和紙

蛇足
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蛙は洋の東西を問わず物語に登場してきます。
鳥羽僧正の鳥獣戯画にも登場しますね。

さて、カエルの
語源ですがトノサマガエルの鳴き声からきたと言う説があります。
ケロ、ケーロ、→カエロ→カエル 本当でしょうか?
必ず元のところへ帰る習性からとも。

オタマジャクシの方は滋賀県の多賀神社でお守りとして売られていた「お多賀じゃくし」だそうです。
お多賀じゃくし→(訛)→オタマジャクシ→(蛙の子が似ている)オタマジャクシ
音符のオタマジャクシと言う言い方は蛙の子に似ているからです。

蝌蚪(かと)文字と言うのがあります。蝌蚪(科斗)とはオタマジャクシのことです。
中国の古体篆字(てんじ)のことで、竹簡に漆で文字を書いたため、粘って文字の線の最初が大きく、末が細く、オタマジャクシに似ていたところからこういわれます。

ところでカエルを
カワズとも言いますね。
「古池やカワズ飛び込む水の音」芭蕉、や「井の中のカワズ大海をしらず」など。
古い時代はカワズの方が一般的だったようです。
そして、このカワズはもともとは「河鹿蛙(かじかがえる)」を指していたのが一般の蛙をも指すようになったようです。
もっと古くはビキ、ヒキと言ったといいますが、今でも地方に残っています。
私も小さい頃はビキと言っていたような・・・。^^;

■カエルは
両生類ですが、両生類は大きく3つに分けられます。
1.有尾類:サンショウウオ、イモリの類
2.無足類:アシナシイモリの類
3.無尾類:カエルの類 で両生類約4500種の約90%、約3970種がカエルの仲間です。
日本にはその内約30種がいます。

今、世界中の蛙が急激に減っています。特に1970年代中〜80年代初が顕著でした。
環境の悪化が原因です。酸性雨、オゾン層の破壊、などもありますが、環境ホルモンの可能性も大です。
カエルは皮膚を通じて呼吸と水分補給をしていますから、他の生物に比べ化学物質を体内に取り込みやすいのです。
また、変態と呼ばれる劇的な形態変化をします。この時作用するのがホルモンですから、環境中の化学物質が環境ホルモンとして作用する可能性は大きいのです。
日本でも多くの異変蛙が報告されています。

■蛙と

蛙には毒を持ったものがいます。
日本ではヒキガエルが有名です。皮膚から分泌される、白い液体が毒です。
時代劇によく登場する
蝦蟇(がま)の油売り。この蝦蟇はヒキガエルのことです。
この蝦蟇の耳腺から採集される分泌液には、強心興奮作用があります。
膏剤は、ひび、あかぎれ、外傷などの治療に使用され、江戸時代から明治時代にかけて売られていました。

アマガエルにも毒がありますが、こちらは弱いようです。

外国にはすごいのがいます。 最も有名なのが
ヤドクガエル
南米の原住民が矢に塗る毒を取ったことから名前がつきました。
フグの毒の10倍も強いそうです。

この蛙以外にも、蛙には毒を持ったのが結構いますので、外国に行ったら蛙には絶対触らない方が無難です。

蛙に関する言葉
(かえで)の語源は蛙の手に似ていることからカエルデ→カエデとなったものです。

★魚の
鮟鱇(あんこう)ですが、この名前はアンゴウと言うヒキガエルの方言に由来するそうです。
英語では、普通 an angler ですが、別称として、fishing frog, frogfish(蛙魚), toadfish(ヒキガエル魚)と蛙からの連想があるのは面白いですね。

「茹(ゆ)で蛙」現象
蛙を熱いお湯に入れると飛び出します。しかし、蛙を入れた容器を水から次第に暖めていくと、蛙は飛び出すタイミングを逸し、茹でられて死んでしまいます。
私達もよくこんなことってありませんか。徐々に変化する状況に、つい、決断するタイミングを逸することが。
そんな状態を、茹で蛙状態と言います。

蛙の子は蛙
「オタマジャクシは親と違うようだが、後には親に似る。結局、子は親の歩んだ道を歩むものだ。」 これが転じて「凡人の子はやはり凡人である」の例えとして使われます。
決して誉め言葉ではありませんから、注意してください。

小便する(買わないで帰ること:関西)
買わず(カワズ)に帰る(カエル)。カエルは逃げる時必ずオシッコをひっかけていきます。
そこで買わないで帰ることを「小便する」と言います。
難波の商人のきついシャレです。

★井の中の蛙、大海を知らず  「Vol.83 河童」の項を参考にしてください。

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