和紙

花粉症
蛇足
□■花粉症

随分、悩んでいる人の多い花粉症のお話です。
花粉症患者は全国で約1300万人もいるそうです。
最近は猿や犬も花粉症にかかるものがいるようですね。

歴史
花粉症の最初の報告は19世紀初頭にイギリスで、
枯草熱(こそうねつ)と呼ばれました。
原因がイネ科のカモガヤと言う牧草の花粉とわかったのは1873年のことです。
日本での報告は1964年に判明したスギ花粉症が最初です。
日本での花粉症の約80%はスギ・ヒノキ科花粉症ですが、アメリカではブタクサ花粉症、イギリスではカモガヤの花粉症、北欧ではカバノキ科の木の花粉症など、国によって異なっています。

メカニズム
花粉症はアレルギー性疾患のひとつです。
アレルギーは異物から体を守る免疫システムの暴走です。
抗原(細菌やウィルス)が体内に入ると、体は異物を攻撃して排除するために抗体を 作ります。
次回からはすばやく抗体ができ、体を防衛します。これが免疫システムです。

ところが、体に無害な異物に対しても抗体が出来て、自分の細胞を攻撃して傷つけてしまう場合があります。
これが抗原抗体反応による過敏症、つまり花粉症などのアレルギー性疾患なのです。
花粉症の場合は
IgE(免疫グロブリンE)という抗体です。
このIgEは毎年蓄積します。ですから、許容量(人によって違います)を越えると発症します。今まで大丈夫だといっても、今後どうなるかわかりませんよ。^^;

原因
木の均一化 戦後、植樹された杉のように、特定の植物が多くなる事によって、発症が多くなります。日本では人工林の60%が杉(1995)だそうです。

大気汚染
道路の舗装化 大気汚染が花粉症の発症に影響しているといいます。スギ花粉の多い地方でも大気汚染が進んでいない地域では、発症が少ないのです。
また、道路の舗装も影響しています。 舗装道路は、従来、土に吸収されていた花粉を吸収することなく、再度巻き上げることになり、花粉量が減らないのです。

寄生虫
一説には、以前IgE抗体は、寄生虫の防御のために働いていたのですが、近年日本人に寄生虫がいなくなり、失業中の(^^;)IgEが花粉に対して敏感に反応し花粉症を引き起こしていると言われています。
しかし、ブタ回虫に感染している場合は逆に花粉症にかかりやすくなると言う報告もあり、まだまだ謎のようです。

対策
マスク、ゴーグル
花粉症を予防するのに便利な物で、一般的なのはやはりマスクとゴーグルです。世の中に出回っている予防グッズの中には、科学的検討が得られているものとそうでないものがあるため、注意が必要です。  

★「
甜茶」(てんちゃ)と呼ばれる中国茶は、効果が確認されていて、医師も使用を勧めることがあります。
長年中国で飲まれてきたお茶なので、安全性も高いと言えます。  

温熱エアロゾール(水蒸気で鼻の血の巡りをよくする機器)も、医学的に効果あることが確認されています。副作用もまずありません。
ただ、よい効果を得るためには、医師の管理の下で使用することが必要です。

治療
レーザー治療
炭酸ガスレーザーで焼く事により1〜3年間効果があるといいます。

急速減感作療法
短期間(5日間)に急速にアレルギー物質を注射する療法で、70%が再発しないそうです。

★他にも、
・食生活の改善 肉中心を止め、魚中心にする。エイコサペンタエン酸がグロブリンを抑えます。
・自律神経の働きのバランスを良くする。 冷水摩擦など皮膚を鍛えるといいようです。
・ストレスを溜めない。
・ツボ療法や、その他の民間療法もいろいろあるようです。

対策
★林野庁が
花粉量1/100の杉の開発したそうです。
といっても、杉が成長するまで時間がかかりますね。

★幹に
薬品注入し雄花激減
即効性のあるのがこの方法で期待されますが、たくさんの杉に注射をして回るのも大変そう。

DNAワクチン
花粉たんぱく質の設計図であるDNAのみを取り出してワクチンを作ろうと言うものです。

■アレルギーに関する言葉
アレルギーマーチ (2002.02.26 読者の指摘で訂正)
食物アレルギーを起こした子どもが、年齢とともにアレルギー性皮膚炎、ぜんそく、アレルギー性鼻炎など次々にかかっていくことがあることをいいます。

アナフィラキシーショック
スズメ蜂などのハチの毒や薬物、また食べ物などが原因になる極めて激しい症状が出てしまうアレルギーの事で、 死亡する場合もあります。

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