和紙

果物
蛇足
■果物の語源
「く」が木を意味し、「だ」は名詞を結合する助詞で、木になったものと言う意味です。
「果」の漢字は、木に実がなっている様子を表した象形文字です。
ところが、「果」には、他にも「はたす」などの意味もありますから、「果」に草冠をつけて「菓」と言う字をつくり、主に果物の意味を表すようにしたようです。

日本では、「果」が果物、「菓」がお菓子と使い分けていますが、日本だけの用法です。現在の中国では「菓」の字も無く「果」に統一されています。
ちなみに中国ではお菓子を[米羔]点や点心と言い、果物は水果と言います。
日本でも、果物を水菓子と言うことがありますね。([ ]は一字のつもりです。)

★トマトは野菜か果物か
アメリカの最高裁で争われた経緯があります。
当時輸入関税が野菜には掛けられており、果物にはかかっていませんでした。
で、輸入業者がトマトを果物として輸入しようとしたことが事の発端です。
結局、1893年米の最高裁は「デザートにならないから」と言う理由でトマトを野菜と判断しました。

日本では、明治時代に農商務省(現在の農林水産省)が基準を決めており、
木になる実で何年も繰り返して収穫できるものは果実。
1回収穫すると枯れてしまうものを野菜としています。
ただし、メロン、イチゴ、スイカはこの分類では野菜に分類されますが、果実的野菜と分類しているそうです。

また、明治以降輸入されたパイナップル、バナナは木にはならないのですが果物に分類されています。

■語源
★葡萄

語源はギリシャ語のbotrus(ボトルス)に由来し、これが中国で音訳され葡萄の文字があてられたと言います。

★スイカ
中央アジアから中国に伝わったので、西瓜(唐音でサイカ)と呼ばれたのが日本に入ってきたようです。西瓜の中国での現在の読みはシークヮに近いようです。

★梨
1.中白(なかしろ)の略
2.中酸(なす)の転訛 新井白石「東雅」の説
3.実を成すから
など、諸説あってはっきりしません。

★桃
原産地は黄河上流域と言われ、日本へは弥生時代には伝わっていたと言います。
「もも」の語源は実がたくさんなることから百(もも)から来ていると言います。
他に、実が赤いので燃実(もえみ)と言う説もあります。
古くは、やわらかい食用果実の総称だったようです。

★無花果(いちじく) 
なんとペルシャ語に由来するといいます。
ペルシャ語のanjirを中国で音訳され、映日果(インジークォ)と呼ばれ、ここからイチジクの音がきたと言います。日本へは江戸時代初期に伝わったようです。
漢字の無花果は外から花が見えないのでこう書き、中国でも現在はこの字を使うようです。

★パパイヤ
西インド諸島の原住民の言葉に由来すると言います。
この果物、かのコロンブスが「天使の果物」と呼んだことで有名です。

■言葉
★梨園

唐の
玄宗皇帝(685-762)は演劇や音楽を愛したことで有名です。もちろん、楊貴妃を愛したことでも。^^;
彼は宮廷の楽人の子弟を集め教楽府を組織し、宮廷内の梨の木を植えた庭で自ら教えたそうです。この時の子弟を「梨園の弟子(ていし)」と言い、これがその後演劇界全般を指して「梨園」と言うようになりました。

我が国では、江戸時代に使われるようになり、演劇界全般を指していたのですが、明治以降はもっぱら歌舞伎界のことを指すようになったようです。

★That's sour grapes.(負け惜しみ)
イソップ物語「狐とブドウ」から来ています。
ジャンプしてもどうしてもとれなかったブドウを悔しがって、「あれは酸っぱいブドウだ」と自分を納得させ、あきらめた狐のお話ですね。

★ティーパンチ
パンチは、ヒンドゥー語で5を意味する
panc(パンシュ)が語源と言われます。
昔インドの王様が、紅茶を冷やして五種類の果物(砂糖、レモンなどの五種類の成分という説も)とお酒をいれて飲んだところからついた名前だそうです。

フルーツポンチの「ポンチ」も同じ語源です。

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