和紙

薔薇(バラ)
蛇足
バラと言う言葉に関したものが中心です。

■語源
バラは刺の有る植物を指すイバラ(茨)からきています。
"いばら"は古くは"
うばら"とか"むばら"とか表記されていたようです。

「枕草子」や「源氏物語」には「
さうび(そうび)」と出てきます。
このバラはコウシンバラ、別名長春薔薇と言う説が有力です。

思はずもヒヨコ生れぬ冬薔薇(ふゆそうび) 河東碧梧桐(1873〜1937)

谷村新司の「
群青」(映画「連合艦隊」の主題歌)の歌詞にも、冬薔薇がでてきましたね。

★アドニス(Adonis)
アドニスはギリシア神話で美の女神アフロディテに愛された美青年です。
彼は狩で猪に突き殺されます。その時流れた血から
アネモネができました。
また、アフロディテが駆けつける時にイバラで足を傷つけその血で白いバラが赤く染まったとも、アフロディテの血の涙で白いバラが赤く染まったとも言われます。

★青いバラ、黒いバラ
「青いバラ」は不可能の代名詞です。
1964年ブルームーンが作られましたが、純粋な青ではなく赤味を帯びた紫色で、青といわれても首を傾げたくなります。現在はバイオテクノロジーで青いものも出来ているとか。

「黒いバラ」もあります。パパメイアンと言うビロードがかった黒赤色です。これも黒と言われると・・・。^^;

■雑
★フラメンコとバラ
なぜか日本人はフラメンコと言うとバラをくわえて踊ると言うイメージを持っていませんか?
フラメンコは激しい踊りです。バラなんかくわえて踊れません。
では、このイメージはどこから?

どうもオペラのカルメンからのようです。
ところがスペインではカルメンに出てくる花はバラではありません。
カシーと言われる黄色い花です。日本名フサアカシア。
日本ではこの花が手に入りにくかったことから、70年前にオペラ歌手
佐藤美子がバラを使ったのが最初と言われます。

ロードス島
バラの花咲く島という意味です。地中海の東、エーゲ海南東に小アジアに張り付くようにあります。
古代ローマ時代にはアテネと並び称された哲学の最高学府があり、
キケロ、シーザー、ブルータス、ティベリウス帝も若い頃ここで学んだと言われています。
また、世界七不思議(Vol.076の蛇足参照)の一つ
太陽神ヘリオス像があったことでも有名です。

1310年
聖ヨハネ騎士団に征服されます。そして1522.8月からトルコのスレイマン一世との間で攻防戦が行われ、5ヵ月後に陥落します。
(聖ヨハネ騎士団については蛇足にまわしますね。^^;)
ロードス島攻防記」に関心のある人は塩野七生の本が新潮社から出ています。

★ローズヒップ
ドッグローズと言う野イバラの実です。別名"
ビタミンCの爆弾"とも呼ばれビタミンCはレモンの約7倍も含んでいます。
他にビタミンE、Pも豊富で美肌効果があります。
ハーブティーの形で飲むことが多いようです。

★ばら色
シャンソンに「バラ色の人生(La vie en rose)」と言うのがあります。
でも、バラにはいろんな色がありますが、ばら色ってどんな色でしょう?
辞書によると、
淡紅色(purplish red)やピンク系を指すようです。
でも、インターネットで調べるとカラーコードは
RGB=ff0037(十進だと255 00 55)のようです。
もう、ピンクと言うより赤と言うイメージの色ですね。
(http://www.color-guide.com/red.htm を参考にしました)

■英語の中の薔薇
★under the rose (または sub rosa)
"under the rose"とは、内緒話の意味です。

出所はローマ神話のようですが、余り有名ではないようです。
手元のギリシャ・ローマ神話の本を4〜5冊調べたんですが載ってない! ^^;
インターネットで調べたところでは、ビーナスの息子の
キューピットが、ビーナスの恋の秘密を守ってくれるお礼に、沈黙の神ハルポクラテス(Harpocrates)にバラをあげたのが元になっているようです。
なお、この沈黙の神は元々はエジプトの神です。

(なお、ほとんどの日本語のホームページでは、ビーナスがキューピットの口封じのお礼に沈黙の神にバラを贈ったとあります。)

この神話から、バラの花は沈黙や秘密の象徴となり、ローマでは、宴会場の天井に吊るされたり、彫刻されたりして、「
ここでの話は内密に」と言うことを示したといいます。

★A rose by any other name would smell as sweet
シェークスピアの「
ロメオとジュリエット」が出典です。
訳は「バラは他のどんな名前で呼ばれても、甘い香りに変わりはないわ」でしょうか?
なお、辞書には「名前などはあまり重大ではなくて、実体が重要。」と言う意味で、主に皮肉に使われるとあります。

でも、「
赤毛のアン」は意義を唱えています。
I read in a book once that a rose by any other name would smell as sweet, but I've never been able to believe it. I don't believe a rose would be as nice if it was called a thistle or a skunk-cabbage...

thistle:
あざみ    skunk-cabbage:スカンクキャベツ

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