和紙

蛇足
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今日はチョウチョのお話です。

てふ
旧かな使いでは、蝶を「てふ」と書きましたが、
1.これは中国の昔の発音tiepをそのまま写したのではないかと言う説
2.日本の古代語で「て」が横、「ふ」が飛ぶの意味で蝶の飛ぶさまからきたとする
説などがあります。

また、蝶は
胡蝶(こちょう)とも言いますが、胡蝶の胡は"ひげ"と言う意味です。
美しいひげ=触角があるので胡蝶と呼ばれます。

蝶の出現は約4,000万年前だそうです。現在、世界に18,000種います。
蝶や蛾の共通の祖先と考えられているのはシリアゲムシで、こちらは2億7、8千万年前(古生代二畳紀)に現れています。

蝶と蛾の違いって?
蝶と蛾の仲間は
鱗翅目(りんしもく)に分類されます。
日本には鱗翅目は約5,000種類いると言います。そのうち蝶は約250種類、残りはす べて蛾です。
つまり、鱗翅目の大部分は蛾なのです。

蛾は蝶の先祖筋にあたります。
蝶は昼間に行動するようになった蛾です。 それに伴い、暗闇を飛ぶ時必要だった触角も退化し、羽の色も敵を脅かすためや、 花の間を蜜を求めて飛ぶ時の保護色として鮮やかな色になったといいます。

で、蛾と蝶の違いで、一般に言われているのは
1.蝶は美しく、蛾は汚い
2.蝶は昼間に活動し、蛾は夜に活動する
3.蝶は羽を立てて止まるが、蛾は羽を広げて止まる
4.蝶の幼虫はアオムシだが、蛾の幼虫は毛虫である
と言われますが、どれにも例外がたくさんあって、区別すること自体が無理なのだそうです。

日本産に限ると、触角で区別するのがいいそうですがやはり例外はあるようです。
蝶の触角は基本的には棍棒状で、蛾では糸状、くし状、羽毛状などです。

日本の国蝶は?
最初に国蝶を決める話が出たのは昭和8年のこと。
このときの候補が
オオムラ サキ、ギフチョウ、ミカドアゲハです。
しかしこの時は決まらず、昭和32年に日本昆虫学界総会でオオムラサキが国蝶に決 まりました。前年に出たオオムラサキの75円切手が決め手になったとか。

モンシロチョウ
シロチョウ科の蝶です。モンシロチョウというと白い紋があると錯覚する名前ですが、実際は白地に黒の紋ですよね。
これは黒い紋のあるシロチョウということでついた名前です。
つまりモン+シロチョウのことです。モンキチョウも同じことです。

オオカバマダラ
Monarch Butterfly(王様蝶)といわれ、北アメリカ大陸、トロントからメキシコ(エ ル・ロザリオの森)まで 6,000km を移動する蝶として有名です。
越冬地では蝶が木々にとまり、枝がたわんでしまうほどです。
その数 5,000 万とか。テレビで見ましたが、すごい光景です。

もう一つ彼らを有名にしたのが、
遺伝子組み替え作物の生物への影響です。
害虫抵抗性トウモロコシの花粉のついたエサを食べたオオカバマダラの幼虫に生育 障害が見られると言う報告です。
この報告、今後詳細な実験等が必要でしょうが、遺伝子組換え産物の非標的昆虫へ の影響を指摘した点では重要だといえます。

蝶の数え方
ものの数え方は色々ありますが、蝶のそれは変わっています。
専門的には、蝶は一
、二頭と数えます。
英語では蝶々の事を"ヘッド(頭)"と数えるそうで、この直訳なのだそうです。
明治初期、日本で昆虫学が始まったころからの習慣のようです。
もちろん、一般には一匹、二匹と数えていいんですよ。

■言葉
夜の蝶
ホステスさんのことを夜の蝶って言いますね。
明治末から大正にかけて、お酒も飲め食事も出来るカフェができました。
サービスにあたる女給さん達は一様に白いエプロンをし、後ろに大きな蝶結びをしていました。このことからこのような職業の人を蝶と呼ぶようになったと言います。

一説には昼間、化粧もせずにごろごろしているのをイモムシ、夜になると別人の様 になるのを蝶に例えたともいいます。^^;

チヤホヤ
言葉や動作でおだてたり甘やかしたりする様子を言う言葉です。
この語源は「花や蝶や」と言う言葉が元ではないかと言われます。
枕草子や堤中納言物語などに出てきます。
これが、後世「蝶よ花よ」と変化します。(浄瑠璃「新版歌祭文」)
これが詰まってチヤホヤになったと言います。

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