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蛇足

野生の桜は主に東アジアに分布しています。
植物学上の分類によれば、分類のしかたにもよりますが、中国には約 33 種、日本には、約 9 種、ヒマラヤに約 3 種類の野生種があります。

東アジア以外では、ヨーロッパから西シベリアにかけて3種、北米に2種あります。
野生種に限れば、桜の国は中国と言えそうです。

しかし、栽培品種を考えると断然日本です。
日本には、原種と栽培品種とを含めて約340種類の桜があります。
その種類は、新種が発見されたり、交配種が作り出されたりして年々増えているといいます。

★外国で有名な桜の名所はアメリカ合衆国 ワシントンの
ポトマック河畔の桜並木ですね。
日露戦争の際、ルーズベルト大統領の講和勧告で日本が救われたお礼にと、当時の東京市長が桜の苗木2000本を贈ったのです。しかし、苗に菌が着いていてすぐに焼却処分にされてしまいました。
改めて3000本が贈られ、今の桜並木になりました。

その時、お礼に贈られてきたのが、"
花水木(はなみずき)"です(1915年)。
小石川植物園に当時の木がのこっています。

★清酒
黄桜の名前の由来
清酒黄桜、"黄桜〜"というコマーシャルソングで有名ですね。
この黄桜とは、黄緑色の花をつけるウコン(鬱金)という桜のことです。
黄桜酒造の初代社長がこの桜を好み、お酒のブランド名に採用したのだそうです。

版木としての桜
桜の材木は良質と言われ、目がつんでいるため昔は浮世絵などの版木として使われました。
また、樹皮は古代から弓や刀の柄に巻きつけたそうです。
現代でも箱などの細工物に使われます。

★桜の
葉や花を食べる
桜の葉は、さくら餅などの和菓子や料理などに使われます。
食用となるのはオオシマザクラの若葉です。
食用の葉の約80%は伊豆地方で生産されています。

桜の花の塩漬けは、桜湯や和菓子、桜ごはん、お吸い物などに使われます。
見た目が重視されるため、食用の花としては、色の濃い八重桜が好んで使われます。
特に、カンザン(関山)という花がよく使われています。

桜の花の塩漬けを、水でひと洗いした後お湯に浮かべると桜湯(花漬、花湯とも言う)になります。
現代では結婚式などおめでたい席で出されることが多い桜湯ですが、江戸時代初期までは、桜湯は縁起の悪いものとしてそうした席では嫌われていました。

桜餅
18世紀前半(享保年間)に、江戸向島長明寺の門番山本新六が、漬け込んだ桜の葉で包んだ餅を売り出したところ、折りからの花見ブームに乗って名物となりました。これが長明寺桜餅です。

ワシントンと桜
ワシントンが桜の木を切って、父親に叱られ自分がやったと素直に認めた話は有名ですね。
しかし、この話、どうも伝記作家の創作らしいのです。
説教師メイスン・ウィームズの書いた「ジョージ・ワシントンの生涯」の初版では全く触れていません。
後に重版された時にこの話が出てきます。

追記1 
2001.04.20
皆さん小さい頃海幸山幸の話を聞いたり読んだりしたことがあるでしょう。
日本書紀によると、彼らは木花開耶姫息子達なんですね。知らなかった。^^;

追記2 
2001.04.20
江戸時代、桜の皮は中毒に効くと思われていたようです。
初鰹を食べたいが高いので、安いので我慢する。しかし、鰹はいたみやすい魚です。
中毒をすると、安物を食べたと恥じをかきます。
 恥ずかしさ医者に鰹の値が知れる  柳多留
更に、医者に行く金の無い者は桜の皮をなめ魚屋に仕返しをしてやるとうそぶく。
 あす来たらぶてと桜の皮をなめ    柳多留


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