和紙

昆虫
蛇足
■昆虫の種類
昆虫は地球上でもっとも繁栄している生物です。
現在、知られているだけでも80万種くらいあり、実際には、数百万種(一説には数千万種)とも言われています。
この種の数は地球の
全動物の約70%〜80%を占めています。

■「むし」の由来、虫の字
「むし」と言う言葉は「蒸す」に由来すると言う説があります。昔、虫は蒸して熱気の生ずるところに現れると考えられていたことによるようです。

一方、漢字の「虫」は、蛇のマムシを表した象形文字です。
昔は虫の字を鳥獣や魚介などの小動物の意味にも使ったようです。

■昆虫の進化
昆虫の最古の化石は,今から
約4億年前の古生代デボン紀の地層で発見されたトビムシの化石です。
石炭紀(約3億5000万年前)には、羽根のある昆虫の化石が見つかります。
また、ゴキブリ・カゲロウ・カワゲラ・バッタ・トンボなども出現します。
中生代(約2億3000万年前)になると、ムカシトンボ類・コオロギ・セミ・甲虫なども出現します。
白亜紀(約1億3000万年前)には花の咲く植物が出現したため、花粉媒介をするチョウ・ガ・ミツバチなどがあらわれます。

■言葉
★蓼(たで)食う虫も好き好き

辛い蓼を好んで食う虫があるように、人の好みはさまざまで、一概には言えないという例えに使いますね。
出典は「
鶴林玉露」(中国南宋時代の随筆集)の中の「氷蚕は寒さを知らず、火鼠は熱さを知らず、蓼虫は苦さを知らず、ウジ虫は臭さを知らず」とされています。

ところで、皆さん蓼を食べたことあります?
お刺身の薬味に赤い小さな芽のようなものがついてきますね。あれは、
紅蓼(べにたで:通称、紅芽(あかめ))です。ビタミンCが豊富で殺菌作用があるので、刺身の薬味に使われるのです。

ついでに、刺身のつまと薬味の違いは?
つま:刺身を置く時、菌の繁殖を抑える効果があるものです。
薬味:お刺身と一緒に食べると抗菌効果が得られるものです。

ヤナギタデ(別名マタデ、ホンタデ)やアザブタデは葉を香辛料として生食したり、蓼酢を作るのに使います。また、民間薬として虫さされの治療や利尿剤として用いられる種類もあるそうです。

★お螻蛄(けら)になる
都会ではオケラを見る機会はありませんが、地方では元気なのでしょうか?
手がモグラの手のような、蟋蟀(こおろぎ)に似たかわいい虫です。^^;
脚で土を蹴るところから「蹴る」が変化して、「けら」と呼ばれるようになったといいます。
ケラは捕まえると2本の前足を大きく広げて逃げようとします。その格好が「おてあげ」というポーズに似ていることから、無一文になる事を「おけらになる」というようになったといいます。

★獅子身中の虫
獅子身中の虫獅子を食(くら)う (「梵網経」「仁王経」)
獅子の体内にいる虫が、寄生している獅子の肉を食べて、ついには倒してしまうと言う意味です。
仏徒でありながら仏教に害をなすことの例えで、後に転じて、味方でありながら内部からわざわいをもたらすことや、恩を受けた者に仇で報いることの例えに使われるようになりました。

★飛んで火にいる夏の虫
みずからを滅ぼすような禍の中に進んで身を投ずることの例えです。
「法苑珠林(ほうおんじゅりん)」(中国唐代)の「飛蛾の火聚に投ずるが如し」が語源と言われます。
日本では、「源平盛衰記」に「智者は秋の鹿、鳴きて山に入る。愚人は夏の虫、飛んで火に焼くと出てきます。
意味は「賢人は秋の鹿のごとく世俗を離れて山林に隠れ、愚人は夏の虫のごとく名利を求めて我身を滅ぼしてしまう」です。

■雑な話
★海外への一番機の乗客は?

なんと、6千匹のスズムシとマツムシだったそうです。
昭和6年日本最初の民間機が大連(中国)に飛びました。
当時大連に住む日本人に秋を楽しんでもらおうと言う粋な計らいだったそうです。

★バッタ商品
虫のバッタとは関係ありません。
もともとは江戸時代の古道具屋の用語だったようです。形容詞「ばったり」には「すっかり、全く」というような意味があり、叩き売りや大安売りのことを「ばったりに売る」とか「ばったに売る」と言ったことが元のようです。

コンピュータ用語の「バグ(虫)
プログラムのミスを言いますが、なぜ虫なのでしょう。
実は、実際に本物の虫がコンピュータの中に入り込んで故障の原因となったからです。
1947年にハーバード大学のエンジニアがコンピュータの回路の中で蛾を発見しました。その死んだ蛾を研究ノートに標本にして貼り付け、ラベルに「コンピュータにバグが発見された最初のケース」と記したと言います。
今でもこの標本は
スミソニアン歴史博物館に保管されているそうですよ。

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