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プラスチック
蛇足
■語源
プラスチックの語源はギリシャ語の
plastikos(プラスティコス)で、形を作ることができるものと言う意味です。
プラスチックは英語の
plasticsの訳、単にplasticは「可塑の」と言う形容詞です。ですからプラスチックスの方が正しい。^^;

■プラスチックの定義
日本工業規格(JIS)では、プラスチックとは「高分子物質を主原料として人工的に有用な形状に形作られた個体」と定義されています。
また、プラスチックを合成樹脂と呼ぶのは、フェノール樹脂の見た目が
松脂(まつやに)に似ていたからだといわれます。

■発明の経緯
1863年、あるビリヤードボール製造業者が象牙に代わるビリヤードボール素材の開発に対して賞金をかけました。
そして、1868年、アメリカの印刷業者
ジョン・ハイアット(後に近代プラスチック工業の父と呼ばれます)がニトロセルロースに樟脳(しょうのう)を混ぜることで、象牙の代替品として使えるものを作り出しました。
セルロイド(セルロイド株式会社の商品名)の誕生です。
ニトロセルロースは、木綿や紙などのセルロース繊維に硝酸を作用させて作ったものです。

■種類
★熱可塑性、熱硬化性

プラスチックには「熱可塑性プラスチック」と「熱硬化性プラスチック」とがあります。

熱可塑性プラスチックは、加熱すると解けて液体になり、常温では固体になる性質をもったプラスチックのことです。
代表的なものは、
ABS樹脂・塩化ビニール・ポリエチレン・ナイロンなどです。

熱硬化性プラスチックは、加熱すると硬化し、一度固まってしまうと再び加熱しても軟化溶融しない性質をもったプラスチックのことです。
代表的なものに、
メラニン樹脂・ポリエステル樹脂・エポキシ樹脂などがあります。

★導電性プラスチック
白川英樹
筑波大学名誉教授がノーベル化学賞を受賞して大きな話題になったプラスチックです。
プラスチックは電気を通さず絶縁体と考えられていたのに、
混ぜもの(ドーピング)をしただけでその性質が変わったのです。
ポリアセチレンの膜に臭素やヨウ素を混ぜたのです。
導電性プラスチックは、ディスプレイ、電池、集積回路などに技術革新を呼び起こしています。

★生分解性プラスチック
分解性プラスチックとは、放置されたり、土中に埋められたプラスチックが、自然分解して、最終的には二酸化炭素と水になって、消滅するように工夫されたプラスチックです。
光で分解する
光分解性と、微生物などの作用によって分解する生分解性があります。

今は、生分解性プラスチックが未来のプラスチックとして有望視され、すでにいくつか実用化されています。
ただ、価格が10倍も高価で、性能的にも劣り、中間生成物の安全性が不明など、本格使用にはまだ多くの課題が残っています。

■プラスチックの女王とは?
アクリル
の特長は、ガラスを凌ぐ透光性、かつ水晶のような硬質な透明感、重厚な質感からプラスチックの女王と呼ばれています。
軽くて割れにくく(比重はガラスの2分の1、強さはガラスの15倍)優れた耐候性をかねそなえています。
普通のガラス(無機ガラス)に対して
有機ガラスといわれます。

こんな特長を生かして、ショーケース等のディスプレイ、照明のカバー、水族館の水槽、自動車のバイザー、バスケットのシュートボード、一番身近では携帯電話の表示パネルに、アクリル製品が使われています。

年配の方は「
匂い硝子」と言うのをご存知でしょう。
透明なガラスのようでいながらガラスほど冷たくはなく、強くこすった後、鼻先につけて思い切り息を吸い込むとかすかに甘い香りがします。
この正体は、墜落した飛行機の
風防ガラスに使われたアクリルだったそうです。

■海洋汚染
★レジンペレット

レジンペレットはプラスチック製品の中間材料の小さな粒で、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレンなどからできています。
これがプラスチック工場などから漏出して海を汚染しているのです。
私達でも簡単に全国の海岸で見つける事ができるほど汚染されています。

流出したレジンペレットは長い年月にわたり分解されないので自然環境に与える影響は深刻です。
また、PCBなどの有害物質を吸着したり、内部から環境ホルモンが溶け出している事も分かっています。
さらに、鳥や魚や海亀が誤って摂取すると栄養失調や腸閉塞を引き起こす可能性があります。
また、海面表面に浮くレジンペレットが水中に届く光の量を減少させ海洋生物に影響を与えているとする意見もあります。

★海亀
死んで漂着した海亀の76%が好物のクラゲと間違えて、ビニ−ルやプラスチックを食べていたと言います。
日本列島に近づくと、産卵に備えて、海亀は一所懸命餌を食べます。
その時、プラスチック漂流物も一緒に食べてしまい死ぬのです。
私たちが、何げなく捨てた日常のゴミが海亀を死に追いやっています。
水産庁の調査では、海の漂流物の60%がビニ−ルやプラスチックのゴミだと報告されています。   


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