和紙

蛇足
■雨に関する話題
★アメダス
(地域気象観測システム:AMeDAS)
観測は全国約1300ヵ所の地域気象観測システムで降水量、風向・風速、気温、日照時間が観測されています。(うち約460ヵ所は降水量のみ)
なお、アメダスはAutomated Meteorological Data Acquisition Systemの頭文字をとったものです。

★酸性雨
化石燃料を燃やすことによって、そこに含まれる硫黄酸化物や窒素酸化物が硫酸や硝酸になって雨粒に溶け込むことによって起こります
標準の雨はpH5.6で、pHが5以下になると酸性雨と呼びます。
欧米では「
緑のペスト」、中国では「空中鬼」と呼ばれます。
屋外の銅像や大理石を溶かしたり、コンクリート製の橋から鍾乳石のようなものが出来ていたり、朝顔やパンジーの花に雨で斑点が出来たり、これらは酸性雨の仕業です。

■言葉
★雨模様

今にも雨が降りだしそうで降っていないようすを表す言葉です。
まだ降っていないんですよ、皆さん間違って使っていません?
あまもよい(雨催=あめもよい)ともいいますね。

★ぐっすり、ぐっしょり
江戸時代に「ぐっすり」と言う言葉は、熟睡するようす、雨などにすっかり濡れるようす、残らず全部など、十分にと言う意味合いで使われています。
一方、雨に濡れる表現で「ぐっしょり」というのもありますね。こちらは濡れる場合にしか使われないようです。
一説には「ぐっしょり」→「ぐっすり」と変化し、十分にと言う意味が加わったとするのがあります、しかし、両者は関係ありそうですが確認できませんでした。^^;

「ヘン、いめえましい雨だぜ、ぐっすりと濡れた」春色雪の梅(1838年:人情本)

★折角(せっかく)
この言葉には二つの意味があります。
一つは、
わざわざすると言う意味です。
後漢時代の学者林宗(郭泰)のかぶっていた頭巾の角が雨に濡れて折れてしまいました。それを見ていた人々がわざと頭巾の角を折って、「林宗巾」と名づけ、まねしたといいます。このことから、わざわざすることを「折角」と言うようになりました。
「後漢書」に出てくるお話です。

もう一つの意味に
高慢な人の鼻を折ることをいいます。
こちらは「漢書・朱雲伝」に出てくるお話です。
五鹿(充宗)と言う高慢な学者がいました。朱雲と言う学者が彼と易について論争し、徹底的にやっつけました。日頃から五鹿のことを良く思っていなかった人々は「五鹿嶽嶽、朱雲折角」と囃子たてたと言います。

■いろいろな雨
★村雨

群雨、叢雨とも書きます。
「群がって降る雨」「斑(むら)な状態で降る雨」の意味で、激しくなったり弱くなったりして降る雨のことです。一種のにわか雨ですね。

★篠突く雨(しのつくあめ)
篠とは茎が細くて群がって生える竹の類のことです。
細かい篠竹の密生したように、大粒の雨が激しい勢いで降るさまを例えた言葉です。
織田信長が今川義元を討った桶狭間の戦いが成功したのは、この篠突く雨だったと伝えられます。

★小糠雨(こぬかあめ)
小糠のように細かい雨です。ところで、小糠は、ぬかみそ漬けに使うぬかです、昔は布袋に入れて入浴や洗顔の際に使いました。

英語の雨の表現は普通の雨を言うrainと一時的に降るshowerであまり趣の有る表現は見られません。
rainやshower以外ではこの小糠雨(霧雨)を指すdribble(米)、drizzle(英)と次の土砂降りくらいでしょうか。dribbleの語源はしたたると言う意味の言葉です。

★土砂降り
雨がはげしく降ることを言いますが、英語の表現が面白いですね。
It's raining cats and dogs.
ただし、口語ではあまり使わないようです。
なお、土砂降りの雨は直径5mmにもなり、その速さは時速30km以上にもなるんだそうです。

★時雨(しぐれ)
秋から冬にかけての頃に、時々降ったりやんだりする雨です。

★きつねの嫁入り
日が照っていながら降る雨、つまり天気雨のことです。

■降る日付によって名前のついている雨
★虎が雨

陰暦五月二十八日に降る雨です。
建久四年(1193年)、
曾我兄弟が父の仇敵、工藤祐経(すけつね)を討ちましたが、兄の十郎祐成は討死します。祐成の愛人だった虎御前は悲しんで尼になります。
そのため、この日降る雨を虎御前の涙雨だと伝えられています。

江戸時代、この日は川開きの日でもありました。
「虎が雨玉屋鍵屋も貰い泣き」

★洒涙雨(さいるいう)、灑涙雨とも書きます。
陰暦の七月七日に降る雨(一説には七月六日)を言います。
牽牛と織女の別れを悲しむ涙雨の意味です。
ただし、七月六日だと、牽牛と織女の会合を妨げる雨の意味になってしまいます。

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