に仕えていた女官達が直接言うのを避けて一種の隠し言葉として使ったのが始まりと言われています。
「ひ文字い」は空腹を表す「ひだるい」の「ひ」に「文字」をつけたものです。

時々、時代劇なんかで、遊女が「
そもじ(其文字):"そなた"の"そ"+文字」なんて相手の事を呼んだりしていますね。あれです。

これに類した言葉は今でも幾つか残っています。
「お目にかかる」ことを「
おめもじ(御目文字)」
「杓子」のことを「
しゃもじ(杓文字)」
「髪」のことを「
かもじ(髪文字):今では入れ髪とか付け髪の意味ですね」


言葉で、後ろに「子」の字のつく言葉が多くありますね。
例えば、黒子(ほくろ)、椅子(いす)、帽子(ぼうし)のような言葉です。
「子」は、読み方も変ですし、意味も子供と関係ありませんね。

実はこれらの多くが中国語の輸入なんです。中国語では
「子」の字は接尾語です。

他の例では、梯子(はしご)、餃子(ぎょうざ)、茄子(なす)、菓子(かし)、
格子(こうし)、獅子(しし)、団子(だんご)、調子(ちょうし)、弟子(で
し)、拍子(ひょうし)、面子(めんつ)、緞子(どんす)、杏子(あんず)、骰子(さい)、などたくさん有るでしょう!


クイズで「
御御御付」は何て読む? と言うのがありますが読めますか?
正解は「おみおつけ」です。ただ、これには「御味御付」(「おみ」は味噌の意)と言う説もあります。(注:「江戸語の辞典」(講談社学術文庫)では御味御付が正しく、御御御付は俗説としており、小学館の国語大辞典でも御味御付説を採っています。2003.1.21)
この様に「御」の字が重なる例は「
御御足」(おみあし)「御御籤・御神籤」(おみくじ)などが有ります。

ところで、「御」の字が有ると無いとで意味の変わる例がありますね。
「冷(ひや)」と「御冷」 :酒と水
「握り」と「御握り」 :鮨とおむすび

そうそう、犬に対しては「御」の字がつく語が多いですね。
「御手」、「御代わり」、「御座り」、これって綱吉の影響でしょうか? ^^;

ついでに、もう一つ「御」のつく語を。
「ごきぶり」の語源は「御器噛(ごきかぶり)」つまり、立派な器もかじることから付いた名まえです。私の家では「器」は有りますが「御器」は無いので、「ごきぶり」の事を「きぶり」と呼んでます。^_^;

■御御御付が出たついでに、
同じ漢字が続く言葉を幾つか。読めますか?
読み方 備考
今際の際 いまわのきわ
湯湯婆 ゆたんぽ 最近は見かけませんが、先日、電子レンジで暖める湯湯婆をテレビで宣伝していました。形が変わって再登場のようです。
"たんぽ"に"湯"の字が入っているのを知らずに、さらに"湯"を重ねたようです。"たん"、"ぽ"は、それぞれ"湯""婆"の唐宋音です。(※)
豌豆豆 えんどうまめ
努努 ゆめゆめ 「ゆめゆめ疑う事なかれ」なんて使いますね。
交交 こもごも 「悲喜交々」と使いますね。
孑孑 ぼうふら 蚊の子供です。
出出し でだし 「出出し好調」なんて言いますね。
縁も縁もない えんもゆかりもない
錚錚たる そうそうたる 「錚錚たる顔ぶれ」なんて使いますね。
石榴石 ざくろいし 一月の誕生石ガーネットです。
粉白粉 こなおしろい
機織機 はたおりき
白飛白 しろがすり 白地に紺、藍、黒または茶のかすりのある模様や織物です。
予予 かねがね 「かねがね承っておりました」と使いますね。
兀兀 こつこつ 「こつこつ勉強する」などと使いますね。
(※)蛇足ですが、現代の中国語では"湯(タン)"は"お湯"の意味もありますが、"スープ"のことも言います。"タンメン"は"湯麺"です。最も、今は簡体字で簡略化されていますが。

目次へ


和紙