和紙

蛇足
角を矯(た)めて牛を殺す
中国の「玄中記」の故事によります。
遊山に来ていた後漢の桓帝(かんてい)一行の前に見事な青牛が現れたので捕まえました。
捕らえた牛の角を記念にしようと斧を振り下ろした所、誤って牛を殺してしまいました。
せっかくの立派な牛を殺してしまい帝は残念がったと言います。
この故事が転じて、少しの欠点を直そうとして全体をだめにすると言う意味になりました。

牛に引かれて善光寺参り
もともとのお話は、平安末期の説話集「今昔物語集」にあります。
仏教嫌いな老婆が持ち主のわからない牛を家に入れようとしたところ、牛はいやがりお寺に逃げ込みました。お坊さんが事情を聞きその仏教嫌いを哀れみ、般若心経を唱えましたが、ますます老婆は反発しました。
その後老婆は病死したのですが、その娘の夢枕に現れ仏教嫌いでも般若の名を耳にしたおかげで浄土に導かれようとしていると告げました。

このお話が仏教伝道に取り入れられ「本朝俚諺」の「牛に引かれて善光寺参り」と言う諺になりました。
「本朝俚諺」のお話は、昔善光寺の近くに老婆がおりました。
ある日隣の牛が干してあった布を角に引っ掛け逃げ出しました。牛を追っていくと善光寺に入りました。そのとき初めて霊場であることを知り、以後たびたび参詣したと言うお話です。

牛刀をもって鶏を割(さ)く
「論語」が出典です。
小さなことを処理するのに大げさな手段を用いることのたとえ。

九牛の一毛
「史記」に「九頭の牛が一本の毛を失ったようなものである。」と出ています。
多くの牛の中の一本の毛の意味で、多数の中のきわめて少ない一部分や、比較できないほどわずかなことを言います。

互角
本来は「牛角」で、仏典の「牛頭両角(ごずりょうかく)」から来ているそうです。
牛の角は左右に二本あり、普通両方の大きさ、形が同じなので互いに優劣をつけがたいの意味になったと言います。

風馬牛
出典は「春秋左氏伝」です。
「風」は、さかりがついて雌雄が呼び合う意味です。
慕い合って遠方にまで逸走する牛馬の雌雄でさえも会うことのできないほど、両地が遠く離れていることから、転じて、慕い合うもの同士が、双方の土地が遠く隔たっていて会えないことのたとえです。
また、転じて、自分とは無関係なことや、そのような態度をとることを指します。

アルファベットのAは牡牛
エジプト文字で牡牛の頭を形どった文字が、フェニキア→ギリシャ→ローマと伝わっていき今のAの文字になったのです。


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