和紙

蛇足
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今日は「お猿さん」のお話です。

猿の語源も諸説あって、はっきりしません。
1.知恵が獣の中で勝っているからマサル。
2.戯(さ)る、つまりじゃれるの意味。
3.サは、サワグ、サワガシを意味する古語、ルは、語助という説。
4.アイヌ語のサロ・サルウシから。

霊長類は大きく分けて、原猿類真猿類に分かれます。
原猿類は下等なサル類で、メガネザル類、キツネザル類、ロリス類などがいます。
マダカスカル島はこの原猿類の宝庫です。
♪アイアイ、アイアイ、おさ〜るさ〜んだよ♪で有名な
アイアイもこの仲間です。
もっとも、このアイアイは、現地の人たちに「悪霊の化身」と恐れられ、見つかると殺されたりしてきたため、絶滅危惧種になっています。
このアイアイ、中指だけが異常に長く、器用に使って木の実の中身を食べたり、鼻や目のお掃除をしたりします。

真猿類はオマキザル類、マーモセット類、オナガザル類、コロブス類、類人猿、人が含まれます。
人間に近い類人猿(オランウータン科)にはゴリラ(3種)、チンパンジー、オランウータン、そしてボノボがいます。
ボノボって聞きなれないでしょうが、以前はピグミーチンパンジーと呼ばれることが多かった猿です。
外見はチンパンジーソックリですが、チンパンジーよりもっと人間に近いようです。

猿の中で学名が面白いのが「ウエスタンローランドゴリラ」で
Gorilla  gorilla gorilla です。
そう言えば人間も
homo sapiens sapiens ってダブりますね。^^;

ニホンザル
日本の猿は北限の猿と言われ世界で最も北に住む猿です。
北海道を除く日本の至る所で見ることが出来ますね。ただ、最近は畑を荒らしたり大変です。
このニホンザルに問題が起きています。
タイワンザルとの混血です。飼われていたタイワンザルが野生化して、ニホンザルと混血し始めているのです。ニホンザルは尻尾が短いのですが、タイワンザルは尻尾が長いのです。混血した猿は中間の長さの尻尾を持っているようです。(注)

猿のお尻はなぜ赤い
すべての猿のお尻が赤いわけではありません。赤いのはニホンザルやマントヒヒです。
猿のお尻には毛が無いので毛細血管の色が透けて見えピンク色をしています。
そして、メス猿は繁殖期に毛細血管が腫れあがり真っ赤になります。

■猿に関係する言葉
断腸の思い
中国、晋の武将桓温(かんおん)が舟で峡谷を渡った時のお話です。
家来が猿の子を捕らえて船に乗せました。
これを悲しんだ母猿は必死に追いすがったんですが、舟は岸を離れてしまいました。
母猿は悲しい泣き声をあげながら岸沿いに追います。
そして、やっとのことで舟に飛び移ることが出来ましたが間もなく悶死してしまいました。
その母猿の腹を裂いてみると腸がずたずたになっていたそうです。
このお話から「断腸の思い」と言う言葉が出来ました。

朝三暮四  「荘子」に載っているお話です。
猿回しがある時、猿に木の実を与えながら言いました。
「これからは朝に三杯、夕方に四杯やることにしよう」と。
これを聞いた猿達はいきり立ちました。
そこで「すまん、すまん、それでは朝に四杯、夕方に三杯にしよう」といったところ、猿達はたちまち機嫌を直したといいます。

朝三暮四:眼前の差異にだけとらわれて、結局は同じであることを知らないこと。
または、ごまかしで、人を欺き愚弄すること。

火中の栗を拾う
猫が猿のために栗を取って、やけどする
イソップの寓話に由来しています。
フランスの詩人ラ・フォンテーヌの寓話詩「猫と猿」も、猿のベルトランにおだてられた猫のラトンが、炉の中から苦心して失敬した栗をずるい猿に食べられてしまうお話です。

他人の利益のために危険をおかすたとえに使われますね。

(注)
2001.09.20追記
最近の新聞によると、タイワンザルがニホンザルと混血を重ね、200匹の群れにまでなったそうで、和歌山県はこの群れの薬殺を決定したそうです。
人間のかって持ち込まれ、かってで殺される。悲しい事ですね。

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