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蛇足
■岩石
★安山岩
(andesite)
安山岩とは
アンデス山脈(Los Andes)の石の意味です。中米のアンデス山中の石に名づけられたのが由来です。安は安第斯(=アンデス)の略です。
当初は富士岩と言う名もあったようです。

★花崗岩とグラニュー糖
花崗岩は英語でgranite、グラニュー糖はgranulated sugarで、どちらも語源はラテン語のgranum(殻粒)です。
花崗岩の"花"は結晶が大きくそろって美しいことを、"崗"は硬いことを表したものと言われます。
花崗岩は別名、
御影石とも呼ばれていますね。
この御影は兵庫県の六甲山の麓の御影地方が花崗岩の産地だったことに由来します。
なお、御影石が墓石として用いられだしたのは江戸後期からです。

★玄武岩(basalt)  (Vol.079 四神)を参照してください。
英語のbasaltは、この石を豊富に産出したヨルダン東部の地名Bashanからきているそうです。

■鉱物
★雲母(うんも)ときらら

雲母は中国における薬物学の最古の古典と言われる『
神農本草経』(西暦1〜2世紀)に薬として載っています。
名前の由来は、中国では山中で雲が湧き出るところの直下に産するという迷信があったため、雲母と呼ばれたと言います。

日本名は"
きら"または"きらら"と言います。
細かく砕いた雲母の薄片が光を反射してキラキラと輝くことが語源です。
「続日本紀」には、和銅6年(713年)に、大和・三河・陸奥に雲母を献上させたと載っています。
この三河の産地とは現在の愛知県吉良町近辺らしく、吉良という地名は雲母の"きら"に由来するといわれます。
と言うことは、忠臣蔵の
吉良上野介義央(よしなか)の名は雲母に由来するわけですね。

★琥珀(こはく)
古代の木の樹脂が地中に埋没して石化したものです。時々、虫や小動物をその中に含んでいます。
映画「
ジュラシックパーク」の恐竜の遺伝子を取り出したのは、琥珀に入っていた蚊の吸った血からでした。
(ジュラはジュラ山脈から:ジュネーブ郊外フランスとの国境をなす山脈です。)

エレクトロニクス(電子工学)という言葉は、琥珀を意味するギリシャ語のエレクトロンに由来します。
そして、このエレクトロンは琥珀の色が太陽(エレクトル)を連想させるので、この名がついたと言います。

★ラピス・ラズリ(Lapis Lazuli)
ラテン語で"青い石"を意味し、顔料に使われます。

☆ウルトラマリンブルー(Ultramarine)はラピスラズリを原料とします。
ラピスラズリの産地は限られ、ヨーロッパに近いのはアフガニスタンだったので、ラテン語の「海を越えて」と名づけられました。海=地中海ですね。
フェルメール((1632 〜1675:オランダ)が使いこなしたのでフェルメール・ブルーとも呼ばれます。

この青い顔料は高価だったので1704年合成顔料が発見されます。
これが
プルシアン・ブルー(Prussian Blue)です。プロシアで作られたのでこの名があります(プロシア王国の青)。
しかし、日本に入ってくる時、プロシャではなく首都のベルリンの名が付されベルリン青となり、これが訛ってベロ藍になります。
このベロ藍、
葛飾北斎が多用したので有名です。
それまでの青は藍草からとったもので、ヨーロッパではジャパンブルーと呼ばれていました。また、
広重などが使っており"ヒロシゲ"とも呼ばれたようです。

北斎の有名な凱風快晴(赤富士)の空の色がプルシアン・ブルーです。

■雑
★フリーメイソン
(Freemason)
国際的な友愛団体で1717年ロンドンで成立しています。
起源は中世の石工組合で、石工長(棟梁)の下で働いていた熟練工のことをフリーメイソンと言いました。彼らを母体として秘密結社が生まれました。
普通の石には石目(いしめ)と言って、割れやすい方向があるのですが、石灰岩にはこの石目がないのでフリーストーンと呼ばれ、フリーメイソンとは、この石を扱うことの出来る石工と言う意味だそうです。

★幽霊と花崗岩
人間は強い磁場の中に入ると、その作用で幻覚を見ることがあるようです。
ほとんどの花崗岩には磁鉄鉱が含まれており、普通は磁化の方向がバラバラなのですが、落雷があると花崗岩の磁気が強まる現象が起きます。鉄も同じです。
幽霊の目撃談の多い場所として、墓地や橋、トンネルなどがあるんですが、これらの多くの場所で強い磁場が観測されています。
「幽霊の正体見たり磁鉄鉱」  おそまつ。^^;


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