和紙

蛇足
■日本人は昔から竹の利用してきました。
竹垣、物干し竿や旗竿、熊手や竹箒(たけぼうき)、床柱や簾(すだれ)や竹梯子(はしご)、線路の遮断機、茶せんや、水筒や竹杓子、竹箸、竹串、そして種々の籠や笊。
弓矢や竹刀、尺八や笛、物差し、竹馬や竹とんぼ。
七夕の竹や戎様(えびすさま)の笹。地鎮祭のしめ縄を張った竹。
チェンバレンが驚くのも無理ありません。

ものさしに使われたのは加工のしやすさの他に、温度による伸縮が無く、湿度にも影響され無いことによります。
東京オリンピックの時のマラソンコースは竹尺で計ったそうです。

メンマは中国産の麻竹(マチク)と言う竹の子を加工したものです。
皮をむき茹でたものを竹の籠に入れて自然発酵させます。これを天日で乾燥したものがメンマです。
メンマの名前は
メンの上に乗せるチクから取ったとか。

★最近注目されている利用法に
竹炭、竹酢液があります。
竹炭は、木部は薄いんですが、木炭より穴が多くて吸着面が広く、臭いや化学物質を効率よく吸収し、また、調湿作用もあります。
また、竹炭を作るときにでる竹酢液も、水虫、虫刺されなどの皮膚病にも効くと言われます。

エジソンの電球のフィラメト
京都石清水八幡宮境内のマダケが使われました。

竹簡(ちっかん)
古代中国では、紙が発明される以前は竹を短冊状に切ったものを使っていました。
そして皮の紐などで編みつないで書物としていました。
その名残が言葉に残っています。
本の数え方の1
、2冊と言ったり、手紙を「書簡」と言うのがそうです。
簡単」も竹簡などが1枚だけと言う意味で、竹簡1枚に書けるような用件の意味です。
編集」も竹簡などを紐で編む事から来ています。
また、歴史の事を「
青史」と言うのも紙の無い時代、記録に青竹を用いた事に由来します。
竹帛(ちくはく)」、「竹素(ちくそ)」も史書や、転じて、歴史の意味に使われます。帛や素は絹の意味です。

■竹にかかわる言葉

箸の起源は鳥の嘴だと新井白石は言っています。
古くは一本のピンセット状だったそうです。
箸の字がが竹カンムリなのは、材質が竹だったことを表しています。
他に、食物と口を橋渡しするからとか、竹の端で食物をはさむからと言う説もあります。

雨後の竹の子
竹は成長が早い植物です。春雨が一降りすると、それまで地中にあった竹の子が一斉に地面から顔を出します。そんな状況を表現した言葉です。

竹の子生活
終戦直後、衣料を食料と交換して食べつないだのを「竹の子生活」と言いました。
竹の子が何枚も皮に包まれていて、その皮をむいて食べることになぞらえたものです。

竹の子医者
藪医者にもならないというシャレです。非常に未熟な医者のことです。

竹を割ったような性格
竹は長さ方向に繊維があり、真っ直ぐに割れます。
そこから、人の性質がさっぱりしていて、わだかまりがないことや、気性に陰険さや曲がったところがないことに言います。

木もと竹うら
竹は真っ直ぐに割るためには、末(うら)すなわち梢の方から割るのが良いいとされます。
逆に木は根元の方から割るのが良いといいます。

木に竹を接いだような
前後のつじつまが合わないことを言うのに使われますね。
「木に竹を継いだような」の言葉の様に竹一種があらゆる一般の木に対立して存在しているように考えられているほど重要なものだったのです。

ささ
お酒のことを言う女房言葉です。
中国で酒を竹葉と呼んだところからとか、「さけ」の「さ」を重ねたものとかいわれています。
酔っ払いをトラと言うのは、笹に洒落た言葉です。笹にトラはつきもの。

破竹の勢い
竹は一節割れ目を入れると、次々に割れていきます。
そこから、猛烈な勢いで進むことや、勢いが盛んで押さえがたいことの例えに使います。

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