和紙

ガラス(硝子)
蛇足
■ガラスの語源
古くは、
瑠璃(るり)とか玻璃(はり)と言いましたが、これはインドから中国経由できた言葉です。

16世紀になると、ポルトガル語のVidro(
ヴィードロ)が入ってきます。
また、オランダ語のDiamantからきた
ギヤマンも使われます。 (Vol.040ダイヤモンド参照)

やがて、
オランダ語のGlasに由来するガラスが一般的になりました。

また、
硝子と書くのは、原料に硝石を使うことから当てたもので、これをガラスと読ませたのは明治の初年、官営の品川硝子製作所が使ったのが初めてといわれています。 因みに中国では現在も玻璃(ポリと聞こえます)を使います。

■硝子の歴史
ローマの
カイウス・プリニウスの「自然史」には、次のように載っています。
「硝石を商売にしていたフェニキア人の商人が、ある時海岸で、硝石の炉を造って煮物をしていると、硝石が火で溶けて砂と混じり合ってガラスに変わったと言う偶然がガラスの発見につながった。」
フェニキア人の都市国家はB.C.1500〜B.C.100年ぐらいですから、メソポタミアなどで発掘されたものの方が古いですね。しかし、フェニキア人がガラスを商売にしていたのは確かなようで、フェニキア衰退後はヴェネチアが独占します。

実際の発掘では B.C.24世紀:エジプト及びメソポタミヤの遺跡から出土した硝子が世界最古のガラスと言われています  

紀元前後頃:今では一般的になった鉄パイプによる
吹きガラスの技法によってコップや花瓶、皿などのさまざまな形状のガラス器が作られ、生産性も非常に向上しました。

紀元1世紀頃:日本でも弥生時代の遺跡から、
蜻蛉玉(とんぼだま:蛇足参照)が出土していますが、日本で作られたものではなく、シルクロードを経由して日本に交易の為の貨幣交換もしくは献上品としての役割をしていたようです。
なお、
勾玉(まがたま)はメノウなどの石で出来た物が多く、ガラスで出来た勾玉は出土例が少ないそうです。

紀元6世紀頃:日本でも蜻蛉玉の生産が始まります。この頃は主に瑠璃(るり)と言われるコバルト発色による紺色の色硝子の玉が多く作られていました。  

17世紀:日本にもポルトガルやオランダの製造技術が伝えられ、再度ガラス製造が始められます。

19世紀:江戸では
びいどろ師による蜻蛉玉、かんざし、などが作られ、カットを施した江戸切子(きりこ)が作られます。

■雑なお話
★ガラスは液体
ガラスは物理学的には、粘り気が大変強く、流動しなくなった液体です。
固体というのは、ダイヤモンドとか塩のように、結晶からできているものをさします。しかし、ガラスには結晶がなく、内部の分子がランダムに配列しています。

また、固体は、ある一定の温度に熱すると、急に溶けて液体に変わる性質があります。ガラスには溶融点がなく、加熱していくとしだいに柔らかくなり、温度が上昇するにつれて、サラサラとした液体になります。

★シンデレラ(Cinderella)のガラスの靴
余りにも有名なガラスの靴ですが、オリジナルは毛皮の靴です。1697年に
シャルル・ペロー(Charles Perrault)が、間違ってガラスにしてしまったようです。

実は、シンデレラの話には二つの系統があるようです。ペローの系統「シンデレラ」と
グリム童話の系統「灰かぶり」です。そしてグリム童話では、お城に忘れてくるのは金の靴です。

★ガラスの色
普通の窓ガラスでも断面が青みがかっていますね、これは不純物として銅が入っているからです。
意図的にガラスに色を着けたので有名なのはステンドグラスですね。
・青色  コバルト(濃色)、鋼(淡色)
・赤色  セレニウム、カドミウム、金
・ピンク 金
・紫色  マンガン、コバルト
・黄色  カドミウム、セレニウム
・緑色  クローム、銅

★板ガラス
板ガラスの平面はどうやって作っているのでしょう?
フロート製法といって、溶けたガラスを溶かした錫(スズ)の上に浮かべて造ります。
平滑性の優れた板ガラスが大量生産できるそうです。

★ビー玉
二つの説があります。
1.ビードロ玉がビー玉になったと言う説
2.ラムネにはビー玉が使われています。ラムネに使われるのはA級品の玉でA玉、不良品として使われなかったのがB級品でB玉だとする説です。

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