和紙

寿司
蛇足
■寿司
もともとは「酸(す)し」です。保存食として発達したもので、魚と米を混ぜたものなどを発酵させて酸味が出てから食べたことに由来します。
伊勢の鯛ずし近江の鮒ずし三河の貽貝(いがい)ずしなどが古いようです。

漢字には
鮨、鮓、寿司と三種類あります。
"鮨"、"鮓"は中国語の借用で、"
寿司"は縁起のいい字をあてたもので、江戸の末期頃から使われだしたようです。
鮨の本来の意味は魚醤(うおびしお)のことで、魚の塩辛のことです。
鮓の方は塩と米で醸(かも)した魚の漬物のことです。
しかし、この二つの字は三国時代の魏の国の書「廣雅」(三世紀頃)で混同されてしまいます。

★歴史
寿司の起源は、紀元前4世紀頃の東南アジアにまで遡ります。
米の中に塩味をつけた魚を漬けて発酵させた魚肉保存法です。この寿司は「なれずし」と言われます。食べる時、ご飯は除かれます。
日本へ伝わったのは8世紀頃のことです。

室町時代には「
生なれずし」ができます。生なれずしは、比較的短時間で漬け上げ、ご飯に酸味が出るか出ないかのうちにご飯と一緒に食べるようになります。

江戸時代になると、醗酵させるのではなく、酢飯を使った料理へと変化します。(元禄の頃17世紀末)
文政年間(1818-1830)に江戸両国の華屋与兵衛が"
にぎり寿司"を考案します。
全国に広まるのは関東大震災(1923)以降で、被災した寿司職人が故郷に帰り広めたと言われます。

昭和33年
回転寿司の登場で大衆化し、寿司ロボットも開発され、現在は世界中で楽しまれるようになってきています。
寿司はもともとファーストフード(fast food)、原点に返ったのかもしれませんね。

■回転寿司
最近は寿司と言うと回転寿司を連想するくらい普及してきましたね。
★回転寿司と食欲
寿司が動くことで新鮮でおいしそうと感じる視覚効果があるといいます。
実験結果では食欲を促すノルアドレナリンの分泌が増加したそうです。
また、回転にすることで次々と新しいネタが現れる期待感により食欲が増すともいいます。

★回る方向 
回転寿司は右回りですが、日本人は「利き目」が右の人が多く、物を見る時に主に右目を使います。ですから、右回りの方が早くネタを認識でき取りやすくなります。

★回転速度
客席1人分の通過時間が大体6秒に設定されています。
これより早いと取りにくく、遅いと食べるのが遅くなり満腹中枢が働く前に食べる量が減り、売上が落ちるんだそうです。

■雑
★お寿司って、意外とたくさん食べることが出来ますね。

理由があるんです。酢飯は、お酢の酸性がデンプンから糖への分解を妨げるので、甘さを感じなくてさっぱり食べられます。これがお寿司をたくさん食べられる理由です。

★寿司を作る鳥
ミサゴ
と言うタカの一種が海辺に棲んでいます。
全長60センチ程度のタカ目ミサゴ科の鳥です。
このミサゴ、岩場に魚を置き海水の塩分で発酵させ保存食にしていると言うのです。
日本の寿司のルーツはこのミサゴ寿司だと言う説もあります。

★江戸前
江戸前は辞書によると「芝・品川など江戸前面の海」で非常に狭い範囲を言うようです。
広く見積もっても、隅田川河口全面から、東は江戸川尻、西は羽田地先の範囲でしょうか。当時の江戸前は埋め立てられほとんど残っていないと言うのが現状です。
なお、もともとは江戸湾で採れる鰻に使われた言葉のようです。

★寿司を数える単位「貫(かん)」の由
調べてみると、お金の単位だとする説が有力だと言うのですが・・・。^^;

一貫=千文、つまり銭千枚です。(実際は習慣上960文です。銭の穴に紐を通してまとめていました。)
今の価格にすると一万〜二万円くらいでしょうか。
一貫の銭の大きさと寿司の大きさが等しいとする説も無理があるような。また、価格にしても変です。
他に握る時の手の動きが忍者の印を結ぶのと似ているので、忍者の巻物を連想して「巻」とする説もあるようなのですが、ここでは由来は不明とさせてください。

★二貫で出てくる理由
江戸後期、主流は屋台で、すでに握られた中から一貫ずつ食べました。小腹が空いた時にチョットつまむ、今で言うファーストフードだったのです。
屋台では一個四文〜八文(1文は10〜20円に相当)でした。
当時の寿司は大きく、現在の2倍以上あったと言います。
江戸から明治になると、食べにくいので、二つに切って出されます。これが現在2貫ずつ出す由来となったと言います。
もっとも、いろいろな種類を食べて欲しいからと一貫ずつ出すお店や、大坂に多いそうですが一つおまけで三貫ずつ出すお店もあるそうです。

★バッテラ
「バッテラ」は、ポルトガル語で
小舟(bateira)のことです。形が似ていたのでこう呼ばれたといいます。


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