和紙

紛らわしい言葉 食品編その1
みなさん、何気なく使っている同じような言葉の違いがわかっているでしょうか?
そんな、紛らわしい言葉を集めてみました。今回は食べ物関係です。

■食べ物
★懐石料理、会席料理

懐石料理は茶道の席でふるまわれる料理のことで、茶懐石とも呼ばれます。
と言うことで厳格なマナーがありますが、料理店で出るのは食事としてアレンジされマナーも厳格ではないようです。
懐石の由来は、懐(ふところ)に入れた
温石(おんじゃく)です。温石とは火で焼いた石を布で包んだ物で、禅宗の修行僧はこれを懐に入れ一時的に空腹をしのいだと言います。

会席料理は武士や貴族が客を接待した本膳料理が起源だと言います。
作法も厳格でなく、現在、料亭や旅館や結婚披露宴などで出されるのはこちらの方です。

★刺身、おつくり
刺身
は江戸、おつくりはもともとは女房詞で上方で使われた言葉です。と言うことで同じ物。
なお、刺身と言う言葉は、昔、魚の種類がわかるようにヒレを身にさして出したことに由来します。

★糸蒟蒻(こんにゃく)、白滝(しらたき)
糸蒟蒻としらたきは全く同じものだそうです。でも辞書によるとしらたきは糸蒟蒻より細いと載っています。ほんとう?

★かつお削りぶし、かつおぶし削りぶし
みなさん、あまり気にしていないというより、違いがあるのも知らないのでは?
最初の方の工程、かつお→なまり節→荒節→裸節、は同じです。
かつお削りぶしは裸節を削ったものです。
 関西が主流で、値段が安く大量にだしをとる時に使います。
かつおぶし削りぶしは裸節にカビを付け発酵させます。
 旨みや香が増していて小さなパック入りで売られることが多いようです。
 江戸時代、上方から江戸に運ぶ途中偶然にカビがついたのが始まりです。

★白酒、甘酒
ひな祭りにつきものの
白酒は、蒸したもち米と米麹を、みりんまたは清酒・焼酎に混ぜて発酵させた後、すりつぶしてつくります。
江戸時代、神田鎌倉河岸にあった豊島屋という酒屋で、雛祭用の白酒を売りはじめたのが評判になり、将軍さま御用達ということもあって、店先は戦場のような騒ぎだったと言います。なお、この豊島屋、場所は違いますが現在でも営業しています。創業は慶長年間(1596-1615)と言いますからすごい。

一方、
甘酒は米飯と米麹を混ぜて発酵させたものです。
「守貞漫稿」(1853:もりさだまんこう)によると、江戸時代は京大坂では夏の夜だけ、江戸では四季を通して売られていたようです。俳句の季語は夏になっています。

なお、麹と糀の字は麦麹と米糀で区別するのかと思って調べてみましたが、どちらも区別無く使うようです。なお、糀は国字です。
東京には麹町、糀谷と言う地名があります。

★鶏のから揚げ、フライドチキン
鶏のから揚げは一口大の大きさで、香味野菜、醤油、片栗粉を使います。
 たっぷり目の油で短時間で揚げます。
フライドチキンは大き目の肉で、香辛料やハーブ、塩、小麦粉を使います。
 少な目の油で火はゆっくり通します。

★ピラフ、チャーハン
根本的な違いは、
ピラフはお米を炒めてから炊きます。一方、チャーハンは炊けたごはんを炒めます。
手順が逆なのですね。

★クッキー、ビスケット
イギリスで
ビスケット、アメリカでクッキーと呼ばれている同じお菓子です。
しかし、日本では入ってきた時期が違い、微妙に使い分けられているようです。
(社)全国ビスケット協会の「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」では、
ビスケット:小麦粉、糖類、油脂を主原料にして焼いたもの
クッキー :手づくり風の外観で、糖分、脂肪分の合計が全体の40%以上含まれるもの
と指導しているそうですが、現実には曖昧に使われているようです。

語源的には、ビスケットは、ラテン語の二度焼いたパンを意味する Biscoctum Panem で、クッキーはオランダ語の小さなケーキを意味する koekje という言葉が語源といわれます。
なお、
サブレはフランス語の砂や砂糖を意味する sable から来ており、その食感に由来するようです。サブレはビスケット類の中の特定のお菓子をさす言葉です。

★チョコレートパフェ、チョコレートサンデー
この違いは難しい。^^; 
しいて言えば、パフェは縦長の容器、サンデーは平たい容器に入っている。
でも、その由来は全く違うんです。

パフェはフランス生まれで、フランス語の pafait 英語で言うと perfect、つまり完全と言う意味です。
アイスの周りにチョコ、生クリーム、フルーツを盛った完全なデザートを意味しているんだそうです。

一方、
サンデーはアメリカ生まれ。
教会の側のアイスクリームショップで日曜日に売られていたのがその由来です。


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