和紙

蛇足
■生物学上の位置
偶蹄目ウシ科ヒツジ属の哺乳類の総称です。羊の種類は
3,000余種
世界中で飼育されている羊の数は約10億6,660万頭もいるそうです。

家畜化されたのは現在の
イラク北部で、およそ1万1000年前のことといわれます。
わが国には、『
日本書紀』に推古天皇7年(599)朝鮮半島百済から朝貢されたとあり ます。

羊の品種は大きく、羊毛を取るための「
細毛種」、食肉用の「マトン種」、繁殖力 の高い「短尾種」、乳用の「脂肪尾種」、熱帯地方で食用となっている「粗毛種」 に分けられます。

■羊にかかわる病気が近年騒がれていますね。
★口蹄疫(こうていえき)
牛、豚、羊、山羊など偶蹄類が感染する病気です。
接触、空気感染する急性伝染病 で、文字通り口、蹄(ひづめ)などに水疱ができます。
致死率は5%程度で低いのですが、発育障害、流産、不妊などによる生産性の低下が著しいので、重要視されます。

★狂牛病
羊の
スクレイピーや人のクロイツフェルト・ヤコブ病などの病原体とされるたんぱ く性のプリオンと呼ばれる感染性因子よって引き起こされる病気です。
ウィルスや細菌とは違い生物ではないのですから不思議な病気ですね。

英国で発生した狂牛病は牛の飼料として使われた羊の肉などが原因ではないかと考 えられています。それにしても、草食性の牛に肉を食べさせているんですね。

■羊に関する漢字
羊と言う字は、立派な角のはえた羊を前から見た
象形文字です。雰囲気が出てます ね。
使われている文字は非常にたくさんあります。意味的に好ましいものが多いのも特 徴です。 美・善・義・羨・着・群・義・養 ……。

■羊に関する言葉
★羊羹(ようかん)
もともとは、中国の羊肉の羹(あつもの)が原形です。
「羹(あつもの)に懲(こ)りて膾(なます)を吹く」の羹です。 
日本には、禅宗文化とともに奈良時代に渡来したとされます。
当時は肉食をしませんから、羊の代わりに小豆を主原料として羊の胆の形につくっ て蒸し、汁に入れて供されました。
後に、蒸し物のまま茶菓子として供されるようになったのが蒸し羊羹の始まりです。
今日の、砂糖を加えた餡(あん)に寒天を混ぜて煮つめた練り羊羹は、安土桃山時代 につくられたといいます。

数える単位は
(さお)です。長方形の和菓子や棹物と呼ばれる羊羹や外郎(ういろ う)などこう数えますね。
棹物とは、練った材料を棹などに流してかためるところからついた名前です。

★羊水
あかちゃんはお母さんのお腹の中で羊水の中にいます。
この羊水を包む羊膜をギリシャ語でアムニオンと言い、これは古代ギリシャ語のア ムノスに由来するそうです。
アムノスは
羊のいけにえと言う意味で、古代ギリシャでは羊を神に捧げる時、柔ら かい皮袋に入れました。この袋を胎児を包む膜にたとえたのです。

★ジンギスカン
ジンギスカンと言う料理名は、
鷲沢与四二と言う新聞記者が命名者です。
彼が中国に言った時、古道具屋で野球のキャッチャー・ミットのような鉄鍋を買い ました。その鍋で羊の肉を焼いたら、とてもよく焼けたと言います。そこで彼が思 いついたのがジンギスカン鍋と言う名称だったのです。

★バックスキン(buckskin)
buckとは雄鹿のことです。buckskinで鹿皮や鹿皮の裏皮のことをさします。鹿皮に 似せて仕上げた子羊や牛のもみ皮をいう場合もあります。

★フリース(Freece)
近年、流行っていますね。
フリースとは、羊の毛を刈り取る時に、途中で切れずにつながった状態で刈ったも のを言います。
そこから、毛布のような感触で、織物の目が見えないほど厚く起毛した布地を言う ようになったといいます。

現在のフリースは、もともとは石油から直接作っていたのですが、近年のそれは、
ペットボトルを再利用したエコロジー素材として注目され、軽くて暖かく、価格も ウール素材の半分程度と安いため、さまざまな商品に利用されるようになってきて います。

★ガット(gut)
テニスのラケットやバイオリンの弦に利用されてきたガットは英語で「腸」を意味 するgutで、もともと
羊の腸をさしていました。

ところで、gutには根性とか勇気と言う意味もあります。
ガッツポーズはガッツ石松がやったことから出た言葉とか。 また、70年代に流行したボウリングからきたものと言う説もあります。
ちなみに和製英語です。

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