和紙

蛇足
■花と華
"
"の字は六朝時代(A.D.222-589)に"華"(物が盛美ではなやか)と区別して草木の花を意味するために作られた字だそうです。
中国語の古典では"
"は花と同じ意味ですが、現代語には"咲く花"の意味はないようです。

■顕花植物(けんかしょくぶつ)
有性生殖の方法として花を咲かせ種子を作る植物のことです。
植物界の中で最も高等で、
裸子植物被子植物とがこれに属します。

その中でも被子植物は私たちの身の回りで普通に見られる花の咲く植物です。
(裸子植物はスギ、ヒノキなどの針葉樹の仲間が代表です。)
この被子植物物が誕生したのは約1億3000万年ほど前の白亜紀前期と言われますが、最近その前のジュラ紀の化石が発見されたと言うニュースもあります。
そう、恐竜の時代ですね。恐竜の絶滅をこの植物の変化に求める説もあります。
つまり、食べ物の変化に恐竜の進化がついていけなかったとする説です。

花を咲かせるようになった植物は昆虫との共存を図ります。
そして、果肉を作ることによって哺乳類などに種子をばら撒くのを手伝わせます。
哺乳類もそれまでの昆虫食から果物を食べるように歯の形などを進化させていきました。

■花の名前
★チューリップ

語源は
トルコ語のターバンを意味するtulbentです。
16世紀トルコ駐在の神聖ローマ帝国大使ピュスベク(Ogier Ghislain de Busbecq)が通訳にたずねた時、「ターバンに似た花」と答えたのを花の名前と勘違いしたのだと言われます。

★スミレ
語源は大工さんが使う墨入れ(墨壷)です。
花の元の方の距(きょ)と呼ばれる、中に蜜腺のある袋状の突起の形が墨入れに似ているのです。
花は蜜をご褒美に、花粉を運んでもらいます。
しかし、他の種類の花に飛んでいかれては、蜜のただ飲みで、たまりません。
ですから、特定の昆虫にだけ蜜が飲めるようにして、形状を特化したものがあります。
スミレも口の長い昆虫にだけ蜜に届くように距が長くなっています。

★朝顔
朝の容花(かおばな)の意味で、容花とは姿の美しい花のことを言います。
つまり、朝に咲く美しい花という意味です。
江戸時代には庶民の間で朝顔が大流行しました。
中でも、変化朝顔と言う突然変異種は異常な高値がつけられました。
とても朝顔とは思えない花ばかりです。
下のHPでその一端をうかがうことが出来ます。^^;
→ http://mg.biology.kyushu-u.ac.jp/
変化朝顔をクリックしてください。
朝顔図譜の「
朝顔三十六花撰」や「三都一朝」は見ものです。

朝顔は、俳句では秋の季語になっています。

 朝顔につるべとられてもらい水  加賀千代女

ところで、
金魚鉢は口のところが波打っていますね。
あれは朝顔の花をモデルにしたものでそうです。
明治の初め、金魚と同時に朝顔の花もブームになっていました。
そこで、両方一度に楽しめると言うことで、あのような形になったのだそうです。

★カーネーション(carnation)
母の日の花ですね。
語源はラテン語のcarnation(carn:肉+ation)で、花が肉色をしていると言うことから来ています。
同じラテン語 carn を持つ語には、次のようなものがあります。
カーニバル(carnival):ラテン語の(carne:肉+levare=肉をとり上げる)
リインカーネーション(reincarnation):輪廻転生

■雑
★散蓮華
(ちりれんげ)
中華料理を食べるときに用いるスプーンに似たものです。
これは形が、散った蓮華の花の花弁に似ている所から、散蓮華と呼ばれるようになったものです。
最近は単に蓮華というほうが多いようです。これは日本固有の呼び方です。

★カ氏(華氏)   (セ氏と絶対温度は蛇足にまわしました。^^;)
Fで表され、米国などで使われている単位です。
ドイツ人
ファーレンハイト(G.D.Fahrenheit)が提唱したものです。
華氏は彼の名前の中国表記「華倫海」から来ています。
華の中国読みはファです。
一気圧下における水の氷点を32度、沸点を212度とし、その間を180等分した温度目盛りです。
この中途半端なメモリは100度を人の体温、零度を血液の凍結温度としたからです。

★フィレンツェ
フィレンツェの古い名前は花の都を意味するフィオレンツァで、サンタ・マリア・デル・フィオーレ(Santa Maria del Fiore:花の聖母教会)はここから来ています。
でも、現在は花の都と言うとパリを連想しますね。

★花子
最近は少ないですが、女の子の代表的な名前ですね。
しかし、中国語ではなぜか乞食の意味なのです。

★花の王・女王いろいろ
中国では、牡丹が百花の王と呼ばれ国花にもなっています。
古代ギリシャではバラは花々の王と呼ばれ、現在、イギリスでもバラを花の女王と言ったりするようです。
キングプロテアは花の王様と呼ばれ南アメリカの国花です。
アロマオイルに使われるイランイランはタガログ語で花の女王(花の中の花)と言う意味だそうです。

日本では桜が花の中心で、梅を花の兄、菊を花の弟と呼んだりします。

■難読漢字 答えは漢字の下あたりをドラッグして下さい。
優曇華 女郎花 石楠花 虞美人草
うどんげ おみなえし しゃくなげ ぐびじんそう すみれ
蒲公英 撫子 浜木綿 雛罌粟 向日葵
タンポポ なでしこ はまゆう ひなげし ひまわり
木瓜 紫陽花 辛夷 梔子
ぼけ あじさい こぶし くちなし あざみ
躑躅 燕子花(杜若) 鳳仙花 竜胆 茉莉花
つつじ かきつばた ほうせんか りんどう まつりか
酢漿草 山査子
かたばみ さんざし
 

目次へ


和紙