和紙

蛇足
■語源、字源
★「にじ」
は万葉集では「ぬじ」、日本霊異記では「にじ」とあり、池や沼の霊物ぬし(主)の意味で、虹を恐ろしい霊物に例えたのであろうと言う説があります。
しかし、他にも諸説あってどうも特定は難しいようです。

漢字の
「虹」の「虫」は「蛇」を、「工」は「貫く」ことを表しています。
虹は蛇が空を貫いている様子です。ただし、蛇と言っても普通の蛇ではなく、龍の一種と考えられるようです。
虹霓(こうげい) については「Vol.134 性」を見てください。

★rainbowの語源は、雨(rain)と弓(bow)です。雨によってできる弓と言う意味です。
でも虹は雨上がり、太陽の光でできるのにと思ったら、
sunbowと言う言葉もあるんですね。滝や噴水で見られる虹のことだそうです。

だったら、
moonbowは? これがあるんですね。^^;
月の光で見える、夜の虹のことです。月明かりですから光量が少ないので満月の頃、条件が良いと見えるそうですが、色は淡く白っぽいとか。
ハワイのマウイ島には、見た人には幸せが訪れるという言い伝えのあるmoonbowの名所があるそうですよ。

ついでに、
starbowと言う言葉もあります。
宇宙空間を光速に近い速度で航行すると見られるだろうと予想されている現象です。
宇宙船が光速に近い速度で飛ぶと、光行差現象によって星は前方に固まるように見えるようになります。さらに、これにドップラー効果が加わって、結果として虹のように見えるのではないかと予想されています。
でも、実際に人類が見ることができる日が来るのでしょうか?

★本当に七色
皆さん、虹の色、本当に七色に見えます?
虹を七色だとした最初の人物は
ニュートンです。
ニュートンも最初は五色としていたといいます。しかし、色によって幅が異なっているのが気になり、音階の7音と虹の色の幅を対応させるという仮説をたて、虹の色を無理に七色にしたのだそうです。

日本やフランスは7色(赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)ですが、イギリス、アメリカでは藍が抜けて6色、ドイツでは更に橙が抜けて5色と国によって色の数え方が違います。
ニュートンを生んだイギリスが6色と言うのはおもしろいですね。

日 本 :7色 赤、橙、黄、緑、青、藍、紫
イギリス:6色 赤、橙、黄、緑、青、紫
アメリカ:6色 赤、橙、黄、緑、青、紫
ドイツ :5色 赤、黄、緑、青、紫
フランス:7色 赤、橙、黄、緑、青、藍、紫

■雑
★副虹
(ふくにじ、ふくこう)
主虹(しゅにじ、しゅこう)の外側に、色の順が逆になった虹がもう一つ現れることがあります。これが副虹です。
主虹が水滴の中で光が一回反射するのに対し、副虹は二回反射したものです。
虹を虹霓(こうげい)と言いますが、虹が主虹で、霓が副虹です。

★ブロッケンの妖怪
霧や雲に覆われた山頂に太陽を背にして立つと、美しい光の輪(ブロッケンの虹)に囲まれた自分の影(ブロッケンの妖怪)が霧の中に見えることがあります。ドイツのブロッケン山でよくおこることからこう呼ばれます。
このブロッケンの虹も太陽光を霧や雲の水滴が屈折させて起こりますが、ずいぶん複雑な現象のようです。

★オパール
「虹の宝石」と言われます。
語源は、サンスクリット語で石を意味する「ウパラ」だそうです。

■言葉
★アイリス
(iris)
アヤメ科アヤメ属の植物です。この名前は、
ギリシャ語で虹を意味し、ギリシャ神話が深く関係しています。
全能の神ゼウスの妻ヘラの侍女イリスは、ゼウスに求愛されますが拒み続けます。
イリスの心に感激したヘラは彼女に七色に輝く首飾りをかけ、更に神の酒を3滴ふりかけ虹の女神に変え天上と地上と結ぶ使者としました。
その時ふりかけた酒のしずくが地上に落ちてアイリスの花になったと言います。

なお、iris には、眼の
虹彩と言う意味もあります。
目の瞳孔を囲む茶色の部分(日本人の場合)です。この濃淡等は2歳を過ぎると変化しなくなるんだそうです。そこで、個人認証への利用が研究されています。
虹彩、指紋などによる生体認証技術のことを、
バイオメトリクスと言います。

★L'arc-en-ciel (ラルク アン シェール)
バンド名にありますね。LはLeのことで定冠詞、arcがアーチ、enは前置詞、cielが空、つまり、フランス語で虹のことです。

★the pot of gold at the end of the rainbow
虹が地面に接するところに、金のつぼが埋まっていると言う伝説があります。
しかし、いくら追いかけても虹が地面に接するところにはたどり着けません。
ここから、かなわぬ夢をいいます。
そして、
rainbow chaser には空想家、夢想家の意味があります。


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