和紙

魚 その1
蛇足
□■魚 その1

魚は脊椎動物の中で最も種類が多く
約二万種いるそうです。
その一割が日本及びその近海に住んでいます。

魚を表す漢字
中国から漢字が入ってきた時、日本人は訓のつけ方には悩んだようです。
中国と日本で魚の種類が違い、中国の漢字には淡水産の魚の名が多かったことなどによるようです。
ですから、同じ漢字でも、中国と日本で指す魚の違うもの(
国訓)が多くあります。
また、日本で勝手に作った漢字(
国字)も多いんですよ。

国訓には、鮎(あゆ、中国ではナマズ)、鮪(まぐろ、中国ではチョウザメ)など多くあります。(他の国訓はホームページの蛇足に載せました。^^;)
国字とされるものは、
鰯(いわし)、鮗(このしろ)、鯱(しゃち)、鯰(なまず)、鱈(たら)、鱚(きす)、などです。

魚の字は多くは魚偏ですね。ところが、魚を表す漢字で木偏のものがあるんですよ。
「ひいらぎ」と言う魚で、木の「ひいらぎ」と同じ「
」と書きます。

魚の名前の語源(残りはHPの蛇足で ^^;)
(アユ) 香魚、年魚とも書かれます。
1.木の実が熟して落ちることを言う動詞「あゆる」から来ている。  
 鮎は秋に川を下ることから。
2.ご馳走でもてなす意味の「饗(あえ)」からという説。  
 鮎は神前にいけにえとして供えられる魚だったため。

なお、「あゆ」を鮎と書くのは、日本書紀の
神功(じんぐう)皇后が新羅出兵に際し、その成否を釣で占ったことに基づくといいます。

氷魚(ひお、ひうお)は、鮎の体に色素細胞がまだほとんど現れていないときの稚魚のことで、万葉集等に出てきます。

河豚(フグ) なぜ河豚と書くのでしょう?
実は、中国には淡水で生活するふぐがいます。揚子江を遡る 「メフグ」で、豚に匹敵するほど美味だと言うことで、人々に親しまれていたことから、こう書くようになったといいます。

元々は「
ふく」と呼ばれていました。今でも下関では「ふく」と呼ぶのが常識です。
名前は「腹をふくらませる」、「水をふく」 から来ているそうです。
英語の
pufferも「吹くもの」の意味からきています。

■雑学アラカルト
キャビア
世界三大珍味の一つです。(後はフォアグラとトリュフ)
キャビアはチョウザメの卵を塩漬けにしたものです。
ところで、この
チョウザメ、サメでの仲間(軟骨魚類)ではありません。
れっきとした硬骨魚類(普通の魚と同じ仲間)で、淡水魚で最も古くからの生き残りです。 最近は取れなくなっているようですが、日本でも養殖をはじめているようです。

フカヒレ
中華食材として有名なフカヒレですが、日本から輸出している物が多いのですよ。
気仙沼産が有名です。
中国の文献で初めてフカヒレが出てくるのは、明朝中期(15世紀)で、一般的になるのは清朝時代からです。
日本(江戸時代中期)から、「俵物」として清朝に輸出していました。

タイ
タイと名前が付く魚はイシダイ、キンメダイ、ブダイなど200種類以上あります。
その中で本当のタイ科のお魚はマダイやクロダイなどわずかに13種類しかないのです!
エビでタイを釣る」といいますね。マダイは本当にエビが好物のようです。
マダイの赤は、エビの赤い殻に含まれる色素を摂取することによって赤くなっているんだそうです。(鮭では身が赤くなりましたね。参照Vol.92 鮭)

★寿司ネタというと
トロが頭に浮かぶ人も多いと思いますが、江戸時代は違いました。鰯やサンマと同様な下魚(げざかな)の代表でした。
特に油っぽいトロの部分などは誰も見向きもしなかったそうです。  

 初まぐろ根津へへなへなかつぎこみ  柳多留
根津(現:文京区)には安い岡場所があり、そこに売りつけようというのです。

マグロが一般に食べられるようになるのは明治中期以降です。それ以前は三枚に下ろした塩マグロとしていたのでおいしくなかったようです。
また、シビと呼ばれていたので死日に通じると言って、武士は不吉な魚として食べなかったそうです。

お刺身
切り身なのに刺身って変ですよね。
昔、皿に盛った魚が何の魚であるのか、その魚のヒレを身に刺して出したことに由来します。

明太子(めんたいこ)
明太(ミョンテ)とは韓国語でスケトウダラのことです。その子供だから明太子。
ところで辛子明太子は好きですか?
私は大好きです。昭和24.1.10に博多・中州の「ふくや」が販売したのが始まりです。
今でも「ふくや」のはおいしいですよ!
なお、スケトウは佐渡で多く取れたことから、佐(スケ)と渡(ト)という説があります。

サメ
大型のサメはフカとも呼ばれます。また、山陰地方ではワニというところがあります。
因幡の白兎の話に出てくるワニはサメのことだろうといわれています。

★サンマなどの
回遊魚の背中が青いのはなぜでしょう?
海鳥に見つからないための海面の色と同じになっているのです。保護色ですね。
お腹の部分が白いのも海中から捕食動物に見にくくするためです。

目次へ


和紙