和紙

火山
蛇足
最近、富士山の噴火が近いのではないかと心配されています。
ということで、火山についてまとめてみました。

■火山 
日本には200以上の火山があるいいます。
なお、現在、休火山・死火山という表現は使いません。
活火山火山(活火山以外の火山)の二つだけです。

現在の
活火山の基準は、気象庁が基準を示しています。
1.過去約2,000年以内に噴火したことが明らかな火山
2.噴気活動の活発な火山
現在、
日本には86あるとされています。 世界には約800あるそうです。
(2003.1.21に火山噴火予知連絡会は日本の活火山を108に修正しました。従来、過去2000年間に噴火していたものだったのを、国際的に使われている過去1万年間に噴火したものに訂正したのが理由です。)

■歴史を揺るがした火山の噴火
★喜界(きかい)カルデラ
鹿児島の南、硫黄島と竹島の間に喜界カルデラがあります。
約6,300前に大噴火をおこし、その火山灰(
喜界アカホヤ)は遠く関東・東北でも確認されています。

この噴火で
縄文文化、特に南九州のそれは壊滅的打撃をうけます。
その時、逃げ出した縄文人が太平洋を渡って広がったなど、夢のある説がいろいろ出されています。

樹齢7,200と言われる
屋久島の縄文杉、どうも年齢の修正を迫られているようです。
実は喜界カルデラが噴火した時の火砕流で屋久島は甚大な被害をこうむったはずなのです。
最近は、樹齢は意外と若く2,500年前後だとか、3本ほどの合体木説など出ていて、今後の調査が待たれます。

★浅間山の噴火
1783年に大噴火しました。噴火に伴う火砕流や岩屑なだれで1,511人の死者をだしています。
しかも、この噴火は、
天明の大飢饉(1782〜1787)の一因になりました。
この飢饉は、全国で90万人以上の犠牲者を出し、各地で打ちこわしが続出し、老中
田沼意次の失脚を早めたと言われます。
そして、
フランス革命に影響しているといいます。(Vol.30フランス革命」参照)

■火山災害
★火山ガス
日本でも時々火山ガスによる犠牲者が出ていますが、1986年、カメルーン(西アフリカ)の火口湖、
ニオス湖で大規模な災害が発生しました。
湖水に溶けていた火山性の二酸化炭素ガスが突然気化して、突然音もなく周辺に流れ出して地元住民1,746人を死亡させた事件です。
空気より重い炭素ガスが谷沿いに流れ、28km下流の住民を窒息させたのです。
現在、再発を防ぐため、日仏米の研究者がガス抜き対策を行っています。

★火砕流
1991年雲仙普賢岳の火砕流(死者43人)は記憶に新しいですが、もっと大きな被害を出した火砕流があります。

西暦79年にポンペイ(伊)の町を全滅させた
ベスビオス火山の噴火に伴う火砕流は有名ですね。

モンプレー火山(1902年:仏領、西インド諸島マルチニク島)の火砕流も大きな被害を出しています。
麓のサンピエール市は全滅し、住民29,000人が死亡しました。生き残ったのは地下牢にいた一人だけだったと記録に残っています。
このときの熱雲は、速さ毎秒150m、温度700〜1,000度といわれ「プレー型」噴火(火砕流)と呼ばれます。

★泥流
火山灰が降り積もった後に雨が降ると泥流が起きますが、もっと大規模なものは噴火が山頂付近の雪を溶かした場合に発生しています。

ネバドデルルイス火山(1985年:コロンビア)では 、噴火に伴う火砕流が山頂の雪を一気に溶かし、これに火山灰や岩塊が混じり泥流が発生しました。
5,000mの落差を時速約80kmで流れてきた泥流はは50km離れた谷間の町アルメロを一瞬のうちに呑み込みました。
住民29,000人のうち25,000人が死亡したといいます。

★津波
津波は英語でもtsunamiと日本語が採用されています。
地震に伴うものが多いのですが、火山に伴うものもあります。

島原大変肥後迷惑
雲仙普賢岳(寛政4年:1792年)の噴火後、島原市街地の背後の
眉山(まゆやま)が大崩壊しました。
岩なだれは島原城下を半分近くを埋め、さらに有明海に流れ込み大津波を発生させました。
このため、対岸の肥後(熊本)を含め、15,188人の犠牲者がでました。

世界では
クラカトヤ(1883年インドネシア)の大噴火でカルデラが陥落し、36,417人が溺死したといいます。 津波の高さは35mに達したそうです。

■超巨大火山
超とつくからには、大きい火山なのですがどのくらいでしょう?
例えば、インドネシア、スマトラ島にあるトバ湖は100km×60kmの広さがありますが、これは、7万4千年前に噴火した
トバ火山のカルデラです。

最近の説ではこのトバ火山の噴火で地球の平均気温は5度も低下したといいます。 (1991年のフィリピンのピナツボ火山の大噴火でさえ、0.5度の低下です)
そして、人類が7〜8万年前、数千人にまで減少した時の原因ではないかと言う説が出されています。

噴火が心配ですが、世界には数箇所しかなく、有史以来一度も噴火していません。
しかし、懸念材料があります。
世界最初の国立公園
イエローストーン(1872年米国)はまさにこの超巨大火山だといいます。
過去60万年周期で噴火しており、最後の噴火は今から60万年前なのです。
もし、噴火すれば、現在の地球文明は決定的な危機に見舞われることになります。

目次へ


和紙