和紙

蛇足
■四つ葉のクローバ(clover)
クローバーはマメ科の多年草で、和名を
白詰草(しろつめくさ)と言います。
江戸時代、オランダからガラス器(ギヤマン)を送ってくる時、壊れないように乾燥したクローバを梱包材として詰めものにしたことからきています。白は花の色です。弘化年間(1844-1848)の渡来と言われます。

四葉のクローバーを見つけた人には幸運が訪れるといいます。この言い伝えはヨーロッパに古くからあり、夏至の前夜に摘んだものは薬効や魔除けの力があると信じられていた名残と考えられています。

よく四葉のクローバをかたどったマークを見ますよね。でも、そのほとんどが葉っぱの形がハート型をしています。
実はクローバーの葉は丸い形なのです。ハート型をしているのは
カタバミ科のものでしょう。だから、四葉のクローバーではない!

■お菓子
★桜餅

桜餅の元祖は隅田川沿いにある『長命寺桜もち・山本や』です。
江戸時代、隅田川堤の桜の葉をヒントに生まれたといいます。
現在、桜の葉は伊豆半島や伊豆大島産のオオシマザクラの葉を使っているそうです。
オオシマザクラと言えばソメイヨシノの親ですね。

★柏餅
起源をたどると、昔、日本では米などを蒸す甑(こしき)に葉を敷き、その上に材料をのせて調理したのに行き着くといいます。
実際、柏は古代、食器として用いられ、料理人のことを
膳夫(かしわで)と言うのはここに起源があるようです。
柏餅そのものの起源は鎌倉時代の頃だそうです。
兜の形に似ていると言う事から、端午の節句と結びついてきます。

★ミルフィーユ(millefeuille)
ミルフィーユと言うお菓子は千枚の葉と言う意味です。
ミルは1000を表し、フィーユが葉とか片とかをあらわすフランス語です。

■言葉
★もみじ(紅葉)

元々は"もみつ"と言う動詞だったようです。色づくと言う意味です。
もみつ→もみち→もみぢ→もみじ と変化してきました。
また、鮮やかな色が"揉み出づ(もみいづ)"と言う説もあります。
現在は楓の紅葉(こうよう)を言うことが多いのですが、昔は色づく葉をすべて"もみじ"と言ったようです。
万葉集などでは黄葉の表記の方がはるかに多いといいます。

江戸や一部地方の
豆腐屋の看板に「もみじ」が使われていたと言います。
もみじ=紅葉=こうよう=買うよう のシャレです。
しかし、買って欲しいのはなにも豆腐だけではありませんが・・・。^^;
 豆腐にもみじこれといういわれなし と川柳で皮肉られています。

★はすっぱ(蓮葉)
女性の態度が軽はずみだったり、浮気なこと言いますね。
「蓮の葉」と言う言葉にはその場限りのものと言うニュアンスがあります。これは、蓮の葉が水をはじく様子からだとか、盂蘭盆(うらぼん)の供物を包むのに使われ、お盆がすめば水に流したからだとかいいます。
ここから「蓮の葉物」は品質の悪いもの、「蓮の葉商い」はきわもの商いを言います。
こういうことから素行のあやしげな女性のことを"蓮っ葉な女"というようになりました。

★葛の葉
 「あき風のふきうらがへすくずのはのうらみてもなほうらめしき哉」 古今集
葛の葉は風が吹くと簡単にめくれます、また強い日差しを避けるために葉が立ち裏がよく見え、しかも裏が白くてよく目立ちます。
ここから、"ウラが見える"→"うらみ"と連想され、歌に好んで使われています。

浄瑠璃「蘆屋道満大内鑑(あしやどうまんおおうちかがみ)」の「
恋しくば尋ね来て見よ和泉なる信太の森のうらみ葛の葉」(Vol.094「キツネ」参照)では、信太の森が葛と結びついていますが、岩波新古典文学大系『詞花和歌集』によると、
 「和泉なる信太の森のくすの葉の千枝に分かれて物をこそ思へ」(古今集)
この"くす"は楠だそうですが、後世、"くず"=葛として詠むことも多いといいます。信太は楠木で有名だったんですが、"くす"が"くず"と誤り、歌の上では葛の名所になってしまったということだそうです。

★葉隠(はがくれ)
鍋島藩士、山本神右衛門常朝(つねとも:1659-1719)の談話を同藩士田代陣基(つらもと)が筆録したものです。
武士道というは、死ぬ事と見付けたり・・・」と言う言葉が一人歩きし、第二次大戦中、軍国主義の教典にしたてられましたが、これは「葉隠」の罪ではありません。皆さん一度読むことをお奨めします。
書名の由来は「七年の間、木の葉隠の草庵で語りつ聴きつした樹陰の聞書」だと言われます。

★根堀り葉堀り
細かい点まで何もかも残らず、しつっこく問いただす様をいいます。
根から枝葉に至るまでと言うことです。
でも、"根堀り"はわかりますが"葉堀り"は?
これは単に語調を合わせただけのようです。
類似の言葉に"根問葉問"、"根から葉から"などがあります。

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