和紙

相対性理論
蛇足
今日はあのアルバート・アインシュタイン(1879〜1955)の相対性理論のお話です。
最低限の常識的な部分だけ。なにしろ、雑学のメルマガですからね。^^;
難しい言葉はなるべく避けたのですが、物理学的にあまり曖昧にならないようにしたため、多少、難しい言葉が残ってしまいました、了承してください。

■アインシュタインの相対性理論
アインシュタインの相対性理論は、「
光の速度は一定」であると言う大前提で出発します。
ここで、一定と言うのは、光は動いている物体から出ても、止まっている物体から出ても、また、動いている人から見ても、止まっている人から見ても常に一定であると言うことです。

これは、私達の常識からはかけ離れています。止まっている人が投げたボールの速さと高速で動く電車から同じ速さで投げたボールは、外から見ている人からは明らか速さが違って見えます。(速度の加法)

■特殊相対性理論と一般相対性理論
慣性系
:外からの力の働かない物体が等速直線運動を続けるような系

★特殊相対性理論 1905年発表
特殊相対性理論は
慣性系間の光速度を不変に保つような変換に対して物理法則が不変であることを前提としています。
中心的な考えは光速は不変であると言うことです。
<出てくる結論>
・いかなる物体も光速以上には加速できない
・高速度で運動する物体を静止した慣性系で測定すると
  時間の進み方が遅くなる。
  物体の長さは進行方向に収縮する
  質量が増大する
・座標系によって同時刻や時間の順序が異なる
・エネルギーと質量は等価である。 E=mc2

★一般相対性理論 1916年発表
一般相対性理論は、特殊相対性理論が慣性系のお話だったのですが、これを
加速度系や回転運動をする非慣性系にまで拡張したものです。
中心的考えは重力と加速度運動は区別できないと言うことです。
<出てくる結論>
・重力場が存在すると空間が曲がる
・重力により光の赤方偏移が起こる
  重力が非常に大きくなるとブラックホールができる。
・宇宙が膨張している  

■相対性理論にまつわる話題
★双子のパラドックス

双子がいて兄が光速の数十パーセントの速さの出るロケットで宇宙旅行に出かけます。(弟は地球に残る)
特殊相対性理論によると、兄の時間の進み方は、地球に残った弟より遅くなります。
結果、兄の方が若くなります。
しかし、逆に、相対的に考えると兄のロケットがじっとしていて、弟の残った地球が光速の数十パーセントの速さで旅行してきたと考えてもいいわけです。そうすると、この場合は弟の方が若くなります。 矛盾です。(パラドックス)

このパラドックスの解答は、
地球に残った弟はずっと慣性系のままですが、兄はロケットが飛び立つ時・方向を変えるとき・地球に戻る時に加速度が働いて慣性系でなくなっています。この加速度系になった時に兄の時間は遅くなるのです。

★ワープ(warp)
最近のSFでは当たり前に使われる言葉ですね。
でも、ちゃんとした意味知っています?
ワープとは湾曲させると言う意味です。つまり、空間を湾曲させて長距離を短時間に移動する意味なのです。
これも、一般相対性理論が空間をワープすることを示したことから来ているのです。

★ビッグバン
ルメートル
は、宇宙は有限の過去に一点(「宇宙卵」と呼びました)から生まれたとし、その爆発で宇宙が誕生したとするモデルを1927年に発表しました。

このモデルを発展させビッグバン宇宙論を打ち出したのは、
ジョージ・ガモフ(1904〜1968)です。
彼の「不思議の国のトムキンス」は子供向けの啓蒙書として最高の書です。

しかし、ビッグバンの名づけ親は
フレッド・ホイル(1915〜2001)です。理由は変わっています。
彼は定常宇宙論者でビッグバンなんて嘘っぱちと考えており、ガモフの爆発モデルを「ズドンだな」とか「大ボラめ」と言う意味合いでビッグバンと呼んだのです。
なお、イギリスのストーンヘンジが季節や時間を測る古代人の遺跡であると証明したのは彼です。SF作家としても一流ですし、ナイトの称号ももらっています。

★相対性理論とノーベル賞
1921年アインシュタインはノーベル物理学賞を受賞します。この時、相対性理論に対するノーベル委員会の意見が完全に分裂し、結局、受賞理由は光電効果の理論ということになりました。

光電効果:光電効果とは、金属に光を当てると、金属中の電子が飛び出すという物理現象です。
テレビカメラ、デジタルカメラや太陽電池はこの原理を使っています。

★宇宙項
アインシュタインの相対性理論では宇宙が膨張しているという結論が出てきます。
しかし、当時、宇宙の大きさは一定で変わらないとされていましたので、彼は方程式に宇宙項というものを付け加え宇宙が一定であるようにしました。

しかし、後に
エドウィン・ハッブルが宇宙が膨張しているのを発見したので、アインシュタインは「生涯最大の失敗」として、この宇宙項を削除しました。

ところが、最近の宇宙論ではこの宇宙項を見直す動きが起こっています。
宇宙誕生初期にはこの宇宙項が働き、急激な膨張、すなわち
インフレーション宇宙が存在したと言う説が有力です。
また、ここ60億年ほど宇宙は再び加速膨張していると言います。

因みに現在の状態は、アインシュタインの方程式を最初に解いたフリードマンにちなみ、
フリードマン宇宙と呼びます。


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