和紙

蛇足
潮干狩りというと、蛤とアサリ。両者、住んでいる場所が違います。
アサリは潮の満ち干する砂浜に棲んでいます。
一方、蛤は一日中海水に浸かった海の浅瀬にいます。

アサリのいる砂浜は潮の干満によって半日は海水が無くなり、海の生き物にとっては住みづらい場所です。逆に天敵が少ないともいえます。

ハマグリの棲む場所はいつも海水があり、快適な環境です。
しかし、天敵がいます。そこで、蛤はすばやく砂に潜り込む早業を身に付けました。
また、貝殻を閉める力も凄く強いし、貝殻も丈夫に出来ています。こうして身を守っているのです

蛤を詠んだ俳句です。
 蛤のふたみにわかれ行く秋ぞ    芭蕉
     奥の細道の最終地点、大垣で読んだ最後の句です。
 蛤も大口あくぞ鳴く雲雀(ひばり) 一茶
 尻ふりて蛤ふむや南風       涼菟(りょうと)

■大阪のしゃれを一つ
「あの客は"
夏の蛤"や!」
わかりますか?
蛤の身はすぐ腐りますが、貝殻はいつまでたっても腐りません。
つまり、「見くさって買いくさらん=ひやかし客」という訳です。

クラムチャウダー
クラムは蛤、アサリなどの食用二枚貝です。チャウダーはスープのことです。
少し古い表現ですが、英語に Clam up(黙りこくる)と言うのがあります。


辰は蜃(おおはまぐり)の元字です。ですから辰の字を含む漢字は貝と関係しているようです。
は蛤の殻を草刈鎌のように使っていたこと(土を掘り起こす道具に使われたとする説も)に由来するようです。
また、
振、震の様に、貝が弾力を帯び震える点に着目した字もあります。


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